第24回 親の一言が、子どもの“やる気スイッチ”を切ることがある!

子どもの能力を引き出す、やる気にさせる上手なほめ方・叱り方

第24回 やる気を引き出す「子どものほめ方・叱り方」(2013年9月13日)

受験勉強中の子どもは、相当ナイーブ。ちょっとした親の言葉や都合が、子どものやる気を失わせかねません。そんな経験談をお知らせします。

あるお母さん、塾の授業が終わるのをほかのお母さんと一緒に待っていました。そこにテストの成績順位のプリントを見ながら、子どもたちが出てきました。お母さんたちもすぐにその成績順位を見ました。

そのお母さんの息子さんはとても成績がよかったので、「よくできてうらやましいわね」と口々に言われました。お母さんは照れて「まぐれよ~」と答えました。さらに、「この成績なら○○校も受験できるわね」と言われても、「無理無理、うちの子なんて無理に決まってるじゃない」と、笑いながら答えてしまいました。当然、成績のよい息子さんも聞いていました。

もちろん、そのお母さんはその場の照れ隠しで言っただけ。本心からそう思っているわけではありません。でも、それは息子さんには伝わりませんでした。
帰り道、息子さんから、「お母さんはぼくのこと、そんなふうにしか思ってないんだ」と悲しい顔で言われてしまったのです。息子さんは、ショックを受けていたのです。

あわてたお母さん、「ほかのお子さんがあなたより成績が下だったから、ああ言うしかなかったのよ」と息子に弁解をして、なんとかわかってもらったそうですが、以来、大人同士の会話を子どもの前でして、成績を云々したりするのはやめようと誓ったそうです。
確かに親の一言は、子どもにとって親自身が思っているより影響がありますよね。

日本人は身内をほめるのが下手なので、どうもうまくいかないのですが、できれば自分の子どもがほめられたときは、「この成績を続けてくれるといいんだけど」とか、「○○くんも頑張ってるじゃない。ふたりで志望校受かるように頑張ろうね」と、子どもたちをおだてるようなほめ方ができればよかったのでしょう。

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<<プロフィール>>高木 潤子(たかぎ じゅんこ)
若いころから週刊誌・女性誌で、子育て・インテリア・料理など幅広い分野の記事を取材執筆。仕事量を減らして二児を育て、インターエデュはお受験ママとして活用。現在も取材・編集・執筆と幅広く活躍中。

>>次回は9月20日公開!お楽しみに!

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