第25回 言ってはダメ! 子どものやる気を削ぐ親の一言

子どもの能力を引き出す、やる気にさせる上手なほめ方・叱り方

第25回 やる気を引き出す「子どものほめ方・叱り方」(2013年9月20日)

子どものためを思っていろいろ頑張っているのに、当の子どもはいつまでたってもヘラヘラしていて、やる気があるのかないのかわからない、口では頑張ると言っているくせに、すぐにさぼろうとする……、いったいうちの子はどうなってるのだろう? 本当に中学受験する気があるのかしら?

……そんな思いを抱えるお母さんも多数おられると思います。

そして、そんなとき、親は言ってはならない言葉を口にして、あとで悔やみます。多くの経験者のお母さんたちから聞いた、そんなNGワードをご紹介します。

塾にいくら払っていると思っているの?

塾の費用のためにパートを始めたお母さんもいます。6年になって、それまで行っていた受験塾に加えて個別指導の塾にも通い始め、家計が苦しくなったというご家庭もあります。そんなこんなでお母さん自身が精神的に追いつめられているとき、子どもの態度や点数を見て、つい口に出してしまった、そしてすご~く後悔したと、どのお母さんも話してくれました。

中学受験は親の希望でもあるのですから、金銭面のことを子どもに言うのはタブー。それがわかっているのに、親子という近しい間柄のせいでしょうか。似たような言葉に、「もう塾に通わなくいい」「退塾届けを出しにいくから」などもあります。その気がないのに、言ってしまう言葉たちです。

また、比べるのはよくないとわかっていながら、つい言ってしまう言葉の数々。

うちの家系はみんな○○校出だから、あなたもそうしなくちゃダメ!
お兄ちゃんはできたのに、なんであなたはできないの?
ずっと○○ちゃんより成績よかったのに、なんで負けたの?
隣の1年上の○○ちゃんは、御三家に通ったのだから

いずれも、子ども自身がわかっていること。それをわざわざ親が言えば、子どもは精神的に追いつめられ、やる気をなくす原因にもなります。比べるということで言えば、模試が偏差値というランキングをしっかり出しています。受験をする子どもたちは、すでに比較される状況の中で頑張っているのです。そのことを親としても、しっかり認識しておきたいと思います。

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<<プロフィール>>高木 潤子(たかぎ じゅんこ)
若いころから週刊誌・女性誌で、子育て・インテリア・料理など幅広い分野の記事を取材執筆。仕事量を減らして二児を育て、インターエデュはお受験ママとして活用。現在も取材・編集・執筆と幅広く活躍中。

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