将来のために、子どもに身につけさせたい能力は? 第139回

inter-edu’s eye
進む国際化に、AI などの技術革新。 目まぐるしく変わる世の中で、子どもたちが将来に必要となる能力とは何でしょうか?
アンケートの結果をもとに一緒に考えていきましょう。

◆コミュニケーション能力、実は定義があいまい?

『将来のために、子どもに身につけさせたい能力は何ですか?』

英語学習について

アンケート結果の1位は、おそらくみなさんが思っていた通りの「コミュニケーション能力」。続いて2位は「論理的な思考力」、3位は、「ストレスコントロール能力」で、3位以下はほぼ同等となりました。

「コミュニケーション能力」は、日本経済団体連合会の「新卒採用に関するアンケート調査結果」によると、企業が新卒採用の選考にあたり最も重視した点で、2004年から2015年までの11年連続1位となっています。

同じく日本経済団体連合会の、「選考時に重要する要素」の上位の推移グラフを見ると、近年「コミュニケーション能力」の比重が高まっていることが分かります。

社会人に、最も必要だとされる「コミュニケーション能力」

ですが、「コミュニケーション能力」とは何か、子どもに説明するとなると、ちょっと戸惑いませんか?
それもそのはず、「コミュニケーション能力」の定義はあいまいで、置かれた立場や状況の違いで、人それぞれ捉え方が異なるからです。

例えば、若者がよく使う「コミュ力」の場合では

・相手と仲良くできる
・面白いことを言える
・会話を続けられる

などがあげられます。

とくに最近では、LINEの返しが早かったり、目の前にいない相手に対し、表情や声のトーンを分からずとも、相手の気分を害さない返答をするという、実は大変高度な能力だったりします。

一方、社会人であれば、仕事を円滑に進められる能力の意味合いが強いでしょう。

例えば、

・自分の思っていること、考えていることを適切な言葉で表現できること(表現力)
・相手の話をしっかりと傾聴し、相手が何を言わんとしているのかを理解すること(傾聴力・理解力)
・立場や考え方の異なる人との意見を受け入れ、自分との意見と噛み合うように調整ができること(協調性)

などがあげられます。

◆なぜ今、コミュニケーション能力が重要視されているの?

英語学習への「漠然とした不安」

では、文部科学省は「コミュニケ―ション能力」をどのように捉えているのでしょうか?

「いろいろな価値観や背景をもつ人々による集団において、相互関係を深め、共感しながら、人間関係やチームワークを形成し、正解のない課題や経験したことのない問題について、対話をして情報を共有し、自ら深く考え、相互に考えを伝え、深め合いつつ合意形成・課題解決する能力」

 

とし、グローバル化が一層進む「多文化共生時代」に21世紀において、極めて重要な能力としています。

以上のことから、今の子どもにとって将来必要な能力は、変化の早い世の中で生き残っていくためのより質の高い、スピーディーな意志疎通力と、グローバル化に対応するための、「課題解決」という高次の「コミュニケーション能力」ということではないでしょうか。

「コミュニケーション能力」とは何か、そしてその重要性を、お子さまと話合ってみてはいかがでしょうか? 認識の違いや、意外な発見があるかもしれませんよ。


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