子どもにスマホを持たせる?持たせない? 親の不安と葛藤とは

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お子さまの入学、新学期に合わせてスマートフォンやタブレットの購入を考える親御さんも多いでしょう。ですが、子どものインターネットを介したトラブルは年々増加の一方で、親御さんの悩みも尽きません。そこで今回、子どものスマホやタブレット利用について、何が不安かをアンケートしました。

日常生活や対人関係への影響を不安視

子どもにスマホやタブレットを持たせるときに何が不安ですか? または不安でしたか?

子どもにスマホやタブレットを持たせるときに何が不安ですか? または不安でしたか?

結果を見ると、心配の種は大きく2つのようです。

■日常生活に及ぼす影響

【ネット依存21.9% 学習成績への影響17.1%】
LINEやネットゲームなどに没頭するあまり、片時もネットから離れられなくなるネット依存。
その習慣性が、睡眠不足をもたらしたり、学習時間減少による成績悪化を引き起こすのでは、という不安がうかがえます。

■対人関係に及ぼす影響

【ネットいじめ被害・加害15.7% 見知らぬ人との交流15.7%】
親の目が届かない閉ざされた世界のため、いじめに発展しやすいことや、SNSで広がる交友関係を把握できなくなることに不安を覚えるかもしれません。

スマホやタブレットは、いつでもどこでも興味を引くものがすぐに見られ、ゲームもでき、人と繋がれるといった手軽さと面白さ、子どもが熱中する要素がすべて揃っています。

そのため、一度はまってしまうとなかなかやめられず、生活に支障がでてくることもあります。
では、有効な使い方をさせるために、どうしたらよいのでしょうか。

フィルタリングで安心は禁物! 必要なのは親の目と子どもの自制心

フィルタリングで安心は禁物! 必要なのは親の目と子どもの自制心

フィルタリングで十分?

スマホやタブレットを持たせるときにやるべきこととして、真っ先に思い浮かぶのが、「フィルタリング」ではないでしょうか。

フィルタリングサービスには、NTTドコモ、au、Softbankなどの携帯電話会社が提供する下記のものがあります。

■ホワイトリスト方式

子どもにとって安全と思われるサイトのみアクセスでき、それ以外のサイトへはアクセスを制限する方式。「携帯事業者提供リスト方式」とも呼ばれ、携帯電話事業者による公式コンテンツ以外は一切接続できません。

■ブラックリスト方式

「特定分類アクセス制限方式」とも呼ばれ、有害と思われる特定のカテゴリに属するサイトへのアクセスを制限します。

これら、携帯電話会社が提供するサービスを利用していれば、安心と思ってしまいますが、実はそれだけでは、十分ではありません。

対策への理解を深めることが大切

他にも必要な対策がありますのでご紹介します。

■無線LAN(Wi-Fi)によるインターネット接続

スマホは、携帯電話会社が提供する回線以外に、お店などで提供しているネット接続設備の利用もできます。Wi-Fi接続でもブロックできるフィルタリングサービスを利用しましょう。

■アプリによるインターネット接続

フィルタリングをかけていても、アプリのブラウザを使うことでインターネットに接続できてしまいます。アプリも利用制限ができますので、設定することをおすすめします。端末によって設定が異なりますので、調べてみましょう。

■フィルタリングサービスやアプリ利用制限の解除

設定できるということは、解除の方法もあるということです。子どもでもできてしまう解除方法も実際存在します。「フィルタリング」は万能ではないという認識を持つことが大切です。

【出典】
・一般財団法人インターネット協会インターネットを利用する際に、知っておきたい『その時の場面集』 ・DeNAフィルタリングQ&A

親は「管理できている」と思いがち

内閣府「平成28年度青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)平成29年2月より 」によると、利用状況を把握できていない親が半数以上。家庭での利用ルールが、親と子どもの間でギャップがあるという結果もでています。

子どもが中・高校生ともなれば、親が子どものスマホを見たり、決めたルール守らせることが、だんだんと難しくなります。

よって、親の目が行き届くような管理方法を年齢や場合によって、工夫することが必要です。
そして最も大切なのは、子どもが自制できるように、誤った使い方をするとどんなリスクがあるかを伝えることです。

総務省「インターネットトラブル事例集ダウンロードページ」に詳しく載っていますので、参考にしてみてください。

スマホ持たせる?持たせない? 親の葛藤

スマホ持たせる?持たせない? 親の葛藤

中学生の約半数、高校生になると約95%とほぼ全員がスマホを利用するという結果がでています。(内閣府の平成28年度青少年のインターネット利用環境実態調査より)

「みんなが持っているから」という理由で買い与えることも多いと思いますが、「やめておけばよかった…」という声も聞かれます。

掲示板【4022267】スマホ持たせますかには、迷っている方へもアドバイスがたくさん寄せられました。その中から一部をご紹介します。

※掲示板からの引用文は、一部の編集をのぞき、原文を尊重して、そのまま掲載しています。

持たせない方が良いのでは

スマホを子どもに管理させるには、中学生ではまだ不安が残ります。
トラブルの元になるなら、持たせない方がいいという考えも多いようです。

迷っているなら持たせない方が良いと思います。
うちは中1春に持たせて失敗しました。
2学期以降はラインのトラブルもなくなりましたが、ゲームが…
成績いかんでは取り上げるルールになっていますが、今のところ学業には影響ないようでホッとしています。
自己管理(ルールを守る・我慢ができる)がしっかりできる子なら問題ないと思いますが、そうでない場合トラブルの元になります。
フィルタリングかけても、知識がある子に解除してもらったり堂々巡りですよ。周りを気にし過ぎる子は、スマホを便利に使うどころかスマホに使われてしまいます。
子どもの資質に合わせて持たせるか持たせないか判断されると良いと思いますよ。
いずれは、子ども同士で暗黙のルールを覚えていくことも大事だと思います。
【投稿者:本音さん】

管理方法は「時間」と「使う場所」

親の目が届くように、時間と場所を決める管理方法。21時以降は使わせないという自治体の取り組みも話題になりました。
分かりやすいルールを決めることも大切ですね。

中学合格お祝いにiphoneを購入しました。
置き場所はリビング、使う時はリビングのみ。我が家は子どもの個室がなくオープンスペースなのでほぼ全員が一日リビングにいるためか、それに関しては本人も気にしてません。
学校から帰宅して夜の8時から10時までの間でテレビを見るか、携帯をやるかを決めて本人は私がパスワードを入れて許可したゲームとラインで同級生と会話しています。
夜は10時にリビングの定位置に置くので終了。問題は、他のお友達の中で夜中までラインをしている子がいることかな。仲良しのお母さま同士では夜10時と決めています。
ようは本人の自制心次第だと思います。(あとは親の管理)
【投稿者:我が家はさん】

情報リテラシー教育は重要

子どもの自制心を養うためには、親からスマホ利用に、どんなリスクがあるのかを伝え、子どもに考えさせる機会も必要ではないでしょうか。

うちは小さい頃から、かなり徹底した情報リテラシー教育をしていたので、中学生になった時に、強制的に持たせました。
もちろん、一切の制限なしで。
情報を制限すると、制限された情報にアクセスしてみたくなる、というのが親の考え方です。
スマホに依存するようなら、親の教育の失敗だと思っていました。結果としては、成功でした。
学校の発表会で、情報リテラシーをテーマに研究を行い、中高生がどのようにスマホと付き合えばいいかの考察を発表していました。
あらゆる情報、操作に対する高度な知識があるので、クラスメート等からもスマホ依存や、ゲーム依存等についての解決方法について相談を受けることも多いようです。
私も、他の保護者の方からどうすればいいかの相談を受けるケースが多々あります。
教師にも頼られていて、学校でのスマホ利用に関する意見を求められたようです。
情報端末は便利なものなので、どうやって使わせるかについては、小さいうちからしっかりした教育が必要です。
【投稿者:リテラシーさん】

昨今、子どものスマホやタブレット所持がますます増え、低年齢化をしているとも言われています。特に小さい子どもは、大人の使い方を真似しますので、ご自身の利用の仕方を見直してはいかがでしょうか。
そして、日進月歩のインターネットの世界。親も知識を得て、リスクや使い方を継続して伝えることが重要です。


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