第3回 元中受ママが伝授!漢字を覚える方法!

中学受験ギモン解決所
2015年7月22日

第3回 元中受ママが伝授!漢字を覚える方法!

… ごあいさつ …
はじめまして。私、かつて二人の息子で中学受験を経験しました、元中学受験ママでもあります、春野陽子と申します。
現在は受験ドクターという個別指導塾で国語講師をしております。
みなさまからお届けいただいた質問や掲示板でお困りの書き込みに対し、「先輩ママ」として、そして時には「プロ講師」としてお答えすることで、少しでも皆さまの中学受験成功の一助となりましたら光栄でございます。

漢字を覚える方法でおすすめはありますか

 漢字は「とにかく見て書いて覚えるしかないです!」 しかしこれではあまりにも漠然としすぎているので、今日は漢字を楽しみながら覚えるコツをお教えします。

部首を手掛かりに覚えてみましょう

漢字を覚えるコツは

漢字の90パーセント以上が「形声文字」。六書(りくしょ)の中でダントツです。
形声文字というのは、「オン(音)」を担当している部分と「意味」を担当している部分とに分かれます。この「意味」を担当している部分が「部首」となります。

ですから新しい漢字を覚える際に、この「部首」を手掛かりに意味を推測する、という技を使えば、多少は漢字を覚えやすくなります。
逆に「読み」を覚えたければ、形声文字の場合、部首以外の部分に着目することで「読み」の見当はつきます

やってみましょう。
「ころもへん」(衣の性質にかかわる文字につく)と「しめすへん」(神事に関係のある文字につく)の意味の違いを知っていたとします。 「いのる」という漢字の書き取りが出題されても、「いのり」は神へのものですから、漢字の書き取りで、「ころもへん」を書くことはなくなります。部首のおかげでよくある漢字の書き間違いを防ぐ例ですね。

また、小学生がよく間違える「性分」という熟語の「読み」。
「りっしんべん」が部首ですから、「生」の部分は「読み」を担当しているはず。
「生」は「セイ・ショウ」と読みますから、「しょうぶん」も読みの検討内に入ってくるわけです。

漢字学習には親の手を!

漢字学習に親は必須

100点をとったからといって、完全に手を放してはいけません。
「必ず漢字の練習のマルつけは親がする!」。ここがポイントです。これは、誤って練習するのを防ぐためです

一度間違って練習して覚えてしまったら、後々の修正は厄介ですから、最悪「覚えたて」の時点でお子さまの間違った練習は発見しましょう
トメ、ハネ、ハライ…覚えることがたくさんあります。でもここは親も勉強です。

余談ですが、私は高校の教員をしていたころ「改」という漢字の左側をはねていました。書体によってはねてあったり、はねてなかったりしますね。今多くの中学受験の塾では「はねない」と教えています。実はこれ、どっちでもよいのですが、多勢に倣うのは大切です。
受験塾で教えている方にしたがっておくほうが、無難なのです

いずれにせよ、子どもの学習の成果を親が「見る」、このひと手間がお子さまが漢字を覚えるコツです。

今回のポイント!

あちこちにお話が飛びましたが、漢字はとにかく書いて覚えるしかありません。ただ誤って覚えてしまったら、元も子もありませんので、しっかり親が見てあげてください。ここまで書いた覚え方をご参考に、1日15分、帰宅後おやつとセットにして毎日続けてみましょう。

中学受験ギモン解決所

春野 陽子さんプロフィール
長男はSAPIXへ通塾し巣鴨中学校から東京大学理科Ⅱ類に進学、次男は転塾(日能研→SAPIX→市進)を経て海城中学校に進学。
大学院国文学専攻博士課程後期単位取得後満期退学。近代文学専攻。元私立高校教諭。日能研にて、約10年間、中学受験国語指導を担当したのち、2012年度から「中学受験個別指導塾ドクター」 に非常勤講師として勤務し、2013年度から「株式会社受験ドクター」に入社。
国語のスーパードクターとして個別指導にあたっている。

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