第5回 元中受ママが伝授!地理が得意になる方法

中学受験ギモン解決所
2015年8月26日

第5回 元中受ママが伝授!地理が得意になる方法

… ごあいさつ …
はじめまして。私、かつて二人の息子で中学受験を経験しました、元中学受験ママでもあります、春野陽子と申します。
現在は受験ドクターという個別指導塾で国語講師をしております。
みなさまからお届けいただいた質問や掲示板でお困りの書き込みに対し、「先輩ママ」として、そして時には「プロ講師」としてお答えすることで、少しでも皆さまの中学受験成功の一助となりましたら光栄でございます。

地理が苦手ですが、どうすればよいでしょうか

 地理オンチのわたくしが、このようなご質問にお答えするにはあまりに僭越至極 。ちなみにうちの息子二人も社会科は足を引っ張りまくった科目でした。母としても語るに資格なし!ここはひとつ、専門家にお聞きいたしましょう。お答えいただいたのは、社会科の同僚です。

好きこそ物の上手なれは社会科の近道

地理を好きになろう

地理を好きになりましょう。 そのために、たとえば、好きなご当地キャラを選ぶところから始めてもよいでしょう。
どのキャラがかわいい、などと親子で話題にするのも楽しいですね。地理は興味を持たなければ相当つらい分野です。遠回りのようでも、うまく興味を持たせることが第一歩です

親子でお試しいただきたい学習法はほかにもあります。
まずは、何も見ずに白い紙に親子でそれぞれ日本(地図)を描いてみましょう。結構、でたらめな地図になるはずです。その後、正しい日本地図と見比べて、違うところ、気づいたことを親子で話し合ってみてください

リアス式海岸が書けていないとか、九州地方が四国と比べて小さいとか、なんでもいいんです。まずは、基本となる日本地図が描けなくて、何が地理の学習だ、って話です。
頭の中に正しい日本地図が入っていなくては、細かな知識を入れても効果は上がりません

次に、地図記号が覚えにくい、というのであれば、ある地域を切り抜きましょう。切り抜くとは、自分で紙に書き写すことです。その地域の特長に合わせて、地図記号を振ってみましょう。
リンゴが名産なら、果樹園の地図記号を、お茶なら茶畑の地図記号を書き入れます。
大切なことは、自分から何かをやってみること、手を動かしてみることです

結び付けて考える→難関校合格への道

社会科について

また、お子さまの多くがつまずくのはグラフの読みとりです。「違い」や「変化」に気づいて着目できるかが最初の段階です。次の段階で、その「違い」や「変化」の理由・原因を考える。この二つの段階を経ることがグラフの読みとりのポイントです。

社会科において、この「理由・原因を考える」というのは大変重要です
難関校では、一見、因果のつながりが見えないような事柄同士を、きちんと論理的に結んでいく必要があるのです。

たとえば、日本の貿易赤字の原因を考えなければならないとき、東日本大震災がその原因であると論理的につなげていかなければならない問題が出題されたとします。
東日本大震災で何が起こったか。原子力が止まりました。天然ガスを輸入しなければならない。原油は高くなる。その流れは、貿易赤字につながります。

こういった難関校に多い問題をどう対策するかというと、因果関係を意識した「結び付け」の視点をもって学習する以外、方策はないでしょう
お子さまの地理ぎらいを治すためのあれこれをお話しさせていただきました。

今回のポイント!

手を動かし、違いや変化の理由を考え、一見つながりのなさそうな事柄でも、因果関係を意識して学習していくこと。地理の学習の際の参考にしていただければ嬉しいです!

中学受験ギモン解決所

春野 陽子さんプロフィール
長男はSAPIXへ通塾し巣鴨中学校から東京大学理科Ⅱ類に進学、次男は転塾(日能研→SAPIX→市進)を経て海城中学校に進学。
大学院国文学専攻博士課程後期単位取得後満期退学。近代文学専攻。元私立高校教諭。日能研にて、約10年間、中学受験国語指導を担当したのち、2012年度から「中学受験個別指導塾ドクター」 に非常勤講師として勤務し、2013年度から「株式会社受験ドクター」に入社。
国語のスーパードクターとして個別指導にあたっている。

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