中学受験ギモン解決所

元中受ママが伝授! 入塾後、親がやるべきことは? 第27回

… ごあいさつ …
はじめまして。私、かつて二人の息子で中学受験を経験しました、元中学受験ママでもあります、春野陽子と申します。
現在は受験ドクターという個別指導塾で国語講師をしております。
みなさまからお届けいただいた質問や掲示板でお困りの書き込みに対し、「先輩ママ」として、そして時には「プロ講師」としてお答えすることで、少しでも皆さまの中学受験成功の一助となりましたら光栄でございます。

Q 入塾後の家庭学習の進め方が分からず、戸惑っています。
入塾直後が肝心。まずは家庭学習を組み込んだ「生活リズム」を組み立てましょう。
入塾後、学校の学習とはまったく異なる塾での学習内容に、戸惑う保護者のお声をよく聞きます。
志望校合格に至るよう塾ライフを充実させるのは、実は入塾直後が肝心です。何事もスタートは大事。
今回は、入塾後に保護者がするべきことについてお話いたします。

初めての入塾テスト、どう捉える?

初めての入塾テスト、どう捉える?

大手の塾では、入塾テストがあり、その結果によってクラスが振り分けられます。
初めから一番上のクラスになるのは、どこの塾でも大変です。初めから最上位のクラスに入ったらかなり優秀なお子さまです。

通常は、真ん中から下位クラスでのスタートになる場合がほとんどですから、たとえ下位クラススタートであっても、落ち込む必要はありません。
テスト慣れしていなくて、戸惑って実力とは異なる結果になりやすいのが入塾テストだからです。

とはいえ、お子さまの「自信やプライド」を考えると、できれば上の方のクラスで好スタートを切りたいのが、保護者の方の本音ではないでしょうか。
「自分はデキる」という思い込みは、実は長い受験生活の中で、勝利のための非常に大切な要素です。
子どものやる気の芽を摘まないためにも、上位クラスになるまで複数回入塾テストを受けるのも、ひとつの戦略ではあります。
このあたりは、ご家庭の考え方とお子さまの性格によるでしょう。

『効果的な』家庭学習の管理ポイント3つ!

『効果的な』家庭学習の管理ポイント3つ!

入塾して、まず保護者の方にお願いしたいのが、家庭学習の管理です。 いつまでに何をどれくらいの時間でこなせばいいのか、塾から出される課題を「効果的に」おこなうための方法を試行錯誤してみてください。

「授業直後の振り返り」+「塾から指示された宿題」+「テストの復習」この3つがうまく合わさって、無駄のない着実な学力が積み重なっていくのです。
そのためにも、上記の3つに関しては、「正しい方法」でおこなうことが、長い塾生活において、こなすだけの学習に陥らず、効果的に実力をつけていくためにも必須です。

授業直後の振り返り

お子さまも疲れている状況でおこなうため、できるだけ早く短時間で済ますことがコツです。
お子さまに今日の授業の内容を話してもらいましょう。これを習慣づけると、授業中に親に報告したくて熱心に聞く姿勢につながります。また、記憶も新しいうちに反復すると長く残りやすくなります。

授業内容を言いたがらない場合、ノートやテキストの書込みを確認して、それについていくつか簡単な質問をしてみてください。 理解できていないようであれば、翌日の塾のお休みを利用して再度授業内容を復習する必要が出てきます。これが続くようであれば、

1. 現在のクラスの授業レベルに実力が伴っていない
2. 塾に合わない
3. 寝不足や疲れ、悩み、緊張などの外的要因で授業に集中できていない

のいずれかです。

1. ならば、塾に相談して最低限の課題を抽出してもらう。
2. ならば、転塾を検討する。
3. ならば、その要因を取り除く方策をおこなう。

と適宜手を打ちましょう。

塾から指示された宿題

面倒でも、塾の宿題は親が管理しましょう。つきっきりになる必要はありません。
最初に範囲をお子さまと確認し、終わったらチェックする。
見るべきポイントは、

1. かかった時間
2. 正答率

です。

1の場合、だらだら時間をかけていないか、逆にあまりにも短時間で片付けていないか。
どちらも2の正答率とセットで見ると、時間をかけた割には解けていない、短時間で片付けた割には理解していない、など、なんらかの課題が見えてきます。

お通いの塾の先生に所要時間の目安を聞き、制限時間を設けておこなわせてください。
わからなかったら考え込まずにテキストを見たり、ノートを見返したりするよう促します。
1人では難しい場合は、やはり親の手は必要でしょう。
いたずらに長い時間拘束しても集中力が途切れます。30分~50分単位で、終わったら休憩とします。
正答率は、本来なら100%、と言いたいところですが、80%を目指せば十分です。

テストの振り返り

テストを受けた当日に採点を兼ねて見直し、できているところとできなかったところを確認しましょう。
時間が足りずに最後まで解き切っていない場合、どこで時間をかけたか聞いてみてください。
時間をかけたところは、お子さまが苦戦したところ。そこから解き直すと解法が定着します。
時間配分を確認し、解く順番やかける時間をアドバイスするのも、テスト当日の振り返りとして有効です。
後日、成績表が返ってきてから、正答率を見ながら、細かな点を解き直します。正答率50%以下は必ずやり直しましょう。

入塾直後の「基本の生活リズム」の組み立てが肝心

入塾直後の「基本の生活リズム」の組み立てが肝心

上記、3点を「必須行動」として生活の中に上手に組み込めるか否かは、はじめの習慣づけにかかっています。

よく生活のリズムが大事といいますが、小学生の生活のリズムを守るのは、実はとても大変です。
学校行事でくたくたで、眠ってしまったり、家族でお出かけする機会があったり、思いがけない来客対応があったりと、「いつもと異なること」は、頻繁に起こります。
その中で、決められた時間に決まった量をほぼ同じ集中度で、粛々と進められる小学生は皆無と言って過言ではありません。

それでも、そのリズムを守ろうと心を砕くのは、子どもではなく親の役目です。
生活には、弾力があり、崩れたときに、元に戻そうといつも以上にエネルギーを傾けることで、また元に戻すことは可能です。
元に戻そうというエネルギーを常に持ち続けること。これが、親に課せられる責任となります。
1週間のスケジュールを決めて、「基本の生活リズム」をまず組み立ててください。
そして、1ヶ月位微調整しながら、「これが少しの無理で続けられる」というラインを決めます。決めたら、それを粛々と守るだけ。

入塾直後に、この「基本の生活リズム」をきちんと組み立てることができたご家庭は、長い受験生活のスタートとしては、非常に良い位置にいることになるのです。
私自身のかつての反省として、アドバイスいたしました。ご参考にしていただけたら幸いです。

中学受験ギモン解決所

春野 陽子さんプロフィール
長男はSAPIXへ通塾し巣鴨中学校から東京大学理科Ⅱ類に進学、次男は転塾(日能研→SAPIX→市進)を経て海城中学校に進学。
大学院国文学専攻博士課程後期単位取得後満期退学。近代文学専攻。元私立高校教諭。日能研にて、約10年間、中学受験国語指導を担当したのち、2012年度から「中学受験個別指導塾ドクター」に非常勤講師として勤務し、2013年度から「株式会社受験ドクター」に入社。
国語のスーパードクターとして個別指導にあたっている。


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