私立と公立はどこが違うの?

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本コンテンツでは、高校受験で悩まれるすべてのご家庭に向けて、情報を提供していきます。第2回では、公立校と私立校の違いを見ていきます。高校受験に向けた第一歩としてぜひご覧ください。

同じ高校でも全然違う?

まずはじめに、私立校と公立校の特徴を見てみましょう。下記の表は、それぞれの学校数、特徴、費用、入試、建学の精神を一覧にまとめたものです。

私立高校 公立高校
学校数(東京都) 246校 186校
特徴 学校法人が設置 地方公共団体が設置
費用(学習費、1年間) 約100万円 約40万円
入試問題 学校ごとに作成 地方公共団体ごとに作成
建学の精神 あり なし
公立と私立

東京都内の場合、私立校の方が公立校より学校数が多くなっています。他県では公立校の数の方が多く、埼玉県は公立校の数が147校、私立校が57校。神奈川県が公立校の数157校、私立校が81校。千葉県では公立校130校、私立校では59校と大きな差が出てきます。

表の中で目立つところは、やはり学費です。金額はあくまで参考ですが、私立校の方が2倍以上、学費が高くなっています。しかしその分、施設・設備を充実させていたり、カリキュラムにも力を入れているので、質のよい教育を受けることができます。

入試に関しては、私立校も公立校も、推薦入試と一般入試がある点は同じですが、その中身は大きく異なります。
私立校では、学校ごとに独自の問題を用意し、調査書、学力試験、面接、作文などが行われます。公立校では、県ごとに日程、試験内容、点数の比重が異なります。
そのため、私立校と公立校を目指す場合は、それぞれの試験対策が必要ということです。

校風に関しては、私立校の場合は、男子校・女子校・共学校か、そして宗教教育を行っているかどうかなどで異なってきます。学校サイトなどである程度調べ、学校見学で校長の話を聞き、お子さまに合いそうな学校かどうかを判断しましょう。公立校の場合は、文部科学省の指導があるので、私立校と比べると若干画一的といえますが、もちろん1校ごとにカラーは異なります。先輩に話しを聞いたり、先生に相談したりして、しっかり選ぶようにしましょう。

大学への進学実績はどうなっている?

高校を選ぶうえで気になることの一つには、「大学への進学実績」があるのではないでしょうか。
例えば、東京大学への進学実績は、私立校の出身者が大多数を占めています。これは第1回でも述べた通り、大学別の進学指導、特進コースの設置などが大きく影響しています。

しかしこの状況は東京や大阪などに限っていえることで、他県では、公立志向が依然としてあります。また、公立校と一言でいっても、偏差値の幅は広く、近年では二極化が目立ちます。

この背景には、文部科学省が指定する「学技術や理科・数学教育を重点的に行うSSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業」などがあります。この指定校になるのは進学校が多く、伸びる学校は今後もさらに伸びる可能性を秘めていますが、そうでない学校は定員割れさえ起こしてしまっているのが公立校の現状です。

私立校の場合も、この傾向は当てはまります。先ほど述べたような、特進コースなどを設置し着実に進学実績を伸ばしている学校もあれば、そうでない学校もあります。

高校選びのポイントの部活は?

2つの選択肢

高校選びのポイントによく挙げられる「部活動」ですが、ここにも大きな差があります。私立校の場合、学費が高い分、グラウンドや運動施設にもお金をかけることができます。練習する環境が整っていれば、結果を残せる可能性も高くなります。対して公立校の場合はかけられる予算に限りがあるので、どうしても環境を比べたとき、分が悪い面があります。

もちろん公立校でも練習環境が整っていて結果を残している学校もありますので、学校サイトやパンフレット、学校見学の際に確認しておくといいでしょう。

ココがポイント!

私立と公立の違いは「学費」に目が行きがちですが、その他にも多くの違いがあることが分かった今回。設備や環境、進学実績などもぜひ見比べてみてください。もし、お子さまが部活に力を入れたいのであれば、練習風景なども見学するのが良いでしょう。
また、こういった観点で学校を比較する際には、高校に進学してから何をやりたいのか、ある程度定めておく必要があります。お子さまとよく話し合っておきましょう。

次回は、中学受験と高校受験の違いです。


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