2015年度 中学入試解答速報特集

2015年度中学入試解答速報

受験生のみなさま、そしてお子さまを支えた保護者のみなさま、お疲れ様でした。入試の結果はいかがでしたか?

今年は、サンデーショックの年となり、女子御三家のひとつ、女子学院中学校が試験日を2月2日にしたことで、難関校の併願パターンのバリエーションも増えました。

その影響は応募倍率にも表れ、御三家で見ても、女子学院は4.0、桜蔭中学校は2.7、雙葉中学校は5.2と例年よりも高くなっています。 例年以上に受験生たちの熾烈な戦いが繰り広げられた、今年の入試の傾向を見てみましょう。

〜 国語 〜

開成、麻布、桜蔭を始めとするほとんどの学校で、理由を説明する記述問題や要約力を問われる問題が出題されています。選択肢で答える問題も、まぎらわしいものが多く、前後の内容をきちんと把握することが求められていました。また、今年は浦和明の星と聖光で同じ本文が採用されている問題がありました。

〜 算数 〜

ルールを見つけたり、あらかじめ定められたルールに従ったりして、論理的な思考で答えを導き出す問題が見られました。正しい値を求めることよりも、計算の仕方を問う傾向があるようです。また、浦和明の星では濃縮めんつゆ、栄光では8%の消費税といった、身近な値を計算させる問題もみられました。

〜 理科 〜

知識を問うだけではなく、知識をもとに論理的に考えさせる問題が多い傾向にありました。特に開成では、知識がなくても論理的に考えれば解ける問題が出題されています。また、女子学院では、相似を使って答えを求める計算もあり、他校でも算数の知識を応用する問題や、算数のような問題もみられました。

〜 社会 〜

麻布、武蔵、駒場東邦など多くの学校で資料をもとに説明をさせる問題が出題されました。出題テーマでは、近代化する日本や女性の社会進出など時事的な話題が、よく取り上げられていました。一方、渋渋では調べ物に取り組む姿勢や水難事故の対処法についての問題があり、受験生の関心の広さが問われていました。

全体を通して見ると、4教科すべてにおいて知識だけではなく、物事を論理的に考え、説明できる力が問われているのが分かります。中学受験から、将来の大学受験に向けて必要な学力が問われていると言えるでしょう。