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特別企画!東大推薦入試の初合格者インタビュー!

inter-edu’s eye
東京大学の平成28年度入学者選抜で初めて行われた推薦入試。今回は特別企画として、そのわずか77名の合格者の中から、法学部に合格した桐蔭学園中等教育学校6年(高校3年)の岡野源さんを取材しました。推薦入試には、所属していた模擬国連部での活動が活きたそうです。岡野さんのインタビューから、東大が求める人材が見えてくることでしょう。

模擬国連の成果で挑んだ東大推薦入試

もっと上を目指したいと思い東大受験を決意

岡野さん1
【岡野源さん プロフィール】
・桐蔭学園中等教育学校6年
(高校3年)
・東京大学 法学部 推薦合格

エデュ:東大を目指そうと思ったきっかけは何ですか?

岡野さん:大学卒業後は国をよりよくするために働きたかったので、国家公務員になりたいと考えました。それならばどの学部であれ、東大が一番いいのではないかと思ったんです。

明確に東大を目指そうと思ったのは、高校2年生の11月です。模擬国連の全国大会で最優秀賞をいただいたのがきっかけでした。同じ賞を取った模擬国連部の先輩がAO入試で慶応義塾大学に進学したので、自分はもっと勉強して上を目指そうと思ったんです。

エデュ:模擬国連の世界大会でも、準優勝にあたる優秀賞を受賞したそうですね。それは東大推薦入試に影響を与えましたか?

岡野さん:推薦入試の募集要項に、世界でリーダーシップを発揮できる人材を求めているとあり、とてもマッチしていると思ったので出願しました。法学部を選んだのは、国の制度を作るということは、法律を作ることに通じていると考えたからです

推薦入試の準備が受験勉強の息抜きに!?

岡野さん2

エデュ:「志願理由書」には、何と書きましたか?

岡野さん:食糧問題について書きました。食糧問題は一般的に関心が薄いものですが、とても解決しにくい、いろいろな問題を抱えているんです。

例えば、制度としての食糧問題の一つに、多国籍企業による利益のことだけを考えた、不平等な取引があります。多国籍企業は本社を他国に移せば規制を受けないので、外交を通じて複数の国で枠組みを作らなければ、解決しないと思います。

そう考えると、理系分野で解決されると思われがちな食糧問題を、制度を作る法律分野から解決するのも、一つの手なのではないかという切り口で、論じました

エデュ:「志願理由書」は、どのくらいの日数で書きましたか?

岡野さん:1週間くらいです。やはり推薦入試よりも一般入試の受験勉強の方がやらなければならないことが多いので、短期集中でやりました。また、受験勉強はモチベーション維持がつらかったのですが、ものを書くのが好きだったので、推薦入試の準備が息抜きにもなりました。勉強の合間にそういうことができるのは充実していると思えたので、推薦入試を受けたことで、受験勉強もしっかりするようになったと思います。

グループディスカッションで見られたリーダーシップ

岡野さん3

エデュ:第2次選考で、唯一、グループディスカッションが行われたのが法学部でしたが、どのような内容でしたか?

岡野さん:グループディスカッションは、6人1組で1時間自由に討論するものでした。テーマは、ある仮想の国Aで起きた内戦の影響で難民が急増していることに対し、国際社会がとる対策について。

先進国の難民の積極的受け入れ、安保理決議に基づくA国への武力介入、周辺地域での難民キャンプ設立の3つの案の効果と限界を述べたうえで、最終的な案を出すものでした。

エデュ:模擬国連の経験はどう活きましたか?

岡野さん:1時間は議論をするうえでギリギリの時間なので、できるだけ自分の考えのレールに議論を乗せていくことが重要だと考え、メインの部分の議論をリードしていくことを心がけました。模擬国連部の活動でも、細部を議論していると、メインの話がまとまらないことがあったので、普段の練習の成果が活かされたと思います。僕のグループの中には、模擬国連の大会で知っていた人もいたので、議論はリードしやすかったです。

エデュ:東大推薦入試では、どのような力が見られていたと考えていますか?

岡野さん:法学部や経済学部の大学院では、日本人ではなく留学生がゼミをリードしていると聞いたことがあるので、リーダーシップを発揮できる人材が欲しかったのではないかと思います。だから、グループディスカッションで、積極性などを見ていたのではないでしょうか。法学部は他の学部より、推薦入試でとる人材への期待が大きかったと思います。それは募集人数が10人程度だったのに対し、14人が合格していることにも表れています

活動そのものに目的を持つことが大切

「君が目指さなくて誰が目指す」という言葉が自信に

岡野さん4

エデュ:東大推薦入試を受けるにあたり、先生からはどんなアドバイスがありましたか?

岡野さん:「推薦入試は、どんなにすごい力を持っていても、大学が求めている人材とマッチしなければ合格しないのだから、一般入試の準備はしておいた方がいい」ということを常に言われていました。

だから、一般入試の合格者平均点は、センター試験でとるように勉強していましたね。「君が東大目指さなくて、誰が目指すんだ」という言葉も、心の支えや自信になりました。

エデュ:岡野さんご自身では、どこがマッチして、合格できたと思いますか?

岡野さん:模擬国連の活動が、法学部に合っていたのだと思います。模擬国連は僕の強みです。模擬国連部の活動を通じて、人間的に成長できたと思っています。小学生のころから、人に見られることが好きだったので、模擬国連は自分に合っていたのだと思います。

目立ちたがり屋の性格が積極性に結び付く!

エデュ:模擬国連部の思い出を教えてください。

岡野さん:みんなのために、足りないスキルを練習するための問題を、顧問の先生と一緒に作っていました。そういう係ではないのに、面白そうだからって、やっていたんです。そうやって練習問題を作っていたのは僕だけでしたが、人のために何かするのが好きなんです。

人のために動くことが好きになったのは、ウインターキャンプでの経験がきっかけですね。学年全体で泊りがけのスキー合宿に行くのですが、そこで、目立つのが好きなこともあって、リーダーをやっていたんです。

エデュ:子供のころの性格が、積極性に結び付いたのですね。最後にこれから東大推薦入試を目指す子どもたちがやっておいた方がいいことを教えてください。

岡野さん:東大推薦入試に出願できたのは、もともと模擬国連の活動を頑張っていたことが実を結び、結果を出せたからです。だから、まずは自分がやる活動そのものに目的をもって、努力してもらいたいです

指導した松井講介先生(学年主任)からのメッセージ
彼は、一つひとつの活動をまじめに一生懸命取り組んだからこそ、模擬国連というカテゴリーで結果を出せました。また、推薦入試が終わった後も、完全に気持ちを切り替え、一般入試で東大に行くと言って勉強し、センター試験もほぼ9割をとれていました。東大推薦入試は、初めからそれだけを目指してはいけないと思います。中学高校と頑張ったものの中で結果が出たら、それを自信にして頑張るものだと思います。そして、センター試験できっちり点数をとれるベースの学力があってこその推薦入試合格だったのではないでしょうか。
ココがポイント!
松井先生によると、桐蔭学園中等教育学校では、あきらめそうになる生徒の背中を押してあげたり、ウインターキャンプなど集団生活の中で、リーダーシップを発揮できる場を設けたりしているそうです。岡野さんのお話からは、そうした学校の取り組みが見て取れました。「彼の持っているポテンシャルが、本校のシステムや教員の考え方とマッチしていたのだと思います。」と松井先生。子どもの能力を引き出すためにも、お子さまに合った学校選びはとても重要なのだと感じました。

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