中受ママにも重要!? スーパーグローバル大学とは:大学リサーチ第18回

中受ママにも重要!? スーパーグローバル大学とは2014年12月22日

inter-edu’s eye

国際化が進む現代、国からも企業からも、母国語以外でコミュニケーションが取れ、他国の文化や慣習を理解し、世界規模で物事を考えることのできる「グローバル人材」が求められます。そのような人材育成に注力する大学が「スーパーグローバル大学(SGU)」。10年後に社会へ出るお子さま、つまり小学生を持つご家庭にとっては、チェック必須項目です。今年、文科省から選出された37大学をさっそく見てみましょう。

■スーパーグローバル大学(SGU)とは

スーパーグローバル大学(SGU)とは

そもそも「スーパーグローバル大学(SGU)」がわからない、というお母さまも多いでしょう。「スーパーグローバル大学(SGU)」とは、文科省が大学の国際競争力の向上を目的に、財政支援する大学のことです。2014年から2023年までの10年間、各大学の国際化に係る計画に対し、1大学につき最高4億2千万円の補助金が支払われます。つまり、選ばれた大学は学生に対し、グローバル人材の育成を手厚く行えるということ。グローバル教育を期待するご家庭にとっては、見落とせない大学です。

「スーパーグローバル大学(SGU)」には、2種類の型があります。世界大学ランキング100以内を目指す「トップ型」と、大学教育の国際化モデルを示す「グローバル化けん引型」です。今年、104大学の応募から、「トップ型」13大学、「グローバル化けん引型」24大学の計37大学が選ばれました。

■選ばれし37大学、それぞれの取組み

<トップ型>

北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、東京医科歯科大学、東京工業大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、広島大学、九州大学、慶応義塾大学、早稲田大学

<グローバル化けん引型>

千葉大学、東京外国語大学、東京芸術大学、長岡技術科学大学、金沢大学、豊橋技術科学大学、京都工芸繊維大学、奈良先端大学院大学、岡山大学、熊本大学、国際教養大学、会津大学、国際基督教大学、芝浦工業大学、上智大学、東洋大学、法政大学、明治大学、立教大学、創価大学、国際大学、立命館大学、関西学院大学、立命館アジア太平洋大学

インターエデュをご覧のお母さま方にもおなじみ、東大・京大・早慶はトップ型に選出。東大・京大は既に世界大学ランキングの23位、52位(2014年)に入っていますが、さらに上を、早慶はランクインを目指します。上智はグローバル化牽いん型に選出。注目のGMARCHは、明治・立教・法政がグローバル化けん引型に選出された一方で、青学・中央は申請するも不採用、学習院は申請なしでした。

具体的には、どのような取組みがあるのでしょうか。中堅大学からの選出で注目される東洋大学は、世界の舞台で先進的な役割を担う「ニューエリート」の育成として、入学者の30%が留学生、全授業を英語で行う教育組織の設置などが構想されています。私立理工系大学で唯一選出された芝浦工業大学では、世界水準の大学制度として、全学生を海外留学に派遣、英語での科目を600以上開講するなどの構想がされています。東京芸術大学には、海外一線級アーティストユニット誘致により外国人教員数を増加、混住型学生宿舎の外国人留学生入居者数を増加するなど、ユニークな構想もあります。

このように、各選出大学では単なる語学力強化に留まらない、多彩な取り組みによるグローバル人材の育成が計画されています。

■中高選択にも影響する理由とは

中高選択にも影響する理由とは

インターエデュが「スーパーグローバル大学(SGU)」に注目した理由は、大学選択の参考にするためだけではありません。中高選択時から意識する必要性があるからです。たとえば、明治大学は、当事業の構想の中に入試改革を入れており、その一つとして「SGH入試」を挙げています。「SGH」とは、「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」のことで、「スーパーグローバル大学(SGU)」の高校版のようなもの。こちらも今年、文科省から国公私立全56校が選ばれています。明治大学のような構想は、早期からのグローバル教育への期待を表しているといえるのではないでしょうか。

お子さまを、国や企業から求められるグローバルな人材として育てるのなら、中高選びの段階からよく考え、長期的な視点で進路プランを形成していく必要がありそうです。今後も、「スーパーグローバル大学(SGU)」「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」の活動に注目してみましょう。