第40回 理系vs文系!入学前~卒業後のお金比較

inter-edu’s eye
今回の大学リサーチでは、前回好評だった「理系vs文系」の第2弾として、入学前から就職までにかかる費用と収入を見ていきたいと思います。

入学前と後で大きく違うのは?

入学前の費用

本題に入る前に、理系・文系の中身について見ていきましょう。理系は、理学系統、工学系統、農学系統、医療・保健学系統、文系は人文科学系統、社会科学系統に大きく分けられます。
卒業後の進路としては、大学院進学、専攻科進学、留学、そして就職という選択があり、理系の場合は進学を選ぶケースも多く、文系の場合は多くが就職を選ぶ傾向です。

【入学前】
次に、実際に理系と文系では、入学前にかかる費用はどう違うのかを見ていきましょう。(※参考金額は私立大学、入学後自宅通学場合)
まず、受験する際に必ずかかる受験料ですが、文系・理系問わず平均33,000~33,500円かかります。医学部の場合は、50,000~60,000円必要です。
受験当日の交通費・宿泊費に関しては、とくに理系・文系だからといって差があるわけではありません。

大きな差があるのは、やはり初年度納入金です。文系の場合、平均約100~120万円。理系の場合は、系統によって大きく差があり、理・工系統は平均150万円、医療・保健学系統では平均約450~500万円かかります。学費は入学後も年度ごとに払う必要があるので、大学関連の費用としては最も大きな割合です。

文系 理系
約100~120万円 約150万円(医療・保健学系統は、平均約450~500万円)

【入学後】
入学後にかかる費用である、学校への交通費、教養娯楽費、書籍費、日常費、電話代などは個人によって異なりますので、理系・文系で分けることはできません。しいて差をつけるのであれば、医療系などの専門書は高価なものが多いため、その分だけ費用は高くなります。

就職後のコストパフォーマンスが高いのは?

就職後

最後に、就職してからの理系・文系のコストパフォーマンス、つまり、かけた費用に対して得られる収入の違いを見ていきましょう。

理系の高収入な仕事として有名な医師の場合、年収は約1,000万円以上と多額ですが、一般的に、医大で6年間学び、一人の医師を育てるには5,000万~1億円が必要といわれています。

文系の高収入な仕事の代表である弁護士の場合、一般的に、法科大学院へ2~3年通うことになりますが、初年度納入金が約150万円以上必要になります。さらに、法科大学院に入学するための予備校に通うとなると、多額の費用がかかってきます。また、司法試験の合格率は26年度現在の情報で22.6%と非常に低くなっています。しかしその分、年収は約700万円と高額です。

また、コストパフォーマンスという面で注目したいのは、転職や再就職、復職のしやすさです。ここに関しては、理系の方に軍配が上がります。薬剤師・看護師などいわゆる「手に職」の仕事は、資格を一度取得すれば、転職や再就職、復職がしやすく、収入も多くなります。

一人の人間が、社会で活躍する日までには膨大な費用が必要になります。しかし、ここで忘れていけないことは、大学での学びも、就職をしてからの仕事も、お金には代えられないものが多くあるということです。お子さまにとっての最良の道を選べるよう、広い視野を持っていただければと思います。


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