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今の大学入試は複雑ではなく、合格の「チャンス」が多い?

inter-edu’s eye
「今の大学入試は複雑で分かりづらい」。エデュの掲示板でこんな声が上がっていました。確かに今の大学入試は大学入学者選抜大学入試センター試験だけでなく、AO入試、学校ごとの独自の入試なども増え、分かりにくく複雑になっているのは事実です。そこで今回は複雑で分かりづらい大学入試について調べてみました。

大学入試の分かりにくい部分をポイントごとにチェック

大学入試

大学入学者選抜大学入試センター試験(以下センター試験)は、毎年1月中旬の土・日曜日の2日間に全国で一斉に実施。国公立大学の入学希望者は、原則センター試験を受験する必要があります。

このセンター試験に加え、私立大学では入試の種類が増え、入り口が大幅に増えています。
まずは出願から入試まで順を追って見ていきましょう。

インターネット出願の登場

大学に限らず、私立中高での導入も増えているインターネット出願(Web出願など呼び方はいくつかあります)。受験生側のメリットとして、日時を問わない、土日、真夜中・早朝でも出願できる点。場所を問わない、電車の中でスマートフォンからでも入力できる点。そして今までのように紙の願書を請求・入手して手書きで記入、郵送する必要がない点などが挙げられます。多くの大学が「ネット出願割引」を導入し、検定料を抑えることができます。大学の公式サイトから必要事項を入力し、指定日までに受験料を振り込みます。受験料も大学によっては割引制度があるので、利用する人が増えています。

インターネット出願の流れ (参考:法政大学)

1.各大学の公式サイトから、入試情報のページに入り、入試制度の確認(自分が受験する入試を選択します)

2.出願登録(試験区分の選択、受験する学部・学科の選択、個人情報入力、入力内容の確認、アンケートの回答・確認、支払い方法の選択、お支払い手続き/出願確認票の印刷、出願書類の印刷・郵送)

3.お支払い(クレジットカード決済、コンビニ・銀行ATM振り込みなどで入学検定料を支払い)

4.出願書類の印刷と各種書類の提出(入学検定料の支払い後、インターネット出願志願票とともに必要なものが印刷できるようになる。印刷後、調査書・写真・センター試験成績請求票等と一緒に大学に郵送。)

私立大学の試験は実に多彩

私立大学の入試は、大きく分けると「一般入試」「推薦入試」「AO入試」の3つに分けることができます。ママ世代にはなかったAO入試も今では多くの大学が導入しているので、初めて聞くという方は少ないと思います。ここで注目しておきたいのは入試がさらに細分化されている点です。ではどんなものがあるのでしょうか?

私立大学の試験の種類(一例)

名称 内容 特徴など
センター試験利用入試 センター試験の受験科目によって複数の大学・学部に出願できる方式 。
センター試験の成績のみで合否が決まる「単独型」、センター試験の成績と私立大学個別の学力試験で合否が決まる「併用型」があります。
試験の結果のみで複数の大学に出願できるので、受験生の負担が少なく、地元で受験できるので遠方に行く必要がありません。
3教科型入試 文系では英語、国語以外に地理・公民、数学などから1科目。理系では英語、数学、理科が課されます。 センター試験との併用により、合格のチャンスを増やすことができます。
特定科目重視型入試 得意科目の配点を高くすることができます。あくまで一例ですが、英語・国語・選択科目の3教科の得点を偏差値に換算し、最も高い1科目を2倍し3教科の合計値で合否判定が行われます。 得意科目がはっきりしている受験生に向いています。
全学部統一入試 全学部が共通問題を用いて同じ日に試験が行われます。1回の受験で複数の学部や学科に合格することが可能です。 他大学との試験日の重複を避けることができ、日程が組みやすくなります。
地方入試 大学の所在地以外に、全国の主要都市に設けられた試験会場で受験できる入試。 例えば地元から東京都の大学を目指す学生は、上京の必要がないので、交通費を抑えることができます。
後期日程 2月下旬~3月中旬にかけて行われます。最後のチャンスとも言えますが、募集人員が少ないので、高倍率になることも…。 どうしても行きたい大学がある人の最後の頼みの綱といえます。


英語外部試験を利用する大学も

英語の4技能(聞く・話す・読む・書く)を測る外部機関試験を利用する入試形態もあり、英検やTOEIC(R)、TEAPなどが採用されています。基準以上のスコアを保持していれば、英語試験に点数加算されたり、英語入試自体が免除になったりするのが特徴です。とくに英語の重要性が問われる近年では、導入する大学が増えています。

わが子に最適な入試を選ぶにはどうすればいいの?

併願パターン

大学受験は中学受験と比べ受験者数が多く、倍率が5~10倍となることも珍しくありません。そのため「少しでも可能性を上げるために、たくさん受験するのがいい」と思いがちですが、体力・時間・金銭面でなかなか難しいという現実があります。

また、中学受験・高校受験をご経験のお母さまならピンと来ると思いますが、日程調整、受験料の支払いなどは意外と労力になるものです。とくに大学受験の場合、限られた地域内ではなく、全国規模になりますので、非常に頭を悩ませることになります。

では一体どうやって組めばいいのしょうか? パターンごとに見ていきましょう。

パターン1 行きたい大学・学部・学科も決まっている場合

高校3年間で学業・スポーツ・芸術分野など人より優れたものを持っている方には、推薦入試、AO入試をおすすめします。とくに近年は私立大学だけでなく、国公立大学でも、推薦入試・AO入試を実施する大学が増えています。

パターン2 一般入試で私立大学に行きたいが、学部・学科が決まっていない場合

複数の大学に出願できる「センター試験利用方式」+「全学部統一入試」をおすすめします。全学部統一入試は、1回の受験で複数の学部への出願ができるので、例えば、経済学部が不合格でも、文学部では合格ということもあります。ただ、全学部統一入試に限らず、受験生がメリットを感じるものは、倍率も高くなりがちですので、注意しましょう。

パターン3 志望学部・学科は決まっているが、行きたい大学が決まっていない場合

複数の大学に出願できる「センター試験利用方式」+「3教科型入試」、「特定科目重視型入試」をおすすめします。学部・学科が決まっている中で、得意分野を活かして受験する方式です。

合格を勝ち取ることができる人の考え方

大学入試改革

第45回 今見ておきたい大学入試改革の重要ポイント でもご紹介した通り、2020年にはセンター試験が廃止される予定と同時に、お茶の水女子大学の「新フンボルト入試」など各大学で特色のある入試を導入しています。さらに、新しい入試が導入されより複雑になる可能性も十分にあります。

そんな中で第一志望の大学に合格できる人の特徴は、「多彩な入試をチャンスと捉え、前向きに勉強できる人」、さらにいうなら「多彩な入試をきちんと理解し、受験生に勧められる存在がいる人」です。

まずは今の大学入試に対して、「複雑」ではなく、「大学側が多彩な入試を用意し、受験生にチャンスが増えた」と認識し、そして、そのチャンスを活かす姿勢を持つことが必要です。


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