特集第5回「大学で取れる資格とは」:大学受験情報

inter-edu’s eye世の中では、不況にともない資格ブームが起こっています。大学選びにおいても、就職活動に生かせるようにと、「資格取得」に重点を置く受験生が多いようです。そこで、お母さまにも知っておいてほしい資格に関する情報をご紹介! ぜひ参考にしてください。

どんな種類の資格があるの?

資格には、「国家資格」「公的資格」「民間資格」と、大きく分けて3種類あります。基本的に「国家資格」が信頼度・難易度ともに最も高く、お母さま方から見ても、イメージしやすいのではないでしょうか。お子さまが興味を示す資格が、世間一般でどのような位置づけなのか、基礎知識として覚えておくとよいでしょう。

種類 特徴 資格
国家資格 法律に基づき、一定の知識や技術があると国からみなされ、一定の行為を行うことが許可される資格。取得は困難だが、社会的な信用度は高い。 医師、看護師、公認会計士、一級建築士、教員免許、社会福祉士、栄養士など
公的資格 民間団体や公益法人が実施し、文部科学省や経済産業省などの官庁や大臣が認定する資格。信用度は高いが、独占的な業務を行う強みはない。 スポーツ指導者、商業施設士、手話通訳士、日商簿記など
民間資格 民間団体や企業が独自に基準を設けて試験を行い認定する資格。広く認知されている資格から、社会的な評価のほとんどないものまでさまざま。 MOS、TOEICテスト、ファイナンシャル・プランナー(AFP・CFP)など

どうやって取得できるの?

どうやって取得できるの?

大学の中には、資格の取得に必要な科目や講座を開講しているところがあります。ただし、卒業と同時に取得できる資格ばかりではありません。
たとえば、医師免許取得を目指す場合、大学で決められたカリキュラムを修め、条件を満たすことで取得できるのは、医師国家試験の受験資格です。その後、試験の合格をもって免許を取得することができます。また、一級建築士の場合、卒業後2年以上の実務経験がなければ、一級建築士国家試験の受験資格さえも得られません。一方で、教員免許の場合は、無試験で取得できるため、決められたカリキュラムを修めて条件を満たせば、卒業と同時に取得することができます。
このように、資格によって取得までの経緯が異なるということも、知っておくとよいでしょう。

国家試験受験が必要な資格 医師、看護師、社会福祉士、精神保健福祉士など
実務経験を要する資格 一級建築士、知的財産管理技能士など
無試験で取得できる資格 教員免許、司書、保育士、児童指導員など

どうやって大学を選べばいい?

国家試験受験をともなう資格の場合は、毎年その合格率が発表されます。資格取得を目的に大学を選ぶのであれば、必ず見ておきたいものです。
また、大学によっては、資格の取得に必要な科目や講座があっても、人数制限や条件があるなど、必ず全員が受講できるわけではないということもあります。入学してから「科目や講座が受講できなくて、資格が取得できない!」ということにならないよう、科目や講座の有無のみならず、どのような形で開講されているのかも確認する必要があるでしょう。

ご紹介した内容は、大学のホームページやパンフレットを見るだけでは、なかなかくわしく見えてこないこともあります。大学が開催するオープンキャンパスや個別相談の際などに、じっくり質問をしてみることをおすすめいたします。