eduスタッフ訪問記

インターエデュ・ドットコムスタッフが学校、塾などに訪問した際の様子をお届けします。

【佐藤ママ講演会レポ 後編】「究極は、他人と比べないこと」東大理IIIに3兄弟を導いた佐藤ママが語る母親の心構え

わが子の成績が伸び悩むと、ついついイライラしてあたってしまうことがありますよね。
しかし、3兄弟を灘から東大理IIIへ導いた佐藤ママこと佐藤亮子さんは、旅は道連れというように受験も道連れがいれば楽になるので、母親は子どもの手を握ってしっかり導いてあげることが大切だと話します。

私たち母親は、どのように子どもを導けばよいのでしょう。

昨年、朝日新聞東京本社で行われた講演会「東大理III 3兄弟を育てた佐藤ママに100問100答 ~ 難関校に合格させる親の心構え」で、佐藤ママは母親の心構えや子どもの成績を伸ばす方法などを、会場を訪れたママたちに語りました。

今回は、講演後の質疑応答で佐藤ママに寄せられたたくさんの質問の中から、なるほど!と思える母親の心構えについての答えをご紹介します。

会場には多くのママが集まりました。

会場には多くのママが集まりました。

 

Q.テストの点数が悪いとへこみます。どうすれば親のモチベーションを保てますか?

A.
100点満点のテストに意味はありません。間違えた時に見直せば本番では間違えないので、「今、間違えてくれてありがとう」と考えましょう。見直し方が中途半端だと、本番に出題されたりするので、次は解けるように見直すのがポイントです。“見直ししなかったから、解けなかった”ではいけません。

 

Q.受験生に同級生がいると競争心が出てしまいます。どうすればいいですか?

A.
誤った競争心は人を憎むことにつながります。塾では点数や順位が出ますが、点数を上げるためには自分が勉強しなければならず、自分との戦いであることが分かります。見直しで理解すれば、自分に勝ったことになり、その繰り返しで点数は伸びます。究極は、他人と比べないことです。ひたすら自分の子どもの点数を上げることだけを考えましょう。

 

Q.仕事をしている母親は、どのように子どもをサポートすればよいですか?

A.
丸付けなどができなくても、ノートに挟まれた下敷きを次のページに動かしてあげたり、鉛筆を削ってあげたり、塾前にスイーツを用意してあげたりと、そのくらいで十分です。就いている仕事にもよりますが、ほったらかしはよくありません。「見ているよ、がんばってね」と少しでも参加することが大切です。

 

Q.どうすれば子ども自身が上を目指すように、目標を設定するようになりますか?

A.
塾に行き、順位が出れば自分の立ち位置が分かるので、子どもも「もっとできる子がいるから、頑張ろう」となります。自分の立ち位置が分かると、受ける学校も具体的に見えてきます。目標が具体的に見えてくることが大切です。塾のものではない全国テストを受ければ、何が足りないのかも見えてきます。外に目を向けることが重要になります。

 

Q.朝から勉強させたいのですが、休憩時間はどのくらい取るのがよいですか?

A.
寝る時間が一番大切だと思っています。受験生は寝たら罪悪感を感じますが、それは、お母さんが「なぜ寝るの」と言うからです。それでは疲れが取れません。寝たら思いっきり寝かせましょう。その代わり、起きている時間は有効に使います。寝る前に起きてからやることを書かせましょう。また、具体的にやることを決めたら、あとは遊んでいいというメリハリが大事。勉強ばかりでは効率が悪くなります。

 

⇒【講演レポ 前編】佐藤ママが教える点数を伸ばす勉強法はこちら

 

■『受験は母親が9割 灘→東大理IIIに3兄弟が合格!』(朝日新聞出版)