鎌倉女子大学中等部・高等部 掲載日:2014年7月22日

ベテランの経験×若い熱意「世代間主導体制」が生み出す授業とは

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伝統のある鎌倉女子大学中等部・高等部が大きく変身しようとしています。まず、「世代間主導体制」が導入されました。これはどのような取り組みなのでしょうか。今年着任された中等部・高等部部長、および新体制で授業を行っている先生方にお話をうかがったうえで、実際の授業を見せていただきました。

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教育の質を高める取り組み「世代間主導体制」~ 中等部・高等部 部長インタビュー ~

中等部・高等部 部長 志摩 尚平 先生

インターエデュ(以下、エデュ):「世代間主導体制」について教えてください。

志摩尚平部長(以下、志摩部長):これまで教員の社会では、ベテランの先生のノウハウを若手の先生にどう伝えていくかが大きな課題でした。先生によって授業レベルに差が出ないように質の高い均一な授業を展開するために考えられたのが「世代間主導体制」です。

具体的には、経験豊富な「スーパーバイザー(SV)」と呼ばれるベテランの先生と若手の教科主任が組んで、2人で担当教科の指導法にリーダーシップを発揮し、授業プランを考えていきます。国語・英語・数学・理科という4つの重点科目でこの体制をとっています。

中等部・高等部 部長 志摩 尚平 先生

エデュ:どのような効果が期待されるのでしょうか。

志摩部長:先生一人ひとりの「授業力」が上がることで、授業の質が高まるということです。まだ始まったばかりですが、継続していくうちにジワジワと効果が見えてくるはずです。

エデュ:今後の展望について教えてください。

志摩部長:「チェンジ」と「チャレンジ」を合言葉に、これまでの伝統を失うことなく、新たな挑戦をしていきます。生徒たちには日本の社会の第一線で活躍する女性になってほしい。授業や行事など学校生活のすべてがキャリアにつながるように、学校を再構築していきたいですね。

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「世代間主導体制」が生み出す授業とは~ 先生インタビュー ~

数学科スーパーバイザー(SV)越川 聡一 先生

数学科では、分かったという体験が自信につながるように、分かりやすい授業を展開します。先生方はみんな、授業を熱心に工夫していますね。本校の授業を経験すれば、きっと「目標を達成する力」が身につくでしょう。
また、授業だけでなく、あいさつや正門での一礼など、生活面も大切にしています。学校生活全体で、社会で活躍する力を身につけてほしいと思います。

数学科主任 三島 一洋 先生

中学から高校は、「直感的理解」に加え「論理的思考」が大切になる時期。「世代間主導体制」を通じて今年から特に力を入れているのは、「知る」→「考える」→「活用する」→「ふりかえる」という学習体制です。理論だけでなく、どのように役立つのかをも考えることで、数学をより身近なものとして実感させます。生徒たちには、一つの問題に対して多角的に考えられる「引き出し」を持ってもらいたいですね。

授業におじゃましました!

授業風景(オンとオフの切り替えが◎、多角的に見る目を養う、授業の質を厳しくチェック)

特進コース3年生の数学科授業に潜入! チャイムが鳴ると、会話はピタリとストップ。生徒たちの整った机上ときれいな姿勢に釘付けです。

教壇には数学科主任の三島先生、そして教室後方には数学科スーパーバイザーの越川先生がスタンバイ。生徒は集中を切らすことなく、授業に聴き入っています。越川先生は教室をまわりながら、教壇に立つ三島先生と生徒両方を見ながら、真剣にメモをとっています。

生徒が問題を解いている間、三島先生が教室内を巡回し、生徒の質問に対応しながら「解き方」を確認。その後黒板で、みんなが気付けなかった複数の解法を披露すると、生徒たちから驚きの声が響きます。「引き出しをたくさん持つと強いよ!」と、多角的にものごとを見る重要さを何度も伝えます。

工夫をしながら授業を進める三島先生、より質の高い授業について考える越川先生、そして積極的に授業に参加する生徒たち。一体感にあふれた授業は、あっという間の50分でした。

各教科より

英語科

英語科では、普段の授業以外にも多くの講習や補習の時間を設定しており、生徒の多様なニーズに応じた英語力を育てています。中高を通じてコミュニケーション能力を高める授業を展開。SVと教員が相互授業参観を積極的に行い、より質の高い授業作りに取り組んでいます。

国語科

国語科では、さまざまな文章を主体的に読み味わう「読書力」、情報をもとに自ら考え、判断し、適切に伝える「表現力」を身に付けることに重点を置いています。さらに、漢検受験を推奨。独自に「漢字検定模擬試験」を行うなど、知識の基盤となる「漢字力」もあわせて指導しています。

理科

教科書を理解し、覚えることだけでなく、実験や実習を通して「理科の目で物事を見る力を養う」ことに重点を置いて指導していいます。科学的な物の見方を養うことで身につく、観察する力、考える力、応用する力。生徒たちは、いつも生き生きと授業を受けています。

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編集者が見たポイント

「世代間主導体制」が生み出す授業とは…先生と生徒が一体となって問題に向き合い、「知」を楽しむ授業。そんな雰囲気が感じられ、見ているわたしたちも授業を受けたくなってしまいました。さらに印象的だったのは、教室を出てからの生徒たち。廊下ですれ違うたびに笑顔で丁寧にあいさつをしてくれる姿に、教育の質の高さがうかがえました。

イベント一覧

イベント名 開催日時 ご予約
学校説明会 9月27日(土) 10:00~12:00 要予約
部活動体験 9月27日(土) 14:00~16:00 要予約
学校説明会 10月11日(土) 10:00~12:00 要予約
公開授業 10月18日(土) 10:40~12:30 要予約
みどり祭(文化祭) 11月8日(土)・9日(日) 10:00~15:00 予約不要
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