掲載日:2015年5月29日

私学へ行こう!入試制度から選ぶ

inter-edu's eye

中学入試には、どのような受験形態があるかご存知ですか? 国語・算数の2科、国語・算数・理科・社会の4科、そして関西で主流の国語・算数・理科の3科以外にも、学校によってさまざまな受験形態があります。「知らなかった」では損をする、お子さまにピッタリの受験形態を探してみましょう。

2015年中学入試は英語入試と適性検査型が話題に

2015年の中学入試は、受験形態が話題になった年といえるでしょう。英語力が高い子どもを受験対象とする英語入試では、帰国生以外も受験できる英語入試を導入した学校が、首都圏だけでも30校を超えました。
また、公立中高一貫校で行われる、知識量ではなく考える力を問う適性検査型入試(学校によっては、思考力入試、PISA型入試などとも呼ぶ)は、首都圏の学校だけでも20校以上の学校で新設されています。首都圏中学模試センターの調べによると、私立の適性検査型入試の志願者は、前年よりも1080名増加し、3069名という受験者規模になったということです。私立中学校で適性検査型入試の導入が進むことにより、公立中高一貫校との併願もよりしやすくなっています。

「一般4科」での受験が7割でダントツの人気

受けさせたい入試は?

受けさせたい入試は?

受験形態の選択肢が広がる中で、エデュママのみなさんは、どの入試をお子さまに受けさせたいと考えているのでしょうか? アンケートによると、一番多かったのは「一般4科」。実に全体の約7割が答えています。「一般2科」、「一般3科」は意外にも少なく、「一般2科」は5位(4%)、「一般3科」は6位(2%)でした。他方、2位にランクインしたのは「特待生入試」。特待生として合格すると、入学金や授業料が免除される場合が多く、少しでも経済的な負担を軽くしたいという背景が読みとれます。
一方、今年の中学入試で話題となった「英語入試」は6位(2%)。グローバル化が叫ばれる中、受験業界では注目されましたが、受験生にはまだ浸透していないようです。

英語入試を実施する学校は英語に力を入れている証拠

帰国生以外も受験できる英語入試が増えている背景には、学校が英語学習に力を入れているからこそ、英語学習に積極的な生徒により多く集まってもらいたいという想いがあります。

埼玉平成中学・高等学校

英語入試で注目度アップ!得意を活かせる入試で特待生のチャンスも広がります。

実際に、帰国生以外も受験できる英語入試を2014年から導入した埼玉平成中学・高等学校を取材したところ、英語入試で入学した生徒は、2科または4科の入試で入学した生徒よりも英語に取り組む姿勢が熱心だと、担当の先生がお話ししてくださいました。
埼玉平成中学校の英語入試は、英語の筆記試験と、英語と日本語による面接。2科、4科は苦手だけど英語だけは自信があり、もっと英語を勉強したいという熱意のあるお子さまは、ぜひチャレンジをしてみてはいかがでしょうか?

帰国生の受け入れに熱心な学校は試験にも特徴がある

帰国生以外も対象とした英語入試が広まる一方で、帰国生にはどのような入試制度があるのでしょうか?

埼玉平成中学・高等学校

来年度は中学でも1クラスの人数を少なくすることで、今以上に手厚い指導が実現!

例えば、城北中学校・高等学校では帰国生に対する優遇制度があります。国内の小学校に通う児童でも、条件を満たす受験生であれば、学力試験の合計点数に10点加点するというもの。おおよそ1~2問分の得点が加点されるといえるので、日本語が苦手な受験生にも有利になります。
また、城北中学校・高等学校の入試ではこのほかにも興味深い取り組みが。高等学校で今年から推薦入試が始まります。その試験内容は英語・国語・数学の適性検査。大学入試改革前から社会で必要とされる力を持つ子どもを選ぶために、すでに今から入試で問う姿勢が読みとれます。

入試制度には、その学校がほしい生徒像が表れています。お子さまに合った入試制度がある学校は、お子さまとの相性の良い学校といえるでしょう。入試制度も学校を選ぶポイントなのです。