- インターエデュPICKUP
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投稿者: アラフィフの読書 (ID:SZRj/VH51r6) 投稿日時:2015年 07月 23日 14:03
こんにちは。私はずっとテレビでワイド劇場などを楽しんできました。
山村美沙や西村京太郎シリーズなどです。
趣味が高じてしまい、最近になって、ミステリー(推理)小説を読み出しましたが、何を読もうかと迷ってしまいます。
皆さんが好きだった本をぜひとも教えて下さい!
ネタバレでも大歓迎です!!!
どうぞよろしくお願い致します。
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【3828104】 投稿者: ロングライダー (ID:eLcQl2dxMzo) 投稿日時:2015年 08月 23日 21:40
今夜はちょっと趣向を変えまして、女探偵モノをご紹介しましょう。
探偵というと男の代名詞みたいに思われがちですが、世界にはたくさんの優秀な女探偵がいます。
古くはミス・マープルから、最近の雪平夏見まで、結構レパートリーは豊富です。
今日はまずコーデリア・グレイ。P・D・ジェイムズ原作の「女には向かない職業」「皮膚の下の頭蓋骨」に登場します。
ボスの自殺によって探偵事務所を経営することになった22歳のコーデリア。タフでもクールでもない、女探偵です。
ひたむきに職務遂行にまい進する彼女を、しかし運命の女神(つまり作者P・D・ジェイムズ)は、応援しません。
何度もひどい目に遭い、弱音を吐くこともありますが、コーデリアはあきらめずに一つ一つ真相の階段を上っていきます。
P・D・ジェイムズにはレギュラー探偵が別にいて、ダルグリッシュ警視がその人です。
そのダルグリッシュ警視は、自殺したボスの昔の相棒なんです。
「女には向かない職業」のラストで、ダルグリッシュ警視にコーデリアが浴びせる痛切な叫びは、この小説の白眉です。
コーデリア・グレイ。こんな探偵がいたら、絶対協力します。そして一緒に殴られてやります。 -
【3831798】 投稿者: ロングライダー (ID:eLcQl2dxMzo) 投稿日時:2015年 08月 28日 01:27
先日「ミステリ好きはランキング好き」と書きましたが、これは日本だけではなくイギリスでも同じようです。
1990年に英国推理作家協会で好きな探偵の投票を行ったところ、1位に輝いたのはホームズではありませんでした。
ポアロ?違います。エラリー・クイーンでもありません。フィリップ・マーロウでもなく、勿論金田一耕助じゃない。
答えはモース警部。コリン・デクスターが作り上げた、奇矯な名探偵警部です。
代表作は「キドリントンから消えた娘」(1976年)。
キドリントンから消えた17歳の娘。2年後、両親の元へ「元気にしてる」と手紙が届きます。
彼女は何故2年もしてから手紙を出したのか。そもそも生きているのか死んでいるのか。…死んでいる?じゃあ、手紙は誰が?
モース警部はばんばん推理を組み立てて生きますが(この推理がいちいちおもしろい)、新たな証拠が出てばんばん推理が覆されていきます。
それでもモース警部は次から次へと推理を吐き出していきます。まさにロジカル推理マシーン。(ビールが燃料です)
スリリングでツイストが効いたミステリが好きな人は、一度読んでみることをお薦めします。
読後、ビールが飲みたくなること請け合いです。特にイギリス風のエールが欲しくなります。(あの茶色いビールです) -
【3832378】 投稿者: 映画好き (ID:lIWhrCkOBys) 投稿日時:2015年 08月 28日 16:24
ロング様
キドリントン、チェックしますね
「アクロイド殺し」読了し、ミレニアムシリーズの「ドラゴンタトゥーの女」読了し、只今ミレニアムpart2です。
北欧系の名前が、いやあ難しくて(カッレ君やピッピなど児童文学は網羅していたので、北欧の名前を甘く見ていた)汗。
最初はてこずりましたねえ。でも地図や家系図が載っているのは大助かり。
はまりだしてからは怒涛の勢いで読みました。
最近、読書中に意識を失うことが多いので(加齢による)遅々として進まないのですが
ここのスレッドは大変参考になります! -
【3832533】 投稿者: エール (ID:gGXpbpVCnc.) 投稿日時:2015年 08月 28日 19:13
面白いスレですね。みなさんのお薦め、とても参考になります。
私はイギリスものを好んで読みます。
ロングライダーさんご紹介の
「モース警部」シリーズ、モースの妄想的(?)名推理が最高!
私のイチオシは、R.D.ウィングフィールド作の「フロスト警部」シリーズ。
『クリスマスのフロスト』をはじめ、5作あります。
イギリスの田舎町、デントン。ここの警察に勤務するフロスト警部が主人公。
下ネタ満載の下品なオヤジで、署が自宅のような仕事中毒。
切れ者でもない。
でも人情味にあふれ、時には迷走しながらも、複数絡み合った事件を
解決していきます。
出世主義の上司や野心に燃える部下など、脇役も良い味出しています。
残念ながら作者はお亡くなりになったので、シリーズは5作でストップ。
最後の1作は、もったいなくてまだ読んでいません。
これもビール(できればエール)片手にどうぞ。 -
-
【3834433】 投稿者: ロングライダー (ID:eLcQl2dxMzo) 投稿日時:2015年 08月 30日 16:24
「映画好き(ID:lIWhrCkOBys)」さん
怪我の養生といえばミステリです。(腕の具合、どうですか?)
ヴァン・ダインもそれが出発点です。(あいつの場合、神経衰弱か。というか、そもそもプロモーションのための嘘か)
「エール(ID:gGXpbpVCnc.)」さん
「モース警部」は映像化されたのも面白かったです。(ジョン・ソウが渋かった)
今はモースの若かった頃や、ルイスのスピンオフがドラマ化されていますね。
さて映像化ということで本日は1つご紹介。
「本陣殺人事件」(横溝正史 1947年)。
映像化は何度もされていますが、中尾彬がヒッピーな金田一耕助(!)を演じたATG映画がお薦めです。(高林陽一監督 1975年)
金田一耕助のデビュー作であるだけでなく、密室や筋の進め方の完成度の高さから、ランキング上位になることの多い傑作ですが、俺は何度読んでも「このトリックって結局どういうことなんだろ」????
でもね、この映画を見てハッキリ分かりました。なるほど!そういうトリックだったのか!
さて、「本陣殺人事件」というと「犯人の絶望」と「三本指の男」に触れないわけにはいけません。
殺害後、庭に降り積もった雪を見たときの犯人の絶望の深さときたら…。
また、三本指の男が殺人事件の前々日に「一柳さんのお屋敷に行くにはどう行ったらいいでしょうか」と、何故訊いてきたのか。
「何が怖いって、これが一番怖かった」という人もいるくらいです。 -
【3835549】 投稿者: 映画好き (ID:lIWhrCkOBys) 投稿日時:2015年 08月 31日 19:23
ロング様
私信に使って申し訳ありません。
おかげさまでギブスも取れ、9月(明日‼)から仕事復帰です。
現実社会に適応出来なさそう・・・。
私は男っぽい硬派なミステリーはなかなか沢山は読んでいなくて(SFならかなり読みましたが)、ここでの紹介が新しい世界を開いてくれて嬉しいです。
軽いTea&Cakeミステリなら沢山お気に入りがあります。
シャンナ・スウェンドソン、アリサ・クレイグ(シャーロット・マクラウド)あたりの作品も、たまにはいかがでしょうか。
実に女性向けの、ロマンスとコメデイタッチの(メグライアンっぽい)ミステリーのご紹介でした。 -
【3837673】 投稿者: ロングライダー (ID:eLcQl2dxMzo) 投稿日時:2015年 09月 03日 01:39
「エール(ID:gGXpbpVCnc.)」さん
「フロスト警部」シリーズですが、随分前に読んだきりでしたので、この機会にと読み直しました。
知らないうちに『冬のフロスト(上・下)』も出てたので、それもついでに。
読みながら、ああ、そうだった、こうだったと楽しく振り返りましたが、フロスト警部みたいな人が近くにいたら大変だけど、人生はカラフルで充実しそうです!
(おかげで涼しくなったのに、ビール消費量がうなぎのぼりです)
さて、前回『本陣殺人事件』で「怖いひと言」を書きましたが、ミステリでは忘れられないひと言というのが、時折顔を覗かせます。
新本格ブームの嚆矢となった『十角館の殺人』(綾辻行人 1987年)も、ラスト近くでのひと言が、トリックのキーとなっています。
(その言葉を書くとネタバレになっちゃう恐れがありますので、書きませんよ。読んだ人は、ほら、あの、自己紹介のひと言ですよ)
ところで『十角館の殺人』って、ミステリ初心者には薦めちゃいけない作品なんです。
なぜなら、そのひと言をめぐるトリックが、ミステリをよく読んでる人にしか通じないからです。
これは以前、大学のミステリ研究会の人と話をしているときに気がつきました。
その中の何人かが「あれは何が面白いか分からない」みたいなスタンスだったので、
「何?! あのどんでん返しが気に入らないのか?!」
「え?何かありましたっけ?」
「……君たち、いつごろ読んだの?」
「中学生ぐらいのときかな」
中学生ぐらいの読書量(ミステリの知識量)では、あの「ひと言」は効かないんです。
と、今夜は分からない人には何を言ってるかさっぱり分からない、ミステリ四方山話でした。 -
【3837883】 投稿者: イヤミス (ID:xujoDQzTem.) 投稿日時:2015年 09月 03日 09:38
読後感が悪いけど面白いミステリーの総称です。子供には読ませたくないけれど、大人にはゾクゾク面白いミステリー。
入門編としては、真里幸子の「殺人鬼フジコの衝動」かなあ。
これが面白いと思ったら、ジャック・ケッチャムの「隣の家の少女」。ケッチャムは、その他面白いけど暗澹となる秀作が多数翻訳されています。
ルース・レンデルの「ローフィルド館の惨劇」も素晴らしい。現在絶版というのが信じられないです。
イヤミスではないし昔の推理小説ですが、自分が大好きなのは、坂口安吾の「不連続殺人事件」。これを面白いと思ったら、安吾の「日本文化私感」や「桜の森の満開の下」などのエッセイや小説に手を伸ばしてみてください。上位国立の入学試験などに知っていて損はありませんよ(エデュ的なまとめになっちまいましたが)。
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