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【3801557】ミステリー(推理)小説のレビューをどうぞ

投稿者: アラフィフの読書   (ID:SZRj/VH51r6) 投稿日時:2015年 07月 23日 14:03

こんにちは。私はずっとテレビでワイド劇場などを楽しんできました。
山村美沙や西村京太郎シリーズなどです。

趣味が高じてしまい、最近になって、ミステリー(推理)小説を読み出しましたが、何を読もうかと迷ってしまいます。

皆さんが好きだった本をぜひとも教えて下さい!
ネタバレでも大歓迎です!!!
どうぞよろしくお願い致します。

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  1. 【4614760】 投稿者: 海外の作品から  (ID:5bhwcAHtbGE) 投稿日時:2017年 06月 18日 22:08

    みなさまお久しぶりです。

    みなさま、Jack Reacherシリーズ、ご存知でしょうか?
    日本語訳ではほとんど話題にならないようですが、洋書店では大きく並んでいるので気になっていました。

    1作目を読んだ感想、です。

    Killing Floor (jack Reacher #1), by Lee Child

    Lee Childという作家、欧米ではけっこう存在感があるらしいです。
    1954年イングランド生まれ、大学卒業後、放送会社で20年近く制作にたずさわりますが、リストラの憂き目にあい、作家に転向しました。
    ここで書いたJack Reacherを主人公とする第一作Killing Floorがヒットし、作家としての地位を確立しています。

    イギリス人でありながら、アメリカを舞台としアメリカ人(Jack Reacher)を主人公とした小説を書き続けていて、アメリカ推理小説作家協会(Edgar賞を選定している協会です)のPresidentも歴任し、イギリスからも表彰されています。

    Jack Reacherシリーズ
    Jack Reacherは、米軍のキャンプで生まれ、キャンプを転々として育ち、軍の憲兵隊を最後に退職(リストラ)して、全米を放浪しています。
    住居を持たず、クレジットカードも携帯もなく、軍を除隊された時の退職金をキャッシュで持ち歩き、安いホテルを泊まり歩いて生活しています。
    当然、移動にレンタカーなどは使えず、長距離バスと徒歩です。6フィートを超える長身巨漢で格闘技も射撃も腕は確かです。

    Killig Floor
    Jackは、Georgia州の町Margroveでバスを降り、カフェで朝食をとっているところを、殺人の疑いで逮捕されます。
    倉庫群の中で男性が一人惨殺され、Jackを見かけたという目撃証言がありました。
    殺害された男性の靴には、Hubbleという銀行員の番号が隠されていて、Hubbleも召喚され、JackとHubbleは、監獄に収監されてしまいます。
    この監獄が恐ろしいところで、さっそく、JackとHubbleを囚人たちが襲ってきますが、明らかに殺人を意図したものでした。
    二人はアリバイがあり、釈放されますが、Hubbleは豪華の自宅から家族を置いて逃走、Jackは、被害者の遺体を検分して、自分の弟Joeであることを発見します。
    JoeはFederal Treasuryの捜査員だったことがわかりますが、警察署長夫妻が惨殺され、Jackは暴漢に襲われ、事態は急激に展開していきます。
    背後には、大規模な貨幣偽造組織があるようでしたが、Margroveの町自体が何かおかしく、警察内の人物も信頼できない状況でした。
    Jackは、わずかに心を許した婦人警官Roscoe、ボストンから家庭のトラブルで移ってきた警官Finlayと連携して、巨大犯罪に立ち向かいます。

    Harry Boschシリーズなどに比較すると、実に単純明快で、銃撃戦に続く銃撃戦、先手必勝で疑わしきはすべて殺し、決してつかまらず、女性にはモテ、というおとぎ話です。

    従って英語も単純明快、まあ、水戸黄門のようなものでしょうか。

  2. 【4617026】 投稿者: ロディ  (ID:rWekh/NIy/U) 投稿日時:2017年 06月 20日 21:13

    海外の作品からさま

    ジャック・リーチャーはトム・クルーズの『アウトロー』という映画で初めて知って、この作品だけ読んだことがあります。(映画は未見)

    主人公のイメージがトム・クルーズとは全く違う印象を受けましたが、映画は評判よかったらしいです。同じトムでもハーディーの方が合っている気がします。


    調べたら17作も出ているらしいので、さすがにシリーズで読むのはつらいかな。
    『アウトロー』はお勧めです。

    私は久しぶりにロバート・ゴダードの3部作の『謀略の都』読み始めました。
    こちらは第1次世界大戦中のヨーロッパが舞台なのですが、日本人も絡んできて
    いて、しかもかなり好意的に書かれています。確か歴史の先生だったので、史実にも沿っていると思います。

    大好きな『ダウントン・アビー』と同時代なので、まだ1作目ですが、これからが楽しみです。

  3. 【4651675】 投稿者: 海外の作品から  (ID:pZIUKh6/tUw) 投稿日時:2017年 07月 24日 21:18

    ロディさま、みなさま

    1か月が経過してしまいましたが、Jack Reacherシリーズ、ロディさまのおすすめを含め、2冊読みましたので、ご紹介します。


    The Enermy (Jack Reacher #4)  日本語訳 「前夜」
    One Shot (Jack Reacher #5) 日本語訳 「アウトロー」 映画化

    The Enermyは、Lee Childの作品中唯一大きな文学賞を取った作品(バリー賞長編作品賞)です。
    主人公Reacherが憲兵時代に遡った作品で、第一作で殺されてしまう弟も健在です。
    Reacherは、突然新年に転任を命ぜられ、新しい赴任地でさっそく事件に遭遇します。将校が場末のモーテルで殺害され、娼婦または愛人と一夜を過ごした形跡がありました。Reacherはさっそく駆けつけますが、新しく赴任した上官はReacherの捜査を禁止・妨害します。事件は、将校の妻はじめ多くの暗殺事件につながっていきます。また、サイドストーリーとして、老境のReacherの母親と弟との関係が語られます。
    去りゆくものへの郷愁が感じられる一冊。

    One Shot
    ショッピングモールでライフルによる無差別殺人が起こり5人が死亡します。しかし、犯人はあっさりと逮捕され、指紋や使われた弾丸からも真犯人であることは確実でした。しかし、逮捕された犯人は、「Jack Reacherを呼べ」と言ったまま黙秘にはいり、刑務所内の乱闘で昏睡状態に陥ります。
    マイアミでニュースを聞きつけたReacherはさっそく現地に向かいますが、検察や警察にはろくな扱いをされません。犯人に関係があると思われる女性が殺害され、Reacherは逆に容疑者として追われる身になります。

    ======
    One Shotの映画、トム クルーズの相手役は、ロザムンド パイクなんですね。Reacherにひそかに思いを寄せる女性新任弁護士役です。その後、ロザムンド パイクは、Gone Girlの主役Amy役で、見事なサイコパスの演技を見せますが、当時から注目株だったことがわかります。
    映画は見ておりません。YouTubeの宣伝画像を見ると、原作よりもアクションがかなり派手にリメイクされているように思います。
    原作のJack Reacherは、6フィート半、という巨漢で、中背で精悍なトム クルーズのイメージとは合わず、いろいろ批判もあったようです。しかし、原作者Childは、トム クルーズの主演を支持するコメントを出しています。

    =====
    英語は、1作目Killing Floorほどではないにせよ、複雑な言い回しのない明快な文章で、非常に読みやすい部類です。
    どの作品から読んでも大丈夫と思いますので、興味のある方は是非。

    =====
    実は、昨日、アメリカから帰国しました。帰国前、ロスの空港の本屋に寄ったところ、ベストセラーはJohn Grishamで、Lee Child、Stephen King、James Pattersonの新作がベスト10に並んでいました。アメリカの空港でも、重い小説より、こういう気楽なものが売れるようです。

  4. 【4674209】 投稿者: ロングライダー  (ID:zwZv3khyJdU) 投稿日時:2017年 08月 17日 21:05

    先日友人と読書の話をした。曰く、読み返す本はあるか?
    かつて横溝正史は「ミステリは2度読むべし」と語った。
    1度目は夢中で読んでしまうが、トリック、伏線が明らかになった後で読み返すと、「ああ、ここが効いてるなあ」「なるほどここで目くらましがあったのか」と再発見があるという。
    そのことを友人に話すと「そりゃ、病膏肓の人だな」。
    まあ、横溝だから病膏肓と言われれば否定できない。

    ところでミステリは読み返すと、印象ががらりと変わるものが多い(と俺は思う)。
    基本的に、印象の良かった作品を読み返すと、だいたい期待外れになる。
    「あれ、こんなに内容が薄かったかなあ」
    これは初恋の相手に久しぶりに会った時と同じだ(と俺は思う…違うかな)。
    ロス・マクドナルド「さむけ」、中井英夫「虚無への供物」、綾辻行人「十角館の殺人」、この辺りの再読はがっかりだった(個人の感想です)。

    実はここのところ、昔の恋人に会うような気分で、過去の傑作を読み返してみようと思ってる(よせばいいのに)。
    面白いものがあったら、ここで報告します。
    (ああ、これでまた新作が積まれていく…)

  5. 【4674322】 投稿者: 通りすがり  (ID:Hd5wEEtoqeo) 投稿日時:2017年 08月 17日 22:47

    「あれ、こんなに内容が薄かったかなあ」

    人は、自分の見たい面しか見ないもの。ロングライダーさんの見たいところが、彼女にとって大切ではなかっただけかもしれない。あるいは、ロングライダーさんと彼女の接点が薄くなっただけかもしれない。あるいは、イソップのきつね(笑)。今回のロングライダーさんの投稿は内容が薄い(自己中心的)、と私は思いました。

    私にとって、いつ何時も裏切らない作家は、ポー、ドイル、クリスティーです。

  6. 【4676297】 投稿者: ロディ  (ID:iKVJ4In8ulo) 投稿日時:2017年 08月 19日 17:29

    ご無沙汰しております。

    まとまった時間がとれたので、ドン・ウインズロウ『ザ・カルテル』を読みました。

    こちらはメキシコのマフィアとアメリカの麻薬取締官(DEA)の闘いを描いた
    「犬の力」の続編です。

    『犬の力』も素晴らしい作品ですが、こちらは、圧倒され、打ちのめされます。

    前作の主人公二人の終わりのない闘いを縦糸に、他の麻薬組織や市民たちのエピソードを織り込んで、まさに叙事詩のようなスケールで、展開されていきます。

    暴力シーンもかなり残虐なので、合わない方もいらっしゃるかと思いますが、お時間の取れるときに、この世界観にどっぷり浸ってみてください。

  7. 【4685242】 投稿者: ロングライダー  (ID:gyNjXTQEIfk) 投稿日時:2017年 08月 29日 02:32

    さて、読み返し報告です。
    まずは横溝正史『本陣殺人事件』。いきなりクラシックの定番から。

    ほぼ記憶通り。但し1点、ちょっとした記憶違いが。
    賢蔵が三本指の男からメモを受け取った後、破って袂に入れておいたところが記憶違い。
    あそこで金田一が「なぜ潔癖症の賢蔵さんは、すぐに捨てなかったんでしょう?」というような疑問を挟んでいたような気がしたのだが……
    後で調べてみるとJET氏の漫画にその描写があり、そこと混同していた。
    これは聖典よりもJET氏の演出の方が良かったかな。
    (ちなみにJET氏の描く横溝モノは、金田一がカッコよすぎるのを除けば、なかなか面白い)

    ところでこの作品を最初読んだときは、小説の最初と最後に作者が出てきて口上を話すスタイルが野暮ったいと思ったものだったが、この歳になって読み返してみると、まあ、これはこれでありかな、雰囲気あるよ、と謎の上から目線になる様子。

    で、意外な動機モノからロジャー・スカーレット『エンジェル家殺人事件』。(古いなあ)
    あんまり知らない人が多いと思うこの作品は、江戸川乱歩が翻案して『三角館の恐怖』として発表したこともあった。
    (乱歩の翻案は他に『緑衣の鬼』『幽霊塔』などもあり。原作より面白いのはナイショなんだぜ)
    うーん、トリックと動機以外、さっぱり忘れていた。
    そして多分来年にでも、またさっぱり忘れていると思う。
    だがそれがいい。

  8. 【4686147】 投稿者: ロングライダー  (ID:acB4q1vxsXs) 投稿日時:2017年 08月 30日 01:37

    昨日ロジャー・スカーレットを出したので、今日はその続き。
    ご紹介するのは『猫の手』。ニャオーン。
    富豪の老人が殺される。(スカーレットはこればっか)
    犯人は遺産相続人の誰か?(やっぱりスカーレットはこればっか)

    この小説はなぜかあまり評価されることがないのだけども、ミステリとしてはなかなか良い。
    犯人じゃない人間がおかしなことをするので、犯罪が奇妙奇天烈な状況になるところなんかは、鋭い作劇術だと思う。
    印象は初読時とかわらない。面白いけどそれは後半部分で、前半は話が遅い。
    読み終えると、まあ、あの描写は必要だったよな、あのシーンも不可欠だったよな、とは思うものの、いかにも書き込みがゆっくりしている。
    さらに言えば、ゆっくり書いている割には、重要なシーン(そう、それこそが「猫の手」)が書かれていないニャ。

    ちなみに小説自体の印象は初読時と変わらないものの、まったく忘れていたところがあった。
    それは野村宏平による解説。
    乱歩による『エンジェル家殺人事件』の評価が書きぬかれているが、これは絶妙。
    乱歩曰く、
    「ミステリのベストテンに入る作品は、教養ある美人、病的魅力のある美人、高貴な美人などいろいろあるが、結婚するとなるとピッタリしない。しかしこの作品は愛人にしても結婚してもいい美人だ」
    ……人間は難しいことを言うもんだニャ。

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