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Z会・ena教育対談企画

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インターエデュ > Z会・ena教育対談企画 > 第2回 中学受験にまつわるリスクとそれを避ける方法

すべては、子どもたちのために。―自らの立つ位置で、最高の教育を
2007年入試において東大理III合格24名(占有率26.7%)を誇るena大学受験部が、東大合格シエア50%以上を誇るZ会に加わり、「Z会ena」として指導を開始。 同業他社という垣根を越え、更なるよい教育サービスを生み出そう、という動きが、教育の世界で活発になっています。
「すべては、子どもたちのために。」
このたびZ会enaが、教育人を招き、熱く想いを語る対談企画を実施。全4回の予定でお届けします。

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今回の対談者

親野智可等(おやの・ちから)
教育評論家
公立小学校で23年間教師を務め、2006年3月に退職。教育現場の最前線に立つ中で、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感し、2003年10月より無料メールマガジン「親力で決まる子供の将来」の発行を開始。たちまち評判を呼び、新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛される。また、子育て中の親たちの圧倒的な支持を得て、まぐまぐメルマガ大賞の教育・研究部門で2004年〜2007年の4年連続第1位に輝く。現在の読者数は4万人を越える。著書は『「親力」で決まる!』(宝島社)の親力シリーズがベストセラーとなる。
近著に『三択でわかる親力〜子育て練習帳〜』(ソニー・マガジンズ新書)
『親ががんばらないほうが子どもは伸びる!』(WAVE出版)
『「否定しない」子育て―親の「話す技術」「聞く技術」21』(講談社)がある。
◆無料メールマガジンの登録は公式HPから、手続き30秒!⇒ http://www.oyaryoku.jp/
大門久美子(だいもん・くみこ)
(有)アディインターナショナル代表取締役
岡山大学大学院教育学研究科修了後、教育関連会社で勤務。その後、香港・マレーシアで駐在生活を送り、2000年に教育系編集プロダクション・(有)アディインターナショナルを設立。子ども向けの教材の執筆と編集に数多く携わる。 2008年2月、親野智可等氏の『三択でわかる親力〜子育て練習帳〜』(ソニー・マガジンズ新書)を編集。
自著に『1000人が選んだ一番よく使う旅の英語72フレーズ』(三修社)等がある。
◆(有)アディインターナショナル:http://www.ady.co.jp/

【第2回】 中学受験にまつわるリスクとそれを避ける方法

中学受験に関するリスクを理解し、わが子との関係を今一度見直して、子どもが子どもらしく受験勉強できるやり方を一緒に考えてみませんか?

中学受験のリスクは表に出て語られることがあまりないのですが、実は良好な親子関係を壊しかねない破壊力を持つ場合があります。そこで今回は、オリジナルの子育て論で数多くの本を出版され、全国で講演会活動もされて教育評論家としてご活躍中の親野智可等氏に「やる気のある子どもほど危ない!」「合格した後に待ち受ける現実とは何か?」「親子で受験を乗り越えるためのポイントとは?」などについてお話をうかがいました。

*インタビューは、教育系編集プロダクション(有)アディインターナショナルの大門久美子氏が行いました。


中学受験ブームをどう見るか?

大門

特に首都圏では、中学受験はブームの様相を呈しています。先生はこの状況をどうご覧になっていますか?

親野

このごろの中学受験ブーム、特に首都圏においては、すでに異常ともいえる事態です。私は、この中学受験ブームに流されないことが大事だと思います。

もちろん、親がわが子のことをよく考えた結果、うちの子は私立の○○中学が向いていると判断することはありえます。でも、中学受験には大きなリスクもあるということを親はしっかり認識しておくべきです。

   

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受験前のリスクとは?

大門

それは、例えばどういうものでしょうか?


親野

受験前と後の両方にリスクがあります。

まず、受験前のリスクですが、親子関係が崩壊することがあります。例えば、子どもが自主的に勉強しないとか偏差値が上がらないなどの理由でイライラして、親が毎日叱りつけたり怒鳴りちらしたりということが実際にたくさん起きているのです。

このような状況では、子どもは自分に対する自信をなくしますし、親への不満や不信感が募ってきてしまうのです。一生に渡るいい親子関係の、まさに土台を作るべき時期に、その正反対のことが行われているのです。

大門

中学受験に関する掲示板の書き込みを1,000件くらい読みました。子どもからやる気になって受験勉強しているという内容が、案外、多いように思い驚きました。

親野

実は、この点は親が十分意識して見極めなければならないポイントです。

そもそも、子どもというものは、衣食住を確保してくれる親を本能的に慕うものなのです。親の考えは自分の考えとして素直に受け入れ、親の期待に応えたい、親を喜ばせたいという気持ちを強くもっているのが普通なのです。

でも、そうやって無理をしている子どもの内部で深刻な問題が起きているということも多いのです。

私は4万人を超える読者に対してメールマガジンを発行していますが、ある読者の方から「中学受験をする小学5年生のわが子が突然やる気をなくし、さらにその後病院にかかることになった」というメールをいただいたことがあります。

そのお子さんは普通に学校に通い、夜遅くまで進学塾に行き、お稽古事も一切やめず塾と並行してやっていたそうです。学校では友だちも多く、先生の信頼も厚い優秀なお子さんでした。

ですが、突然「すべてがイヤ!」と叫んで何もかも投げ出し、登校拒否にまでなったのです。

大門

表向きはがんばっているようでも、実は心の中に相当なストレスをためていたのでしょうか? 保護者の方はさぞかし驚かれたでしょうね。

親野

こういうストレスは、かなり蓄積するまでわかりません。親どころか子ども自身でさえ気づかないのです。この例のように、爆発が5年生で起きればまだいいほうです。進学した後で、あるいは大人になってから出てくることもあるのです。しかも、どういう形で出るかわかりません。

このメールの親子の場合は、治療を受け、最終的にはお子さんとよく話し合い、自分のペースで受験勉強を進めていったそうです。似たようなケースはほかにもあります。「子どもがやる気になって取り組んでいる」と親が思い込んで安心しているのはとても危険なことだと言わざるをえません。

大門

無理を重ねたツケは、いつか何かの形で出るんですね。

親野

小学3、4、5、6年生という、本来ならたっぷり遊ぶ時期に、「偏差値が上がらない」「いい点数が取れない」などと悩んでばかりの子ども時代を過ごすことは、ゆがんだ生活以外のなにものでもありません。

人は、友だちとけんかをしながら一緒に遊んで人間関係の基本を学びます。自然とたわむれて好奇心や感性を育てます。やりたいことに没頭し、達成感を味わいます。そういう時間を一切なくしてしまう弊害は、今すぐではなくても、必ず将来どこかで出てきます。

将来、親がわが子から介護される身になり、そのときわが子からの虐待を受けるということも大袈裟な話ではなく、実際にあるかもしれない話なのです。

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受験した後にもリスクはある


大門

受験をした後にもリスクはあるのですか?

親野

あります。志望校に入れなかったショックから立ち直れず、仕方なく入った学校で鬱々と過ごし続ける子もたくさんいます。

また、背伸びし、つま先立ちして足の指一本で立つ思いで、なんとか合格したような場合は、その後の授業についていけないでつまずいてしまうことが多くなります。

中高一貫校はのんびりできるからいいと言う人もいますが、みんながそうとは限りません。ついていくのがやっとで、入学後も受験勉強中のようなハードな勉強を強いられることもあります。その中で、ついていけなくなる子も当然出てくるわけです。

また、中高一貫校は固定した人間関係の中で6年間も過ごすことになりますので、一度周りから自分についたイメージを変えられないなどの"変化を起こしにくい"苦しさというのもあります。

大門

うまく志望校に受かったとしても、バラ色の世界が広がっているだけ、というわけではないのですね。受験後のリスクはあまり公表されることがないので、これらのことは知っておいた方がいいですね。

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中学受験を成功させる8ヶ条とは?

大門

中学受験のリスクについていろいろとお話をしていただきましたが、それらをふまえたうえで、中学受験を成功させるために、親はどのような態度で、わが子の中学受験に向き合ったらいいでしょうか?


親野

自分に合った校風の学校で、しかも無理のない程度の受験勉強で行ける学校を志望校にしてください。「入ってからやっていけるのか、本当に子どものためになるのか」などもしっかり考えて判断してください。よくよく考えて、場合によっては今の志望校からの、または受験そのものからの勇気ある撤退も含めて冷静に判断することです。

そして、次の8ヶ条をいつも心の中に留めておいてください。

  1. 感情的になってイライラしたり、子どもを叱りつけたりしない。
  2. 叩くようなことももちろんしない。
  3. 子どもに暴言をぶつけたり、人格を否定するようなことを言ったりしない。
  4. 子どものありのままの姿や実力を受け入れ、無理なことを要求しない。
  5. 子どもの気持ちを理解して受け入れ、それを大切にする。
  6. ほめてほめて、子どものやる気を出させる。
  7. 将来のためなどと言って、今の毎日を犠牲にしない。
  8. 温かい穏やかな親子関係の中で、安らかな気持ちで生活できるような環境を作る。

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"自分振り返りチェックシート"で冷静になろう


大門

最後に、「わが子は先生の言われるケースに該当しない」「わが家は本当に子どもが自分からやる気になってがんばっている」と、実際には多くの保護者の方がそう考えるのではないかと思います。

先生の今回のお話を客観的に受け止めて、自分を振り返ることができるポイントのようなものがあったら、ぜひ教えてください。

親野

そうですね。頭では分かっても心ではわからないということは往々にしてありますからね。

では、次の5つの質問に回答してみてください。3つ以上チェックが入るようなら、もう1度、最初から今日のインタビューを読み返していただけたらな、と思います。

1. 私の子どもは、進んで受験勉強している。
2. 私の子どもは、イヤと言ったり、すねたりしたことがない。
3. 夫婦同じ思いのもとで中学受験に取り組んでいる。
4. 子どもは、夜の10時ごろまで起きていることが多い。
5. 子どもが、腹痛や吐き気を訴えることがある。

(解説)
*1−2にチェックがついた方は、子どもの中で静かにストレスがたまっている可能性があります。
*3にチェックがついた方は、どちらか一方が客観的な立場で意見を言える関係が望ましいのです。
*4にチェックがついた方は、睡眠時間が少ないと成長ホルモンが出にくくなります。
*5にチェックがついた方は、すべてではありませんが、ストレスがたまっていくと出てきやすい症状でもあります。

親野智可等著『三択でわかる親力〜子育て練習帳〜』(ソニー・マガジンズ新書)
全国の書店で、ネット書店で好評発売中。

対談企画進行:Z会 Web戦略統括 寺西隆行
Z会のWeb全体を統括して担当。毎日更新するブログにて教育や受験についての想いを書き綴ってもいる。
ブログ:教育・受験に携わる社員として〜「和顔愛語 先意承問」
なお、名だたるコンサルタントに混じり、Webビジネスメディア「インサイトナウ」でも人気のビジョナリーとして活躍。

〜Z会は、中学を受験されないお子さまもサポートします!〜
【Z会】小学生向け「標準コース」にて、ただいまおためしてんさくキャンペーン実施中!

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