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理数系専門塾エルカミノ  2012年08月27日 12:00

理数系専門塾エルカミノ

受験指導にとどまらず、算数・数学オリンピックに向けた指導も手掛け、急成長を遂げる理数系専門塾エルカミノ。その代表である村上綾一先生と、私学支援事業を手掛ける森上教育研究所の森上展安先生が、昨今の中学受験における「算数」の傾向や、受験対策のあり方などについて対談しました。


「見たこともないような入試問題」に対応するには、「考える力」を養うことが重要。

理数系専門塾エルカミノ

森上:村上先生の塾は、理数系専門の塾ということですが、こういう塾をはじめようと思ったのはどういう経緯ですか?

村上:そもそも、自分で塾を立ち上げたのは、「自分が生徒だったら、もっと楽しく勉強できる塾がいいな」と思ったからです。中学受験を経験し、塾にも通いましたが、その時の塾がつまらなかったんですね(笑)。だから、もっと楽しい塾があったらいいなと。 私自身が理数系タイプで、いつも「もっと面白い問題を解きたい」「もっと難しい問題にチャレンジしたい」と思っていました。それで、同じように考えている子供達がきっといるに違いないと思って、エルカミノを始めました。実際にはじめてみると、やはりそういう子はたくさんいて、私の塾にはそんな子供達が集まっています。大手の進学塾で上位クラスにいても満足できないような子どもたちが、エルカミノに来て楽しみながら学習しています。

森上:先生が塾に通っていた頃と、今とでは中学受験における算数のあり様というのは、変わってきていると思いますか?

村上:当時と比較すると、失われてしまったものが、かなりあるように思っています。 昔は、じっくりと時間をかけて考える問題というものがありました。しかし、ある時期からこうした問題が少なくなって、ついこの前までの傾向でいうと、塾では「こういう問題は、こういう解き方をしなさい」ということを直截的に教えています。そうしないと入試に間に合わなくなってしまうからです。でも、こういう指導は、算数の学力の高い子にとってはつまらない指導ですし、逆に算数の学力の低い子にとっては苦痛でしかないわけです。つまり、誰にとってもいいことがない。よくない状況だったと思っています。

ところが、最近の傾向でいえば、いわゆる御三家であるとか、筑駒といった学校の算数の出題傾向が変わってきて、「考える」ことに重点をおいた入試問題を出題するようになりました。そういう傾向が出てきたことで、機械的に解答を導き出すような算数の学習をつまらないと思っていたような子たちが、報われやすい入試傾向に変わってきました。そうした入試の傾向と、子供自身に考えさせることに重点をおいた指導をしている私たちのような塾が、ある意味で受け入れられやすい環境になってきたのだと思っています。

理数系専門塾エルカミノ

森上:御三家など、いわゆる難関校の問題の傾向は、どうでしょうか?

村上:そうですね。傾向としては、「見たことのない問題を、どれだけ解けるか」という「考える力」をみるような問題になってきていると思います。これは東大の入試問題の傾向変化も影響していると思います。東大入試では、大問の中に小問がしっかり入っていて、(1)が解けたら(2)、(2)が解けたら(3)、というように、どこかでつまづくと、後が続かないような問題になっています。中学入試もそうした影響を受けていて、東大合格実績の高い学校であればあるほど、見たことのないような問題を出題して、(1)を導入にして、それがわかったら(2)、(3)に進んでいける、というような問題が増えていますね。

森上:見たことのない問題の典型が、東大・理系の数学ですからね(笑)。

村上:やはり、出題する側のレベルの高さだと思います。よほど数学がわかっていないと、東大のあの問題は作れないですし、あの東大の数学の問題を解ける子を育てている学校も、数学のレベルの高い人がここ数年、教育の現場に増えていると思います。昔だと、そこまで数学を教えられなくてもよかったのが、今、進学校といわれるところでは、学歴、指導力、そして問題を解けることが必要とされ、出題される問題も、東大を意識した上で、小学生レベル、すなわち中学受験レベルに落とし込んだ問題が増えてきたと思います。

筆算より暗算、計算ミスを恐れない指導で、伸び伸びと「考える力」を養う。

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森上:そうした入試傾向もあり、算数はますます高度に、そして考えさせる問題への対応が必要になってきているということだと思いますが、具体的にはどういう指導で、算数の「考える力」を養っているのですか?

村上:塾で取り上げる問題では、ひとつの問題の中で、解き方を複数用意しておきます。そして、子供がAの解き方で解いてきたら、「Bもあるよね」といって違ったアプローチがあることを指導します。逆にBの解き方で解いてきた子には、Aを指導します。さらにAとBの解き方に気づいた子には、たとえば「これを組み合わせるとCという解き方になるんだよ」というように、その子にとって常に新鮮な驚きにつながるような指導を実践しています。

塾で算数の先生として長年やっていると、「××算は、こういう解き方が正しい」というように、固定観念をもって指導する人が多くて、そうすると、授業の中では、子供たちにそれしか教えないということになってしまいます。しかし、その指導方法では、ある程度の問題までは解けますが、そこから先の問題が解けなかったり、また授業の中で新鮮味がなくなったりするので、常に新鮮さ、「え!!」という驚きを与えられるようにしたいと思っています。そうすることで、「考える力」がついていきます。

森上:なるほど。新鮮な驚きをもって、興味関心を持続しつつ、楽しく勉強するということですね。でも、その一方で、子供たちはちょっとした計算ミスをしたり、覚えたことをすぐ忘れてしまったり、ということもありますよね。

村上:はい。保護者からも、「うちの子は計算ミスが多いので困っています」とか、「ミスをなくすためにはどうすればいいのか」といった相談を受けます。私は、「ミスがあってもいいので、計算は暗算でやらせてください」と申し上げています。計算ミスを防ぐ勉強というのは、6年生の終わりごろに取り組めば十分に間に合うと思っています。それよりも、暗算をすることで、頭の中でいろいろなことを組み立てたり、考え方を整理したり、論理を発展させたり、ということを修得することが大切です。そういうことは暗算で練習しないと育っていきません。多くの塾や、ご家庭では「筆算をしっかりやってミスをなくす」という指導をしがちですが、それだと本人の「考える力・解く力」が小さくまとまってしまいます。まずは、ミスがあっても伸び伸びと考える力を養ってあげて、最終的にミスを減らすことをしてあげればいいと思っています。

それと、「忘れる」ということについては、たくさんの入試演習に取り組むことで、対応しています。他の塾では同じ問題集を繰り返しやることを薦めることもあるようですが、私たちは違います。たくさんの問題集にあたっていると、重要な問題というのは何度も出てきます。逆にいえば何度も出てくる問題は重要な問題だということですから。

森上:入試演習に取り組むという流れの中で、模擬試験も積極的に受けさせたりするのですか?

村上:小さい塾の独りよがりは好きではないので、積極的に受けてもらっています。それで模試の結果が悪ければ、それは、私たちの指導がよくなかったということになります。私たちの指導の確かさを判断する材料は、各ご家庭が持つべきだと思っていますので、積極的に「他社の模試を受けてください」と保護者の方には申し上げています。当然のことながら、他社の塾の模試を受けるに際しては、その塾とは違うカリキュラムでやっているわけですし、その塾の出題傾向のようなものにも慣れていないわけですから、そういう意味では不利な状況での模試受験ということになると思います。それでも、ある程度の点数を採れなければ、それは指導が悪い、ということだと思っています。

算数オリンピックの問題にみる考え方・ロジックは、難関校受験には大いに役立つ

理数系専門塾エルカミノ

森上:なるほど。そこは自信をもってやっているわけですね。ところで、算数オリンピックにも積極的だと伺いましたが?

村上:私たちの塾では積極的に参加させています。算数オリンピックは、とてもいい目標になると思っています。よく保護者からは、「算数オリンピックは中学受験に役に立ちますか」と質問されますが、私はこの問いは、2つの間違いがあると思っています。ひとつは、役に立つとか立たないとかで、教育を考えるべきではないだろうという点、もうひとつは、ものすごく役立つのに、そこに疑問を持ってしまっている、という点です。

算数オリンピックに出てくる問題というのは、いわゆる難関校になればなるほど、あの考え方、ロジックが受験対策上重要になってきます。だから、御三家などを目指すなら、算数オリンピックの勉強は、むしろ当たり前と思ったほうがいいですし、それがひとつの目標にもなります。それに加えて、入試本番の半年前に、緊張感をもって、実践的な試験の“場の雰囲気”を味わえるのはとても良いことだと思います。ですから、「中学受験の勉強が忙しいので、算数オリンピックの勉強はしません」というのはあまりにもったいないと思います。

私たちの塾では、算数オリンピックのための勉強に来ている子も多いので、その子たちには、まったくヒントを与えずに、問題を解かせる授業をしています。よほど悩んだら、ちょっとだけヒントを与える、というやり方です。1時間30分の中で、10問の問題を与えています。授業が終わっても、誰も帰りません。授業時間は、1時からはじまって2時30分に終わるのですが、みんな4時か5時まで残って解いています。
たとえ、1問に2時間かかっても、その間、その子はずっと頭の中をフル回転させているわけで、それがその子の理数系のバックボーンになっていると思うので、それを見守る、という授業をしています。

私たちの塾に入る前は、「問題を解くことが楽しい」という価値観ではない子が多いのですが、入塾後は「この問題、面白いよね」とか「この問題すごいよね」という会話を、子供同士がしはじめるんです。さらには、子供たち同士が自分で問題を作って、友達に出し合って、「この問題すごい」とか、「先生、○○くんがすごい問題を作ったので、ちょっと解いてみて」というようになります。
そうなることが、中学受験の正しい姿だと私は思っています。

森上:とても理想的なカタチですね。これからが楽しみですね。今日はありがとうございました。

村上:こちらこそ、ありがとうございました。

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