灘中学高等学校
【はじめに】
「自由と伝統」を掲げる灘中高。その校舎はたいへん歴史を感じさせる、趣きのあるもの。校門をくぐっただけで思わず背筋が伸びる思いだった。
説明会会場は、阪神大震災では避難所としても使われた講堂。8年後に現在の校舎を新しいものに建て替える予定だそうだが、この講堂だけは文化財として残していく予定だそうだ。
最も驚いたのは来場者層だ。会場にお越しのご家庭のうち、なんと約半数が受験生本人を連れていた。土曜日ということもありお父様の参加も他の学校より多く、父・母・子の3人の説明会参加が非常に多かった。やはり進学校の最高峰の1つである灘中高の受験に、家族一丸となって臨むご家庭が多いようだ。
学校側もそれを想定してか、入試資料とともに3枚1パックの瓦煎餅を配っていた。表に灘中学のエンブレムが焼印されている。これを食べればいやが上にも志気が高まろうというもの。灘中の受験を少しでもお考えのご家庭は、ぜひとも説明会に参加していただきたい。
【校長のお話】
灘中高の歴史に関するお話が中心だった。昭和2年の創立時や黎明期のエピソードからはじまり、戦後の教育改革を経て、昭和43年に東大合格者第一位となったこと、頭髪・服装の自由化など、灘中高の歴史を4つの区分に分けて説明されていた。その中で随所に『精力善用』『自他共栄』という、設立当初からの校是についての解説が加えられていた。
なお、校長も灘中高のご出身。ご自身の経験をふまえ、「さまざまな学校を見て回り、最終的な受験する学校は受験生本人が自分で決めてほしい」という言葉でお話を締めくくっていた。
【スライドによる説明】
行事や学校生活について、スライドを使って紹介していた。修学旅行や食堂、通学風景など、生き生きとした生徒さんたちの様子が見られた。
紹介の中で特に目を引いたのが、OBによる「土曜講座」だ。4年前の週5日カリキュラム導入に伴いスタートした土曜講座は、様々なジャンルで活躍するOBが、それぞれの専門分野について講義するもの。現役アナウンサーによる「人前での話し方」や、大阪医科大での解剖学など、多くの人材を輩出した伝統校にしかできない内容だ。
単なる詰め込み教育とは違い、この土曜講座を受ければ将来のヴィジョンを明確にできることだろう。
なお、この説明の間、ちょっとしたエピソードなどで笑いを誘うような演出が随所にみられた。眠気を感じてくる時間帯であることに対する配慮と、関西という土地柄が影響しているのかもしれない。
【入試に関するお話】
調査書は参考程度であり、基本的には筆記試験の結果で合否が決まる。各科目ごとの足切り点は無い。
ただし、調査書の「出席日数」だけは精査する。理由無き欠席が多い(具体的には1/4以上)だと、受験を辞退してもらうこととなる恐れがある。
以前、「塾の勉強のために小学校を休んだ」というご家庭があったが、灘中高は学校での勉強を中心とした進学校であるため、学校をおろそかにするほど塾に傾倒するお子さんは不向きであると判断し、不合格としたとのこと。とはいえ、欠席日数を点数に換算(欠席日数5日でマイナス1点、等)するようなことはない。きちんと学校に通ってさえいれば問題はないようだ。
なお、腕試し目的で関東からやってくる受験者も多いため、このところ辞退者が多い傾向にある。辞退者多数による追加合格者については、入学手続きの日の夕方に電話で連絡するとのこと。
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