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先生コラム |
【第3回】東京文化小学校東京文化小学校の「遠回り」ができる図工の授業
紙クシャ土俵、紙切り相撲(2年生)図工室の机の上には1人1枚ずつ大きな色紙が置いてあります。 「つくえの上の紙、くしゃくしゃにしていいぞ〜」先生がそう言うと子どもたちははじめはびっくりし、躊躇します。誰か1人が勇気を出してかみをくしゃっとすると、もう止まりません。全員が嬉々として紙をつぶしにかかります。「きゃー」「うぉー」体全部を使って、足で踏む・体重をかける・腿でつぶす・おなかでつぶす・こする・たたく・振る・切る・破けちゃう(でも気にしない)。
東京文化小学校で毎年恒例となっている「すもう大会」で、強い相手と体でぶつかりあったときのあの感触を、子どもたちは紙をくしゃくしゃにすることでもう一度外に向かって表出できる、何物にもかえがたい体験ができるのが図工の時間なのです。 「クシャクシャの紙って頬ずりしたくなっちゃうほど気持ちがいい!」
その土俵に、相撲をとった自分、そして戦ったお友だちを描いて切りぬいて貼りつけます。 歯をくいしばったり、足を踏ん張ったり、みあってみあって、はっけよーい、のこったのこった! “土俵作り”という楽しい寄り道をして、ついにすもうの絵の出来上がりです。 東京文化小学校のオペレッタ東京文化小学校の行事『音楽の会』で毎年演じられるのが3年生のオペレッタです。
この劇に向けて小学校の中の全学年・全校児童が図工の時間に蝶の羽が光に透けるステンドグラスのような『光の蝶』(3年生)や1人1人違う模様に仕上げた絞り染めを花の形に構成した『絞り染めの花』(5年生)といった「舞台装置作り」を通じて劇にかかわりました。 3年生のオペレッタの歌声と演技に合わせて、全校の子どもたちの作品は本番の舞台を鮮やかに彩りました。 作品は東京私立小学校児童作品展「ほら、できたよ」でも展示され、子どもたちの作った作品が舞台上でスポットを浴びた感動的な瞬間を間近で追体験できる場となりました。 野外秘密基地作り(5年生)5年生の図工の授業で行った『野外秘密基地作り』。 はじめ子どもたちはダンボールを使い建物を壁で支える基地を作りましたが、度重なる夕立・強風で総崩れとなってしまいました・・・ 雨にぬれても風に吹かれても倒れない基地ってどうしたらできるだろう?「木が欲しい!」子どもたちは訴えます。 2本の角材を直角にくっつけて釘を打つ「基礎と柱」を作り出しますが、それだけでは弱くやっぱり倒れてしまいます。 ところが、ある女の子がまったく違う発想で角材をV字に交差させスズランテープでしばり始めました。丁度カメラの3脚のような柱が出来上がります。これがことの他強い。
「固い地面に柱はどうやったら建つの?」「三角形って強い!」 現代の子どもたちは‘基地’などを面白がることは、もはやないのかもしれないという授業を行う前に抱いていた私の不安は、授業が始まったその瞬間に消えてなくなりました。今の子どもたちも基地作りで存分に盛り上がります。私が美術の世界を好きになった原点は「工作」が好きだったからです。失敗しても、遠回りしても作っているときの全てが熱中できる瞬間です。のめり込むと周りの音も聞こえなくなる、そんな至福の瞬間を子どもたちと共有したいと私は考えています。 おすすめの本
東京文化小学校のサイトはこちらから:http://el.tokyobunka.ac.jp/ |
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