独自のカリキュラムや充実した設備 私立校ならではの魅力とは?

先のページでも見てきたように、公立中高一貫校は受検倍率が高く、実力があっても合格を手にするのは容易なことではありません。第一志望が公立校であっても、併願や本番前の練習として、私立校を受験するご家庭が増えています。そこで、ここからは公立校とは一味違う私立校の魅力についてご紹介します。

私立校の魅力① 大切に受け継がれてきた独自の教育と伝統

私立校は「建学の精神」にもとづき、個性豊かで特色ある教育を実践しています。この建学の精神は、校風や学校行事にも反映され、伝統として大切に受け継がれていきます。異動がないため、長く勤められている先生が多いのも私立校ならではの特徴です。学校のことを深く理解し、伝統にもとづいた独自の教育に精通しています。
また、私立校の生徒は卒業後も愛校心が強く、先輩や同級生たちとのつながりを大切にする傾向にあります。このような仲間との出会いは生涯の財産になることでしょう。

私立校の魅力② 施設・設備が整う充実した教育環境

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私立校の多くは、施設・設備が魅力的です。冷暖房完備の体育館や広々としたグラウンド、屋内プールや、最新設備が揃った実験室、豊富な蔵書が並んだ図書館、落ち着いて勉強に取り組める自習スペース、おしゃれなカフェテリアなど、生徒が快適に過ごせるような空間を用意しています。

私立校の魅力③ 時代に対応した新しい学び

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時代の変化に柔軟に対応できるのも私立校の魅力です。アクティブラーニングや探究学習など、21世紀型教育やICT教育をいち早く導入しました。ICT整備が進んだ学校では、電子黒板の導入、PC、タブレット端末の活用が盛んです。ICTと英語、探究活動を組み合わせた先進的な授業も行われています。
また、大学入試改革の対応にも積極的です。私立校は、社会の進展に応じ重点を置く学習内容やカリキュラムを見直すなど、教育実践の柔軟性や即応力があります。

私立校の魅力④ 大学合格実績を高める手厚い学習支援

学習支援が手厚く、学校で勉強が完結する私立校は「塾いらずの学校」として人気を集めています。少人数・習熟度別授業や補講が行われ苦手分野の対策ができたり、長期休みに特別授業や講座などが設けられて発展的な内容を学べたり、生徒の力を引き出し興味関心が広がるようなサポートをしています。
ほかにも、充実した自習室や卒業生がチューターとして定期テスト対策や大学受験指導を行う“校内塾”は生徒に好評です。面倒見の良さが大学合格実績の向上につながっています。

私立校の魅力⑤ 世界で活躍できる人材を育てる国際教育・キャリア教育

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海外研修やネイティブ教員による授業など、私立校の多くが外国語教育に力を入れています。欧米だけでなくアジアやオセアニアに海外提携校を持つ学校や、海外大学進学へのサポート体制を整えたり、帰国生を積極的に受け入れて国際豊かな学校環境を整備したりと、一歩進んだ取り組みを行う学校が増えています。
今では当たり前になったキャリア教育は、私立校が先行して取り組んできたカリキュラムです。企業とコラボした講座形式の特別授業やプレゼン大会など、実社会で役立つスキルを磨く機会が多くあります。最近では企業とタイアップした商品開発、大学研究室との共同研究など内容が高度化しています。

私立校の魅力⑥ 環境を自分で選べる男女別学・共学・学区フリー

公立校の多くは共学ですが、私立校には一定数男女別学の学校があります。男子女子では成長のスピードが異なるため、男女の特性に適した学習や生活指導が受けられるのが別学の良さでしょう。また、思春期は異性の目を気にして行動してしまいがちですが、同性しかいない別学なら異性を過度に意識することなく、本来の自分の姿で伸び伸びと過ごせるかもしれません。
私立校には学区の制限もないので、別学なのか共学なのか、学区にこだわらず自分の好きな環境で学ぶことができます。

私立校の魅力⑦ やりたいことが見つかる多彩な部活動

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部活動は仲間との関わりや、地道な練習が結果に結びつく喜びを知るなど、普段の学校生活とは違った経験ができます。私立校はこのような学びを重要な教育の機会を捉え、部活動に力を入れています。プロや実業団で活躍した経験のある選手がコーチとなり、本格的なトレーニングに励む運動部もあります。
部活動は勉強以外で一生懸命になれるものを見つけたり、日々の練習や合宿を通じて一生付き合える友人ができたり、学校生活をさらに充実させるきっかけになるでしょう。

私立校の魅力⑧ 大学での学びが身近になる附属校・系属校

系列の大学にエスカレーター式に進学できる附属校があるのも、私立校の魅力の一つです。大学受験の心配をせずに学校生活を楽しみ、部活動や学校行事にも全力投球できるという安心感が、受験生の増加につながっているようです。
さらに高校生になると大学の先生が授業を行ったり、大学のキャンパスに出向いて講義に参加したり、高大連携を進める学校もあります。高校生のときから大学の講義に参加して単位を取得し、将来を見据えた専門的な学習に取り組むことも可能です。