先生からのメッセージ

受験生にとって入試は「とても緊張し、ミスができないもの」と感じるかもしれません。
私たちが入学試験で心掛けているのは、「しっかりと受験の準備をしてきた生徒が、きちんとその力を発揮できるような入学試験にしたい」ということです。できるだけ易から難へ問題を作成し、平均点も適切になるように気をつけています。
また、体調が悪いときの別室受験などの対応も万全ですので、落ち着いて試験を受けてほしいと思います。
入学試験はその学校を映す鏡と言われます。出題の中にはこれから城北で学習することや、城北生が進学を希望する大学の入試問題を題材とすることがあります。城北に入学した後に、入学試験を振り返ると、そのこと(城北学園の気持ち)が実感できると思います。

みなさんの入学を心よりお待ちしています。

各科目の内容・配点・得点率

昨年の問題について、各回・各科目の内容・配点・得点率を一覧でご覧いただけます。
≫平成28年度入試の内容・配点・得点率(PDF)

国語

平成29年度より出題形式が変わります。

平成28年度までは説明的文章の読解問題・文学的文章の読解問題・ことばに関する問題・漢字問題の大問4問構成でしたが、平成29年度は文学的文章の読解問題と漢字問題の大問2問構成となります。配点の比率は9:1です。読解問題では、従来多く出題していた抜き出し型や選択肢型の問題を減らし、長文記述に加えて短文記述の問題も出題します。

記述の問題

  • 記述の配点は高めに設定しており、部分点の幅も広く取っています。
  • 主語のない答案、文末の不備、句点のない答案、誤字・脱字(漢字の間違いを含む)、話しことばで書かれている答案は、減点。
  • 指定字数から超過・不足している答案は、0点。

漢字の問題

  • 漢字力は語彙力と不可分であり、入学後に読解力を更に磨いていく上でも重要であると考え、出題しています。
  • 字の巧拙は問いませんが、正しく丁寧に書くという意識を持ってください。

どのような勉強をしたらよいか

「文章を読むのが嫌い」というお子さまがいますが、国語は単に知識を多く持っているとできるようになるわけではなく、文章を丁寧にしっかり読み、内容を的確に理解していくことが一番です。また、記述問題も投げ出さずに、わかる所については書くようにしてください。漢字練習では上手でなくても丁寧な字をきちんと書けるよう心掛けてください。

過去3年の国語入試の出典

算数

各回の試験とその難易度について

50分100点満点です。受験者平均で60点程度になるように出題を心掛けています。出題されている問題は、一度は扱ったことのあるものが多いかと思います。

  • 1回目は、基本から標準的なレベルで、基本的かつ典型的な問題を出題しています。
  • 2回目は、標準から応用的なレベルの出題をしています。
  • 3回目は、基本から応用までの幅広いレベルからの出題となっています。

出題形式について

例年、各回ともに大問数で5~6問、総数で16~17問程度の出題で、1問約5~8点の配点となります。すべて答えのみの答案としました。単位は不問で、解答用紙に記入してあります。小問を集めた問いでは、なるべく取り組みやすい順に問題を配置しています。受験者平均と合格者平均の差を考えると、2~4問程度の出来不出来が合否の点差を表していると思われます。

出題傾向について

前半の小問では、計算問題、割合(食塩水など)、規則性、場合の数、図形などの分野からよく出題しています。後半の大問ではグラフを読む問題、文章題、場合の数、図形問題(平面、立体)などの思考力を問う問題を出題しています。

採点について

採点に関しては、答えのみを要求しているので、基本的に〇か×です。(単位は解答用紙に書いてあります。)ただ、約分のミス(既約でないもの)に関しては、減点しています。帯分数や仮分数はどちらでも構いません。

差がついたポイント~平成28年度の中学入試を振り返って

1. 最後まで解ききる計算力

まず、計算力です。整数の計算や分母が1桁である分数の計算は、良く出来ます。しかし、少し数字が大きくなったり、小数の計算となると出来なくなってしまいます。
大問の中でも、解答の方針は正しいのに計算力が追いつかないという生徒が多いようです。計算力はすぐにつくわけではありません。日々の努力と慎重さ、検算をまじめに行う誠実さが求められると思います。

2. 標準的な平面図形、空間図形の演習

次に図形です。受験生の間で、非常に差がついていると思われます。必ずやっているような問題でも正答率が良くありません。補助線が必要な問題もありますが、決してトリッキーなものでなく、しっかりと問題に取り組んでいれば誰でも引ける補助線だと思います。城北中学の入試では、図形の出題は頻出なので、受験前にひと通りの問題の復習が必要です。

3. 標準的な例題+ひと手間が加えられた問題

これは、塾などで演習しているような問題に対して、ひと手間加わった問題です。問題をよく読み、解きほぐしていけば、基本問題であることに気付くはずです。ただ、公式などに当てはめるのではなく、手を動かして考察することが必要です。このような問題でも点差が開いているようです。

城北中学の算数問題のポイント

  • 早くかつ正確に計算できる力を身につける。
  • 図形の基本的性質や、相似図形、立体図形などを把握する力を身につける。
  • 問題文を正確に把握し、数量的関係を的確に判断できる力を身につける。
    がポイントになります。過去問や類題にしっかり取り組んでください。

問題サンプル

昨年出題の問題をご覧いただけます。
≫平成28年度 算数入試問題サンプル(PDF)

社会

出題について

出題傾向は昨年までと同じで、地理25点、歴史25点、公民20点の比率となり、基本的、標準的な問題が中心です。過去問をしっかり学習してください。時事的なテーマも取り入れて出題することが多いので、日頃からニュース・新聞などにも興味・関心を持って臨んでください。

入試についてのコメント・注意点など

  • 漢字指定の問題でひらがなやカタカナ書きは×になります。
  • 指定字数や氏名(姓名)の記述にも留意してください。
  • 解答欄の位置を間違えないこと、記号で答える場合は記号を正確に。
  • 基礎問題を確実に解くこと。→基礎的な問題の成否が合格点の分かれ目です。塾のテキストや市販の参考書をマスターし、過去問などを繰り返し解いていきましょう。

地理担当より

  • 地図・グラフ・表の読解問題はほぼ毎年出題されています。
  • 計算問題や地形図の読み取り問題も出題されることがあります。
  • 時事問題を絡めた設問も多いです。(公民と共通)

歴史担当より

  • すべての時代から出題されます。
  • 塾のテキストや市販の参考書を徹底的に復習し、各時代の特徴や文化史までおさえておくことをお勧めします。文物の写真問題も出題することがあります。
  • 問題のパターンは長らく変わっていないので、過去問をなるべく多く入手し、同様の問題に慣れておくとよいでしょう。

公民担当より

  • 国民主権、基本的人権、平和主義など憲法に関連する設問が多いです。
  • 時事問題を絡めた設問も多いです。(地理と共通)
  • 毎年初秋に発売される「○○年の重大ニュース」のような書籍を読み込んでおきましょう。(地理も共通)
  • 国際関係を問う時もあります。(時事と絡めて)

問題サンプル

昨年出題の問題と解説をご覧いただけます。
≫平成28年度 社会入試問題サンプル・解説(PDF)

理科

出題について

  • 物理・化学・生物・地学の全分野から、ほぼ偏りなく出題します。
  • 配点は物理(20点)、化学(20点)、生物(15点)、地学(15点)で、合計70点です。
  • 漢字指定の問題のみ、漢字での解答です。指定がなければ、ひらがな・カタカナでも構いません。漢字のトメはね等の細かいところは見ません。

問題の特徴

単なる暗記力や知識だけの問題だけでなく、下記のような問題を多く取り入れています。

  • 実験・観察に基づく問題
  • 計算力が問われる問題(主に物理、化学)
  • グラフ作成、作図、記述問題
  • お絵かき(スケッチ)問題 ※2月4日(土)の3回目入試のみ

理科は、知識力・計算力・読解力・思考力・表現力を必要とする総合教科です。ですから、パターントレーニングでは、理科攻略は難しいと思います。付け焼き刃的ではない地道な勉強をしてください。また、実験を多く取り入れた本格的な理科教育を行っていますので、レポートやグラフを作成する力も入試で問いたいと思います。

問題サンプルと解説

昨年出題の問題と解説をご覧いただけます。
≫平成28年度 理科入試問題サンプル・解説(PDF)