学校長からのメッセージ

宗像 諭 先生
学校長 宗像 諭 先生

そもそも「ガッコウ」の存在意義とは何だろうか?近年では、さまざまな学びのスタイルができ、学び方も多様になってきている。それは、それで良いことだし、多様性が重視される時代の必然だとも考えている。しかし、学校には「ガッコウ」でしかできないことがあると思う。

その一つは、友人とのふれあいだったり、オトナとの話し合いだったり…。「ジブン」として成長するために、「マワリ」の中で学ぶことだったりすると思う。何かを成し遂げようと思えば、相談に乗ってくれたり、アドバイスをしてくれたり、時には叱るオトナたちも必要だ。そんな「マワリ」の中で、「ジブン」の成長を感じ取りながら、『自分の居場所がある場所』…。それこそが、学校の存在意義だと思う。

そして、もう一つ。「ジブン」らしく成長できる学びあいの中で、相手の話をよく聞き、自分の考えを伝えていく気持ちが強くなれば、もっと学力を身につけたくなり、それをできるだけ伸ばしたいという自己成長への気持ちが生まれる…。何かを求めるようになれば、たくさんの選択肢が必要となり、自分でチャンスを増やせるような高みを目指す欲求も出てくるはずだ。学べば学ぶほど、もっと「シアワセ」な社会をイメージし、そんな「シャカイ」を作るために最適解を考え、「自分には、どんな社会貢献ができるのか?」「私にできることは何なのか?」「実現するための条件や行動はどうすればよいのか?…」を考え続けていくはずだ。
そんな成長のために、私たちは、教科の枠を超え、実社会とのつながりを意識する「リベラルアーツ」の学びを用意している。小さな疑問から、世界を変えることができるかもしれないし、実社会に出たときに本当に役立つ力になるはずだ…。

「ジブン」の考えを伝え、「マワリ」を理解し、「シャカイ」を自分の目指す「シアワセ」な状態にするには、自分の考えをきちんと伝えていくこと、すなわち言語運用能力が必要なことに気が付くだろう。そのために、まず母語を大切に学ぼう。母語で理解し考えなければ、相手に伝えることもできないし、相手の真意をくみ取ることもできない。次に英語を学ぼう。共通の言語でコミュニケーションをとることは、違う母語や文化の人とも理解しあえるはずだ。そして、本当に理解しあえるために、相手の国の言葉も理解していこう。母語+英語+第二外国語を『トリリンガル教育』として学べば、真の相互理解と文化理解ができるはずだ。

「マワリ」のことを理解し、「シャカイ」のためにできることを考え行動する…。そして「ジブン」のために学ぶ。神田女学園には、教科の枠を超えた『リベラルアーツ教育』と言語運用能力を高める『トリリンガル教育』。そして、社会の最適解を目指すために「深い知識と広い教養」を身につけることができる環境がある。もちろん、自らの意思でさまざまなことにチャレンジし、主体的に活動できる学校行事も部活動もある。「ジブン」「マワリ」「シャカイ」のことを考えて行動することができれば、あなたにしかない「品格」が備わっていく…。

神田女学園中学校高等学校には、自己実現を可能にする学びの環境があり、自己成長実感を得られる学校生活があり、そして自己肯定感を高める仲間たちがいる…。そこには、「深い知識と広い教養を備えた品格ある個人」である、世界に一人だけのあなたがいる…。そのためにある「ガッコウ」。

神田女学園中学校高等学校は、そんな「ガッコウ」であり、「あなたのための学校」である。