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受験本番と同じ環境でこれまでの力を試すことができる「入試プレテスト」。日本工業大学駒場中学校(以下、日駒)では、毎年12月に無料で実施しています。2科/4科に加え、昨年度からは適性検査型の問題も導入。本番前の心構えだけでなく、試験傾向を知ることができ、受験生や保護者などから好評を得ています。今回は、進化する日駒の入試プレテストに迫ります。

中学受験するなら受けておきたい「入試プレテスト」

適性検査型と2科/4科が選べる

「入試プレテスト」は、小学5・6年生を対象に、本番の入試と同じ流れで、当日に使用する教室で試験を実施します。日駒では、テストに慣れていない小学生も、本来の力を発揮できるようにという思いから、20年以上、入試プレテストを続けています。

入試プレテスト【小学5・6年生対象/予約制】

昨年まで実施されてきた2科/4科や適性検査型だけでなく、新設される自己アピール入試(国算英から1科・作文・面接)も入試プレテストの対象となる予定です。ご注目ください!

科目 日時 詳細・予約
2科/4科・自己アピール入試・得意2科選択 12月18日(日)
8:45 集合、9:00 開始
10月17日(月)予約開始 ※公式サイトでご確認ください。
適性検査型 12月25日(日)
8:45 集合、9:00 開始

入試プレテストは、12月18日(日)と12月25日(日)のどちらも受験することができます。いずれもこれまでの作問ノウハウを生かし、受験本番で役立つような試験内容になっています。

大学進学支援室長に聞く“注目点”

藤森啓先生

大学進学支援室長の藤森啓先生にお聞きしました。

インターエデュ(以下、エデュ):受験生が入試プレテストを受けるメリットについて教えてください。

藤森先生:受験本番と同様に試験を受けることで、これまでの知識を確認したり、受験の雰囲気を知ることができたりするのは、受験生や保護者の方にとって大きな意味があるのではないでしょうか。受験後のご意見を聞くと、総合的な学力を試される良問だとご好評いただいています。また、入試プレテストを受けることでこれまでの入試問題の傾向を知ることができると思います。
新設される自己アピール入試のプレテストも実施予定ですので、ぜひ受けてみてほしいですね。自己アピール入試は、国算英から得意な1科を選択し、作文と面接を行うという内容で、初めて「英語」が中学受験の科目となります。これから注目してほしい入試です。

いろんなタイプの入学試験を疑似体験

いろんなタイプの入学試験を疑似体験できます。

エデュ:2科/4科と適性検査型の違いはどういったものでしょうか。

藤森先生:知識を直接問う2科/4科に対して、適性検査型は、知識そのものを問うというより、文章を読んで情報を整理して自分なりの言葉で表現できるかを見ています。つまり、情報処理能力や考察力を問うのが適性検査型になります。都立の中高一貫校と同じ入試形態なので、それらの学校を視野に入れている生徒も腕試しとして受験してみてはいかがでしょうか。

エデュ:適性検査型の入試プレテストは、どのような傾向で出題されていますか。

藤森先生:2020年の大学入試改革の流れに沿った試験内容になっているのが特徴です。知識・技能だけではなく、思考力や判断力、表現力を問うような試験内容になっています。
具体的には、会話文などの文章を読み、資料を見たうえで記述させることで、考える力や表現する力を見ています。もちろん、受験後には2科/4科だけでなく適性検査型でも、採点基準に基づく講評を行います。試験問題に慣れるためにも、受験することをおすすめします。

問題作成の先生に聞く! 入試プレテストの魅力

芳賀知和子先生

入試問題を作成している芳賀知和子先生にお聞きしました。

エデュ:問題を作成するにあたり心掛けていることはありますか。

芳賀先生:学校側としては「考えることができる生徒」を求めています。そのため、考えるために必要な基礎的な知識と平均的な計算力を問いながら、グラフを読み解き、表現することができるかを判断できるような問題作りを心掛けています。

エデュ:記述式の場合、どのような基準で優劣を判断するのでしょうか。

芳賀先生:まずは、問われていることに忠実に答えているかが重要です。解答の基準を設け、その中で情報を選んで整理し、文章表現できているかで判断しています。

受験本番までに弱点を克服する

入試プレテスト受験後の「講評」は、弱点を克服するチャンスにつながります。

エデュ:入試プレテストは、受験生にどのように役立つでしょうか。

芳賀先生:採点結果で自分の実力がすぐに分かるのが、一番のメリットではないでしょうか。また、当日には相談会もありますので、入試プレテストで受験した2科/4科や適性検査型の結果についても、教員が詳細を個別に講評したり、弱点克服のアドバイスをしたりします。
入試本番と同じ気持ちで臨んでみてください。きっと、良い体験になりますよ。

適性検査型入試で入学した生徒に聞く「日駒の良さ」

中学1年生Sさん

適性検査型入試で受験した、中学1年生Sさんにお聞きしました。

エデュ:適性検査型で日駒を受けようと思ったのはなぜですか。

Sさん:4科より、いくつかの教科が融合していて、読み解くタイプの適性検査型が自分に合っていたので、共学で適性検査型入試の学校を探していたら、日駒にたどり着きました。公立一貫校との併願受験です。
日駒と公立一貫校の入試問題は、理科の内容が特に似ていました。ですから、結果を詳しく解説してもらえる入試プレテストは、公立一貫校を受験する人にも、とても良い経験になると思います。

テスト本番で普段の勉強の成果をしっかり出しきれますように。

テスト本番で普段の勉強の成果をしっかり出しきれますように。

エデュ:適性検査型を受けるにあたり、どのような勉強をしましたか。

Sさん:作文が苦手だったので、作文の基礎から鍛えました。記述が苦にならないように、とにかく書く練習をしました。長い文章を書くのは難しいですが、いろんな方法を考えながら解いていく過程で、苦手なところを伸ばしていくのが自分には合っていたと思います。いろんな問題をやってみて、苦手なところを伸ばしていくのが良いのではないでしょうか。

エデュ:実際に入学して、学校生活はいかがですか。

Sさん:先生と生徒の距離が近いし、学校全体も明るい雰囲気で楽しいです。土曜に技術の授業があるなど、日駒でしかできない授業があるのも魅力的です。まだまだ知らないことがたくさんあるので、これからは少しでも多く知識を増やしていけるように頑張ります。

注目の学校行事・学校説明会

日時 行事・説明会 詳細・予約
10月16日(日) オープンキャンパス 公式サイトで予約
10月23日(日) 適性検査型入試説明会
※説明会終了後、校内見学や個別相談もできます。
※説明会前の体験授業(英語・理科)のみ、予約が必要です。
11月5日(土) 学校説明会
※説明会終了後、校内見学や個別相談もできます。
※説明会前の体験授業(国語・数学・社会)のみ、予約が必要です。
12月3日(土) 適性検査型入試説明会
※説明会終了後、校内見学や個別相談もできます。
※予約不要

※いずれの行事・説明会も、公式サイトで最新の情報をご確認ください。

編集部から見たポイント

入試本番と同じ環境で受けることができる無料の入試プレテスト。これまでの努力を本番で100%発揮するために、とても貴重な機会となります。ぜひとも、チャレンジする気持ちで臨んでみてはいかがでしょうか。