inter-edu’s eye

連載第1回では、9割以上の現役進学率を実現している背景にある学習習慣の定着方法やCLクラス、そして普段のスクールライフにスポットを当てましたが、今回は、現在桜丘に通う高校2年生の4人と先生にインタビューを実施。進学先を決めた動機や学習意欲の高さ、先生による面倒見の良さなどについて聞くと、桜丘の現役進学率の高さの理由が垣間見えてきました。

先生や親に進路相談し、最終決定は自分!

まずは、希望する進路に合わせた類型別のクラスがそれぞれ異なる4人に、現時点の進学目標や、大学入試に向けて努力していることなどを聞きました。

進学先の類型が異なるクラスの4人

高校2年生の4人と先生にインタビュー

(左から順に)
私立理系のK.T君、私立文系のT.Y君、国語科の友利先生、国公立文系のR.Kさん、国公立理系のM.Kさん

インターエデュ(以下、エデュ):進学先や将来の職業について考えていることはありますか。

K.T君:医者になりたいと考えているので、私立理系で昭和大学医学部を目指しています。

T.Y君:ぼくは私立文系です。小説家になりたくて、好きな作家が通っていた慶應大学の文学部に入学するのが夢です。

R.Kさん:人文科学から幅広く社会を知りたいので、国公立文系の首都大学東京で人文・社会系に入学できるよう勉強しています。

M.Kさん:国公立理系で横浜市立大を目標にしており、将来は医者になりたいと思っています。

エデュ:進路を決める際は、誰かに相談したり、何かを参考にしましたか。

M.Kさん:親が看護師で、医療を身近に感じていたこともあり、中学のときから決めていました。

R.Kさん:最初は医療系を目指していたのですが、色んな物事をもっと幅広く勉強したいのと、人と関わる福祉の仕事に興味を持ったことで国公立文系を目指すようになりました。

進路類型制の流れ

進路類型制の流れ

進路類型制の流れ

自習室

自習室は、部活動終了後にも利用できる時間まで開室しているため、練習後に学校で勉強をしてから帰宅することも可能です。

エデュ:目標を定めるために相談したことや、受験勉強する上での工夫があったら教えてください。

T.Y君:進学先については、先生から「こうしなさい」と指示されることはありませんでした。悩んだときは、卒業生でもあるチューターさんから校風や大学のイメージなどの話を聞いて参考にしましたが、最終的には自分で決めるのが桜丘流だと思います。

K.T君:一度決めた進学先なので、親から応援してもらっています。だからこそ、安心して目標に向かって頑張ることができています。

R.Kさん:実力をつけるには、毎日の積み重ねが大事だと思っています。毎日の小テストを頑張りながら、授業の予習・復習に取り組み、定期テストで良い点数を取るのが目標です。

M.Kさん:私は、少林寺拳法部で毎日忙しいので、時間が少ない中でどうやって勉強時間を作ることを工夫するのが大事だと思っています。朝早く起きたり、通学の電車の中で勉強したりして、なるべく集中できる時間を確保するように努力しています。

エデュ:普段からコツコツと勉強して大学入試に備えるわけですね。

T.Y君:模擬試験の結果に一喜一憂することもありますが、いつもの勉強の程度が問われる定期テストで結果を友人と争うのも刺激になりますし、桜丘には「やる気を高める環境」がそろっていると思います。

K.T君:ぼくも友人からアドバイスをもらって勉強に活かしたり、卒業後の夢を話し合って日々の学習意欲を高めています。目標があるから頑張れるのだと思っています。

先生に聞く! 生徒の自主性の伸ばし方

高校2年生の時点で、高い目標を持ちながら将来を見据えて大学入試に備える4人。勉強面で生徒の自主性を伸ばすために、先生はどのような指導をしているのでしょうか。国語科を担当されている友利啓智先生にお聞きしました。

進路指導中の風景

進路類型ごとに分かれた学び方によって、高校1年次では進路についてじっくり考え、高校2年次からは進路に向けてまっすぐ突き進むことができます。

エデュ:生徒の進路決定にあたって、桜丘の先生方はどのような指導をしているのでしょうか。

先生:大学卒業後の職業に直結する進路は、最終的に生徒本人が決めるものだと思っています。だからといって放っておくわけでもなく、手取り足取り指導するのでもない。自分自身で考えてもらうための距離感が大事だと思っています。
選択肢を増やす意味で情報を提供したり、卒業生の例を話したりするなど、あくまで「進路選択のヒントを出す」ことが教員の役目なのかなと感じています。

エデュ:進路が決まらない生徒や、学習意欲がなかなか高まらない生徒には、どのようなアプローチをしているのでしょうか。

先生:生徒の性格に応じて、関わり方を変えています。入試に向けて一生懸命になるタイミングは、生徒によってそれぞれですので、ほかの先生からのアプローチが良いのか、生徒の友人からの刺激が良いのか、タイミングを見て関わるようにしています。
例えば、授業時間だけでなく、放課後の掃除の時間まできちんと生徒の様子を見るように心がけています。どこに生徒の適性を知るヒントが隠されているか分かりませんから。そういったところが、我が校の特長であり、ひいては生徒の自主性を伸ばす教育につながっています。

生きた情報に触れる機会

桜丘では、通常の授業以外にも、生徒たちに役立つ講習や講演会を数多く実施することで、将来を考える機会を設けています。

季節講習夏期・冬期・春期のそれぞれで季節講習を実施しています。学年やレベルに応じて毎年約80の講座が開校され、長期休業中でもリズムを崩さずに学業を進めることができます。

進路講演会高校1~3年生を対象に、通常の学年・類型ごとの集会の他に、外部講師を招いて、保護者や生徒を対象とした講演会を定期的に実施しています。講演の内容は、「合格した受験生の学習時間」や「大学が求める人材」など、多岐にわたります。

合格体験報告会例年3月に高校1~2年生を対象に、受験を終えたばかりの3年生が、受験直後の熱い気持ちを後輩に伝える合格体験報告会を実施しています。苦手科目の克服方法などの質問に対する、教員とは角度の異なった、より身近で親身な返答が好評を博しています。

大学生による講演会高校1~2年生を対象に、桜丘を卒業し、大学生活を送っている先輩方による講演会を実施しています。同じ桜丘で生活をした先輩なので、桜丘生の長所・短所を知り尽くしているからこそのアドバイスを受けたり、受験へのモチベーションアップにつながっています。

編集者が見たポイント

今回インタビューを受けてくださった4人は、それぞれに高い目標を持ち、実現に向かって地に足をつけて努力している姿が印象的でした。そして、その裏側には、先生方の適度な距離を保ったサポートがありました。生徒の個性に合わせたサポートが結果的に、生徒自身の自主性を育み、現役進学率90%を超える結果につながっているのではないでしょうか。

イベント日程

イベント名 日時 内容
中学説明会(給食体験) 11月13日(日) 10:00~12:00 説明会の後、生徒に聞いた人気メニューが登場する給食試食と、キャンパスナビゲーターによる校内見学のほか、なんでも相談会が行われます。
中学説明会(桜丘生の声) 12月10日(土) 14:00~16:00 在校生と中学担当教員による座談会形式での学校紹介で、生徒の本音を聞くことができます。説明会終了後は、なんでも相談会が行われます。
入試対策会 12月23日(金・祝) 9:00~12:00 実際の過去問を使いながら、各教科の「傾向と対策」が解説されます。また、「思考力テスト」についての解説も行われます。
中学説明会(出願直前 最終説明会) 2017年1月14日(土) 14:00~16:00 教育方針・教育内容・募集要項までの説明の後、校内見学・なんでも相談会が行われます。