inter-edu’s eye
中高一貫教育が始まってから6年目を迎えた成立学園中学・高等学校。中学校1期生として入学した生徒たちが、今、大学受験に挑む高校3年生として受験勉強に励んでいます。中高一貫教育で学力はどのように育まれてきたのか、進化し続ける成立教育について、生徒たちの生の声をお届けします!
親身な指導と日々の積み重ねが育む学力
高校3年生となった中学校1期生の2名に、成立学園での学びについて教えてもらいました。
的確に学力を伸ばす先生の親身な指導
インターエデュ(以下、エデュ):先生からどのような勉強アドバイスをもらっていますか?
吉澤くん:先生は、いつどの科目をどのように勉強したらいいのかや、今やるべきことを示してくれます。難関国公立大学を目指していますが、的確にその時々の自分に足りない部分を指摘してくれるので、塾には通っていません。
エデュ:先生は頼りになる存在なのですね。
吉澤くん:先生は心の支えにもなっています。国語の成績が振るわなくて落ち込んでいた時、どうすれば成績を挽回できるかアドバイスをしてくれて、とても心強かったです。
エデュ:勉強をするうえで、心がけていることはありますか?
吉澤くん:「まずは今やるべきことをこなす」ということです。また、生徒会や部活動で忙しい時期でも、「勉強する時間とそれ以外の時間とのメリハリをつける」ことです。気持ちの切り替えは中学生の時からやっていました。本格的な受験勉強を始める前にこの習慣が身についたからこそ、今の成績があるのだと思います。
エデュ:最後に中学校の時から成長したと思うことを教えてください。
吉澤くん:中学校に入学した当時は、最難関の国公立大学を志望するとは思いもしませんでした。先生がいつも的確に勉強すべきことや目標を示してくれたから、目指そうと思えるだけの学力がついたのだと思います。
大きな学力につながる日々の積み重ね
エデュ:中学校では、各種検定の勉強を頑張ったとお聞きしました。
三河さん:英語検定、漢字検定、数学検定を学校で受験でき、各検定に必要な内容を毎朝の小テストで勉強できたのがよかったです。おかげで、中学生のうちに、すべて準2級を取得することができました。
エデュ:授業以外の勉強はどうしていますか?
三河さん:放課後には、静かに勉強する時間の「黙々勉強会」があります。集中力が高まるので、その時間には宿題と当日の復習を終わらせて、自宅で「受験サプリ」を使いながら苦手な科目への対策と予習に専念する学習習慣が身に付きました。勉強会の時間でも先生が見ていてくれるので、分からないところもその場で質問できるから、みんな毎日ここで勉強していますよ。
エデュ:その他にも、成立学園ならではと思わせる独自の取り組みがたくさんありますが、気になったものが中学卒業時に製作する卒業論文です。こちらについてのエピソードを教えてください。
三河さん:論文製作時は、先生1人で生徒3人だけを指導するので、文章の書き方を丁寧に教えてもらえました。この論文のテーマを先生に相談したことがきっかけで進学先がはっきり決まりました。先生が時間をかけてアドバイスをくれるのは、少人数制クラスだからできることだと思います。
エデュ:中学卒業時の早い段階に目標を定めたことで、勉強に専念できたのですね。
三河さん:はい。進学するのに必要な勉強が足りているのかどうかを確かめるために、2か月に1回、先生との二者面談があります。計画的な勉強のアドバイスをもらったおかげで、勉強の成果を感じられるようになりました。生徒を本当にやる気にさせてくれる先生がたくさんいる学校だと思います。
GMARCH以上の合格者が98名から145名に!
6年間の教育で、学力の伸びを実感している生徒たち。今、成立学園では難関大学への合格者も増え、GMARCH以上の大学への合格率は48.2%と、合格実績を伸ばしています。中高一貫教育を受けた1期生たちの成果も期待できるでしょう。
合格実績校 | 平成25年度 (在籍320名) |
平成26年度 (在籍301名) |
---|---|---|
国公立 | 28 | 26 |
早慶上理 | 15 | 8 |
GMARCH | 55 | 111 |
成成獨國武明 | 53 | 73 |
日東駒専 | 102 | 84 |
GMARCH以上が98名(30.6%)→145名(48.2%)
模擬試験対策やセンター試験過去問、さらには模擬試験の結果を生徒が振り返り、それを元に先生が指導・プラン立案や道筋立てをしてあげるといった細かいところまで、生徒全員の目標と反省点を生徒と先生が共有しながら、長期的な学習計画に使用されます。具体的な期間を定めて目標にチャレンジしているとのこと。近年の合格実績アップの理由には、生徒一人ひとりの学力を伸ばそうという先生たちの努力があると言えるでしょう。
今回インタビュー取材を受けてくださった吉澤くんと三河さんが通塾せずに学校の勉強だけで現在の成績をキープしているのは、こういった指導のおかげ。まさに、塾いらずの学校です!
1年生から安心して勉強できる学習環境
高校3年生となった中学校1期生は、入学した時には想像もしていなかった学力を身につけています。先輩の後を追う中学1年生の酒井理子さんに、入学してからどのように勉強をしているのかをうかがいました。
エデュ:成立学園を選んだきっかけを教えてください。
酒井さん:成立祭(文化祭)で学校の様子を直接見られたことです。みんなが明るい顔をしていたのが入学の決め手でした。
エデュ:1年生も後半になりましたが、苦手な教科はどのように克服しようとしていますか?
酒井さん:暗記量が多い地理が苦手で、通学時間を使って覚えるようにしていましたが、どうしても全部は暗記しきれない部分がありました。でも、先生から、その日の授業に覚えきれなかったことだけを重点的に復習するようにアドバイスをもらったので、暗記の効率が上がりました。
エデュ:先生から暗記のコツを教えてもらったんですね。ところで、夏休み期間は部活動が大変だったと思いますが、勉強も頑張りましたか?
酒井さん:夏休みに入る前に、前もって自分で立てた計画表を先生にチェックしてもらいました。相談しながら無理のない計画を立てられたので、予定通りに勉強ができて、夏休みの宿題も8月上旬で終わらせることができました。
先生の熱意と共に進化を続ける成立学園の教育
勉強について語る生徒たちが、必ず話す「先生」の存在。実は、そこに成立学園の中高一貫教育の原動力がありました。「どう中学校を盛り上げていくか、という話は職員会議でよく挙がります。だから、中学生への指導方法は毎年、進化をしています。」と話すのは、英語教諭の川口優先生。
例えば、今年から中学1年生にも導入されたiPadを使った学習では、これからの英語学習で問われるリスニング力を高めるために、先生がテキストを読んだ音声教材を作ったところ、従来よりもリスニング力が向上したそうです。
「生徒にいろいろな価値観や経験を学ばせる機会を作ろうという、熱い想いのある教員が集まっていることが、本校の強みだと思います。生徒にとって、よりよい指導ができるように、教員は学校への提案も常に行っています。」と川口先生は、教育への情熱を語ってくださいました。
編集者が見たポイント
生徒たちを取材し、先生が一人ひとりをじっくり観察し、その生徒に合ったアドバイスをしているという、丁寧なサポート体制がみえてきました。川口先生によれば、先生自身のスキルアップも行っており、ベテランの先生が若手の先生の授業を見回り、よりよい授業にするためのアドバイスをしているそうです。
先生たちの教育への熱意があるからこそ、生徒たちの学力も6年間を通して、じっくりと伸びていくのだと感じました。