掲載日:

指導力が更に進化!都立中御三家からの新校長就任でレベルアップする授業

inter-edu’s eye

今年、国公立大学や早慶上理をはじめとする難関大学への進学実績も高い昭和学院中学校・高等学校に新たな校長が就任しました。都立中御三家と呼ばれる名門中高一貫教育校、東京都立両国高等学校・附属中学校(以下、両国)から着任した大井俊博先生です。前任校のノウハウを活かした学校改革で進化するのは、教員の「指導力」だといいます。どのような取り組みが実践されるのか、大井新校長と教務副部長の園家先生にインタビューを行いました。

先生が一丸となる「チーム昭和」体制

大井校長が掲げるのは「チーム昭和」。教員が一丸となって、生徒の学習面や生活面をサポートする体制です。その実現のために今、昭和学院が動き始めています。大井校長にお話をうかがいました。

大井 俊博 学校長

大井 俊博 学校長

生徒だけでなく、先生も具体的な目標を提示

インターエデュ(以下、エデュ):まず、前任校となる両国ではどのような取り組みを行ってきたのでしょうか?

大井校長:両国では、進学実績を上げながらも、勉強も部活動も学校行事も一生懸命できる、オールラウンダーな人間の育成に励んできました。これは、昭和学院でも行きつくところは同じです。海外に羽ばたいていける力を持ったリーダーを育てていきたいと考えています。
昭和学院の校長に着任するにあたって、本校が求める理想の生徒像を設定し、必要な教育を実現するために、教員が「チーム昭和」として一丸となって実現させる3か年計画を立てました。そのひとつが、高い志を持つことです。例えば、部活動では、全国大会に出場して優勝することを目標にします。もともと、本校には全国大会レベルのチームがいくつもあります。だから、目指すなら全国制覇なのです。

昭和学院が求める生徒

① 自ら考え、自ら学び、自ら行動できる生徒
② 高い志を持ち、学習やスポーツ、文化活動に励む「文武両道」を目指す生徒
③ 自らを律することができ、人を思いやることのできる人間性豊かな生徒

GMARCHのその先へ!

陽光あふれる快適な校舎に整えられた、先進の教育環境。

陽光あふれる快適な校舎に整えられた、先進の教育環境。

エデュ:学習面での目標はいかがですか?

大井校長:国公立大学、早慶上理の合格者を増やします。上を目指していれば、GMARCHは通過点にしかなりません。具体的な授業改革としては、両国で実践していたアクティブラーニングの導入推進です。教員が自発的に研修し、得た経験を教員同士で共有して広めていました。もちろん、本校でも教員をどんどん研修させ、ほかの教員に還元させることで、いい循環を作っていきたいと考えています。授業を改革するということは、教員の指導法を改善することです。生徒が主体的・能動的に授業に参加し学び合うアクティブラーニングの導入で、学校自体が変わっていくことでしょう。
すでに、中学校の英語教員3名、理科教員14名、社会科教員4名を、両国へ研修に派遣しました。今後も、順次教員を派遣していくつもりです。刺激を受けた教員たちが、どう動き、どう生徒を導いていくのか、それぞれの教科で考えていきたいと思います。

全国制覇×東大合格

イメージ

エデュ:先生方にはプレッシャーですね。

大井校長:プレッシャーをかけるのが校長の務めです。教員が一致団結して動かなければ、「チーム昭和」にはなりません。だからこそ、教員にも3か年計画の目標を掲げているのです。2020年の大学入試改革はもうすぐです。教員がアクティブに動かなければ、時間がありません。教員が動くことでレベルアップする授業。これを校長として実現したいのです。
もちろん、生徒たちにも高い目標を持ってもらいたいです。特に、部活動はみんな生き生きしながらやっているので、インターハイで優勝して、東大にも受かるくらいの高いレベルの文武両道を目指してほしいですね。

本校では、部活動や勉強、学校行事、委員会など一人ひとりが輝けるステージを用意しています。教員による学習サポートだけでなく、私もできる限り宿泊の伴う学校行事に参加したり、部活動の大会に応援に駆けつけたりする予定です。教員が一丸となって、たくましい教育活動を展開していくので、進化する昭和学院を見てほしいと思います。

マイプレゼンテーション入試&学校説明会

平成29年度入試から導入される「マイプレゼンテーション入試」は、従来の学力検査だけでは測れなかった潜在的な学力や能力、柔軟な感性を発揮してもらう自己アピール型の入試です。詳細については、学校説明会または学校公式サイトでご覧いただけます。
中学受験知識は不要です。 ●読書や作文が好きだと有利です。 ●趣味・習い事に打ち込むと有利です。

マイプレゼンテーション入試実施要項

入試日時 入試内容(推薦・一般共通) 合格発表・入学手続き

推薦:
12月6日(火)午前8時30分
※集合時間 8時10分

一般:
1月21日(土)午前8時30分
※集合時間 8時10分

(1)自己表現文テスト
午前8時30分~9時(30分)
●与えられたテーマに基づき、自分の考えを記述してもらいます。
●30分 400字以上
●「推薦」、「一般」のマイプレゼンテーション入試では、それぞれ与えるテーマが異なります。

【合格発表】
推薦:12月7日(水)午前10時
※試験当日22時、ホームページにも掲載

一般:1月22日(日)午前10時
※試験当日22時、ホームページにも掲載


【入学手続き】
推薦:12月7日(水)~12月9日(金)
※推薦入試に延納制度はありません。

一般:1月22日(日)~1月28日(土)
※延納制度をご利用の方は、一時金をお収めください。延納制度締切は2月3日です。

(2)プレゼンテーションテスト
午前9時20分~
●3~5分の自己アピール、質疑応答(面接)も含んで8~10分。
●プレゼンテーションに演技・資料等の活用、自ら制作した作品の提示もできます。口頭によるアピールのみでも構いません。

※試験会場は一般教室です。
※パソコン、黒板・チョーク、マグネット等の貸与は可能です。

学校説明会開催日時

学校説明会 開催日時 公開授業 開催時刻
第3回 平成28年10月8日(土) 4限(11:35~12:25) 13:15~15:00
第4回 平成28年10月22日(土) 4限(11:35~12:25) 13:15~15:00
第5回 平成28年11月12日(土) 4限(11:35~12:25) 13:15~15:00
第6回 平成28年12月17日(土) 無し 13:15~15:00

「朝読書」が育む想像力

新しい風を取り入れて進化を始めた昭和学院ですが、実は2年前から、その先駆けとなる取り組みが始まっています。昭和学院が中学校で取り組んでいるのが、毎日20分間の朝読書です。

イメージ

朝読書は、クリエイティブな想像力と、他者の視点で物事を考える想像力を体験させるために行っています。自分一人で経験できる世界は小さく、自分の立場でしか周りを想像できない子どももいます。本を読み、いろいろな世界を疑似体験することで、多様な考え方を身につけさせるのです。』とおっしゃったのは、教務副部長の園家誠二先生。
また、このとき、「文字を読む」ということも重要になるそうです。園家先生は、『文字を読むことで、言葉で考える力が育ちます。言葉で考えることで、人は、論理的、抽象的に考えることができます。読書は、2020年の大学入試改革で求められている力にも通じる力を育てるのです。』と語ります。自分の意見をしっかり持ち、なおかつ異なる考えを持つ人のことも考える。そうした力を昭和学院では、すでに育てているのです。

編集部から見たポイント

園家先生が、校長の改革について、『これまで培ってきた昭和学院の教員のスキルと知識に加えて、子どもたちを導く力をさらに伸ばしていく仕掛けが、アクティブラーニングです。教員一同、高い目標を持ちながら進化していきたいと思います。」とおっしゃっていました。先生方からも、よりよい教育を目指して、高みに進もうという意欲が伝わって来た今回の取材。子どもたちを導く、昭和学院中高の指導力の進化にご期待ください。