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国内大会優勝!TDUの有志グループが考えた“Business Solution” TDUの理系教育「見て・触って・やってみる」本領発揮!

inter-edu's eye

東京電機大学中学校・高等学校(以下、TDU)の高校3年生による有志グループ「ProjectX」は、ソーシャルビジネス企画コンテスト2023(Social Innovation Relay2023、以下、SIRコンテスト)にて、国内大会優勝、世界大会出場という快挙を成し遂げました。彼らの青春の1ページを飾ったチャレンジの舞台裏を紹介しつつ、TDUの生徒像、理系教育に迫ります。

残量表示ができる乾電池!?ビジネスアイデアはどこから?

「SIRコンテスト」とは、身のまわりにある課題を見つけて解決方法を考え、ビジネスとして成立するようなプランを企画提案する国際コンテストです。
チームリーダーのS.A.さんに、参加の経緯とコンテストのテーマについてうかがいました。

S.A.さん
選択コース/理系クラス
所属クラブ/シネマ研究同好会
T.H.さん
選択コース/文系クラス
G.M.さん
選択コース/理系クラス
所属クラブ/コンピューター部

SIRコンテストに参加したきっかけを教えてください。

S.A.さん

高校1年生の社会の授業で、身近なもので課題解決を考える取り組みがあり、その一環でSIRコンテストに参加しました。しかし、1次選考は通過したものの、2次選考で落とされました。今回は高校生活最後なので悔いが残らないように、もう1度チャレンジしようと思いました。

なぜコンテストのテーマを「残量表示ができる電池」にしたのですか?

S.A.さん

自宅の部屋でテーマを考えていたときに、たまたま電池が机から落ちて、「アルカリ電池はなぜ残量表示がないのだろう」と疑問に思ったことがきっかけです。
そして、「どれだけ残っているかが分からないから、使い切る前に捨てている」と友達の話も聞き、環境問題の解決の鍵になると気がつきました。

決勝に出場した7チームのうち、理系分野のビジネスプランは少なかったとのこと。TDUだからこそできた発想と自負するS.A.さん
決勝に出場した7チームのうち、理系分野のビジネスプランは少なかったとのこと。TDUだからこそできた発想と自負するS.A.さん
化学の授業がきっかけで、アイデアを思いついたS.A.さん。アウトプットを可能にする教育環境もTDUの魅力
化学の授業がきっかけで、アイデアを思いついたS.A.さん。アウトプットを可能にする教育環境もTDUの魅力

大学教授、大手企業の技術者にもコンタクト

「色」でアルカリ電池の残量表示させるアイデアはどこから生まれましたか?

S.A.さん

化学の実験で電池について学んでいたときにひらめきました。その後、東京電機大学の教授に自らアポイントを取って、大学で複数回実験を行いました。
その結果、色で残量表示できることが分かったんです。

アイデアを商品にしたいと考えて企業にも相談したそうですね。

S.A.さん

大手企業の技術者の方から丁寧なアドバイスをもらいました。自分たちだけで考えていると、どうしても視野が狭くなりがちです。
商品化にはいくつものハードルがあることも分かり、多くの発見がありました。

その結果、国内大会優勝という快挙となりましたね。

50チーム以上の応募から1次予選を突破し、その中から決勝に選ばれた7チームのトップに
50チーム以上の応募から1次予選を突破し、その中から決勝に選ばれた7チームのトップに
S.A.さん

実はSIRコンテストの準備期間と定期試験の日程が重なっていて、テストの勉強をしながら毎日徹夜していました。
身体も精神的にも相当辛かったですが、最後までやり遂げて優勝できたことが本当に嬉しく、一生の思い出になりました。

チームメンバーと共に歩んだSIRコンテスト

国内大会のチームメンバーのT.Hさん、国際大会から参戦したG.M.さんに参加の経緯をうかがいました。

T.H.さん

S.A.とは中学2年生から高校1年生まで一緒のクラスでしたが、高校2年生から文系、理系に分かれたので今は別のクラスです。
高校1年生のときにS.A.と別のチームでコンテストに参加していたので、「リベンジしようよ!」と声をかけてもらいました。

G.M.さん

ぼくは国際大会から参加しました。S.A.と同じクラスだったので、「英語のスピーチを手伝って」と声をかけられました。学校以外で、英語でプレゼンするのも初めてだし、いきなりの大舞台で一瞬迷いました。でも、S.A.に頼ってもらえたことも嬉しく、参加を決めました。

オンラインでつないだ国際大会
オンラインでつないだ国際大会。明るく元気に行こうと肩を組んでプレゼンをスタート。トップバッターのプレッシャーの中、日本代表として大いに活躍
各国から集まった同世代のプレゼンに圧倒
各国から集まった同世代のプレゼンに圧倒されたとのこと。しかし、課題解決のためにチャレンジする気持ちは同じ。
世界を身近に感じた機会に

SIRコンテストの体験が将来につながる学びに

今回のコンテスト参加で得られたこと、また将来の夢もうかがいました。

T.H.さん

大きなコンテストだったので、自分が失敗したら周りに迷惑がかかるのではと不安に思うこともありました。大人になれば、責任を負う場面は当たり前にあるので、高校生のうちにそういった経験ができて良かったです。将来は法曹の仕事に就きたいと考えているので、夢にもつながる良い経験ができたと思っています。

G.M.さん

国際大会では、他国の高校生のレベルに圧倒されましたが、自分の英語のプレゼンで内容をしっかりと伝えることができました。
将来は、大学でインターネット上のセキュリティの研究をし、英語力も活かして、日本のセキュリティ分野を引っ張っていけるようなエンジニアになりたいと思っています。TDUでは中学3年生で、Python(パイソン)、情報の選択授業ではC言語もやります。TDUで将来につながる学びができていると思っています。

コンテストに参加した生徒

「正解のない時代」に必要な力を育むTDUの教育

SIRコンテストの出場を後押しした社会科教諭の池田巧先生(以下、池田先生)に、チームメンバーの気づきや成長、TDUの理系教育についてうかがいました。

コンテストを通して、生徒が成長したと感じた点を教えてください。

池田先生

一つは、周りに対する共感力が向上しました。
予選から決勝、国際大会へと進む中で、社会問題を解決すると、笑顔になるのは誰なのかと他者を想像できるようにもなりました。
また、東京電機大学の教授、大手企業の方、コンテストを支えてくださっている方々への共感・感謝を原動力に、プロジェクトに取り組めたと感じています。

もう一つは、身近な問いに気づけるようになり、論理的に考える力が向上しました。使える電池が捨てられている課題に気づけたこと、また、残量が見えたらどうなるかという問いを立てて、解決するための仮説を作り、検証、実験を行う中で、ロジックを組み立てる力が向上したと感じました。

池田巧先生 社会科教諭

最後に、受験生へのメッセージをお願いします。

池田先生

本校の理系教育は、実際に「見て、触って、やってみる」といった五感を通して学ぶことを大切にしています。五感で感じると疑問にも出会え、疑問の連鎖が、知的好奇心を刺激します。その刺激が、やってみようという冒険心、目標を設定する向上心をつくりだします。こうした力は、理系・文系に関わらず、全ての生徒たちに身につけてほしい力です。のびのびとした校風、アットホームな雰囲気の中で、青春時代に思いきりチャレンジをしたい受験生の皆さんを待っています。

他者への共感力、論理的思考力の向上は、まさにTDUが目指している教育
他者への共感力、論理的思考力の向上は、まさにTDUが目指している教育
中学1年生から高校2年生の5年間で、100種類以上の実験、観察の機会があるのは、TDUの理系教育ならでは
中学1年生から高校2年生の5年間で、100種類以上の実験、観察の機会があるのは、TDUの理系教育ならでは

イベント日程

イベント名 日程
TDU武蔵野祭(文化祭)申込不要(説明会は要予約) 2023年9月16日(土)・17日(日) 9:30~16:00
東京電機大学中学校 学校説明会申込制 2023年9月2日(土) 14:00~15:30
2023年10月8日(日) 14:00~15:30
2023年11月18日(土) 14:00~15:30
中学校過去問題解説申込制(定員制限あり) 2023年12月17日(日) 10:00~12:10
東京電機大学高等学校 学校説明会申込制 2023年10月7日(土) 14:00~15:30

編集後記

S.A.さんからは、「クラスメイトも後輩もみんなが応援してくれて、受賞を喜んでくれました。いい仲間がいっぱいできる学校です」というコメントもありました。友達の頑張っていることに素直に「いいね!」「頑張れ」と承認し合える仲間がいるのは、素敵ですね。
ともにチャレンジし、一緒に未来に羽ばたいていける学校。ぜひ学校説明会でその雰囲気を感じてみてください。

企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:東京電機大学中学校・高等学校