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選挙管理委員会が守る「公正な生徒自治」裏方で活躍する真摯なメンバーたち

inter-edu’s eye

「中学校・高校でがんばりたいこと」といえば、勉強と部活動が真っ先に挙がるでしょう。しかし、委員会活動に青春をかけている中高生も少なくありません。暁星中学校・高等学校では、生徒自治のために大きな役割を果たす選挙管理委員会という組織があり、公正な生徒会選挙を実現するために活動しています。その取り組みには、選挙規定の見直しなどユニークなものも。多彩な体験でいっぱいの学校環境をチェックしましょう!

広いキャンパスにご注目!
都心エリアでも
スポーツが強い進学校

暁星中学校・高等学校(以下、暁星)は東京都千代田区にあり、九段下駅から徒歩5分。幼小中高一貫教育を実践するフランス系カトリック男子校で、創立は1888年という伝統校です。都心のエリアにありながら、キャンパスはとても広く開放的で、スポーツにも打ち込める環境です。

厳正な手続きの数々を担う
選挙管理委員会

そんな暁星は「生徒自治」を重視しています。生徒会の執行役員を選出する選挙、生徒会長を選出する選挙がそれぞれ厳正に行われており、それらを責任もって運営するのが選挙管理委員会です。

選挙管理委員会は中学1年生から高校2年生までの、各クラスから選出された20名で構成され、生徒全体の意思を選挙の手続きに反映します。先輩・後輩が助け合う場面も多いとのこと。学校のあり方を決めるための活動内容について、さっそく聞いていきましょう!

3名の生徒にお話を聞きました。

  • 高校1年生 F.S.くん
    高校1年生F.S.くん

    選挙管理委員会に参加したのは中学1年生から。暁星の魅力は「先輩が温かく声をかけてくれるところ」

  • 高校2年生 O.K.くん
    高校2年生O.K.くん

    選挙管理委員会に参加して2年目。だんだんと気づいた仕事の面白さを話してくださいます。将来の夢は「医師になりたい」

  • 高校3年生 J.T.くん
    高校3年生J.T.くん

    2022年度の委員長。進学先は上智大学法学部地球環境法学科です。受験時の面接で、委員会活動の経歴が評価されたとのこと。そのお話は記事後半で!

選挙管理委員会の活動内容を紹介してください。

J.T.くん
J.T.くん

選挙管理委員会は、生徒会執行部役員と生徒会長の選出が公正になされるかを見守るお目付け役です。生徒自治に大きな責任を負っています。選挙の際、開票作業、投票数の集計などさまざまな仕事をしています。

F.S.くん
F.S.くん

投票数の集計はミスが起きないように何度もチェックします。こうした厳正な手続きを取ることが特徴ですね。例えば、立候補を受け付けるときは、生徒証で本人確認までしています。

O.K.くん
O.K.くん

選挙が終わってからは、選挙規定の改正に当たります。選挙規定の課題点を洗い出し、中学3年生以上のメンバーで改正案を提出。その後、委員会全体で議論するという流れです。

選挙で起きたトラブルを
どう乗り越えた!?
これまでの歩みを振り返る

これまでの選挙で直面した課題とその解決策を教えてください。

J.T.くん
J.T.くん

昨年、生徒会執行部役員を選出する選挙で、ライバル候補の票数が減るように、多数の生徒が徒党を組んで立候補したという事件がありました。通常選挙は、何事もなく終わるものですが、このときは対応に追われましたね。

O.K.くん
O.K.くん

この件は選挙規定に抵触するわけではないのですが、「学校自治にとってはプラスにならない」という声が上がりました。選挙規定の文言に解釈の幅があったために、これまで想定されていなかった、今回のような行動を規制することができなかったんです。

F.S.くん
F.S.くん

このときは、立候補者が辞退したので事なきを得ました。こうしたトラブルを防ぐために、選挙規定をアップデートしつづけています。

J.T.くん
J.T.くん

この事件を受けて、「選挙ではほかの候補者の利益になる行動をしないように」「当選後に見返りとして生徒会執行部のポストを与えることのないように」という注意喚起を選挙規定に追加しました。厳密なルールを作ろうとすると、規定が増えていく。一方で、全生徒に分かりやすいものにするためにはシンプルにまとめないといけない。このバランスが難しいところです。

先輩・後輩が助け合って…
活動から「暁星の温かみ」が
見えてくる

選挙管理委員会の先輩・後輩はどのように協力して仕事をしていますか。

F.S.くん
F.S.くん

中学1・2年生のうちは、委員会の議論に参加することが中心で、実務的な仕事はそこまで多くはありません。でも、所属するクラスの意思を集約して、委員会で伝えるという大切な役割を担っています。

J.T.くん
J.T.くん

中学3年生になると先ほど言った選挙規定の改正案の検討以外に、選挙の掲示物・配布物の作成などにも取り組むようになります。高校生といっしょに作業しながら仕事を覚えてもらいます。選挙管理委員会には真面目な性格のメンバーが集まるので、委員長だった頃はざっくばらんな雰囲気になるように努めました。

O.K.くん
O.K.くん

J.T.先輩は「なんでもいいから相談してよ」「意見を言ってくれるとこっちも助かるよ」と温かく声かけをしてくれました。そのおかげで、素直に思ったことが言えました。

選挙管理委員会以外の学習や体験で、委員会の活動に役立ったものはありましたか。

J.T.くん
J.T.くん

千代田区の選挙管理委員会の方がゲストとして来校し、模擬投票を行う公民の授業があったのですが、それがとても参考になりました。各候補者と投票する側との質疑応答が盛り上がっていたのが印象的でした。

O.K.くん
O.K.くん

当選者が変わることで、その地域のあり方が変わる…一票の重みについて知ることができました。生徒会選挙で果たす責任に、より向き合えるようになるきっかけでした。

F.S.くん
F.S.くん

千代田区の選挙管理委員会の方が選挙制度についてすごく分かりやすく話していて、僕も生徒会選挙について誰でも分かるように伝えていきたいと思いました。

選挙管理委員会の仕事をするなかで成長したと思うところはどこですか。

J.T.くん
J.T.くん

学校の運営に関わる責任を自覚できるようになり、「しっかりしなきゃ」という気持ちが強くなりました。もともとは自己主張しない性格だったのですが、委員長を務めたことで、しっかり意見を言うことができるようになりました。

O.K.くん
O.K.くん

1年目は先輩の背中を見ながら、サポート役を務めるという立ち位置でしたが、今では書類作成の仕事を広く任されるようになりました。新しいことにチャレンジして、一歩踏み出す大切さを知りました。

F.S.くん
F.S.くん

選挙に関する文書の細かいチェックなどを厳密にするようになりました。「先輩と同じように活躍したい」という気持ちがあったから、だんだんと変われたのだと思います。

高校3年生のJ.T.くん

ここからは高校3年生のJ.T.くんに大学受験について振り返っていただきます。
選挙管理委員会の経験が進路選びにつながったというエピソードも!

進学する大学はどちらですか。

上智大学法学部地球環境法学科です。法律に興味を持ったきっかけは選挙管理委員会での活動でした。選挙規定の文言を見直すとき、どんな解釈が可能なのかを踏まえて作業を進めてきたことなどについて、入試の際の面接でも話しました。面接官の先生が興味深く話を聞いて下さったことを覚えています。

大学受験に関して学校から
どんなサポートを受けてきま
したか。

一般入試の勉強もしつつ、推薦入試の準備をするという1年間でした。小論文では国語の先生からマンツーマンで指導を受けました。的確で、一貫した指摘は大変参考になりました。提出書類もたくさん添削していただいて、自分の意欲を文章にできたと思います。進路実現に向けて丁寧にサポートしていただけました!

最後に受験生への
メッセージをお願いします。

暁星は中高6年間、勉強以外にも打ち込めるものが見つかる環境です。先生や先輩のサポートを受けながら、入学前は思ってもみなかった体験ができるでしょう!

F.S.くん
校舎
校内

編集後記

入学後に多彩な体験ができることは「どの生徒も学校で活躍できる場所がある」ことを意味します。委員会活動、部活動がともに盛んな暁星は、まさに個性を伸ばす環境。学校説明会や行事で生徒の姿をぜひご覧いただきたいです。

2024年イベント日程

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企画・編集:インターエデュ・ドットコム
提供・取材協力:暁星中学・高等学校