連載インタビュー 第1回 浦和明の星女子中学・高等学校

浦和明の星女子中学・高等学校 『生徒一人ひとりを大切にする教育』みんなで助け合いながら“自己実現”を目指す6年間

inter-edu's eye

キリスト教の人間観に基づく教育方針を掲げる浦和明の星女子中学・高等学校。1934年(昭和9年)、カナダから5人のシスターが来日。37年に「青森技芸学院」(のちの青森明の星)を設置。埼玉県浦和市(現・さいたま市)に高校を創立したのは昭和42年。平成15年には中学校を開校。その後、高校からの入学を停止し完全なる中高一貫校に。中学校設立および中高一貫教育への思いを島村校長に伺った。

【第1回】『生徒一人ひとりを大切にする教育』とは。

インターエデュ(以下、エデュ):中学校設立にあたってどのような教育をめざしたのですか?

島村校長

島村校長:
中学校設立の際にいちばん感じていたことは、中学校受験において競争が行なわれているということでした。

たしかに自分は「人と比べてテストの点数が低い」とか、「○○さんより劣っている」とか、ほかの人と比べてしまうことはあります。しかし、そのことが人間としての競争になってしまうと穏やかでない。
ほかの人と比較して自分を考えるのではなく、人間は本来、一人ひとり違うものであり、私は私であればいい。

中学校を創立にあたっては、そのような思いを教育に活かしていきたいと思いました。

エデュ:一人ひとりを大切にする教育について、その意味を教えてください。

島村校長:普通、「一人ひとりを大切に」といいますと、少人数教育を思い浮かべるひとが多いと思います。たしかに、少人数であれば、一人ひとりに多くの時間をかけることができてよいことだと思います。しかし、明の星が考える「一人ひとりを大切に」とは、そのようなものではありません。

放送朝礼

私たちは、生徒一人ひとりがそれぞれ固有の使命、存在意義をもっているものだと考えています。大勢の中の一人というのではなく、他の人と取り換えのきくものでもなく、一人ひとり特別なものなのです。
このことから、自ずと「一人ひとりを大切に」の本当の意味をご理解いただけると思います。
つまり、「その生徒をその生徒としてみる」「その生徒がその固有の使命に生きるよう手助けをする」という意味なのです。

エデュ:浦和明の星のモットー「Be your best and truest self.」について説明してください。

島村校長:日本語では、「最善のあなたでありなさい。そして最も真実なあなたでありなさい」と言っています。
「最善のあなた」とは、ほかの人との比較ではなく自分自身としての最も善い状態、また「最も真実なあなた」とは、自分の使命に相応しいあなた自身を意味しています。
このモットーの内容こそ、本校の「一人ひとりを大切にする教育」そのものを表現しているものです。

⇒第2回 校訓『正・浄・和』とは。

浦和明の星女子中学・高等学校
浦和明の星女子中学・高等学校
所在地 〒336-0926 埼玉県さいたま市緑区東浦和6-4-19
最寄駅 JR武蔵野線 東浦和駅
TEL 048-873-1160
URL http://www.urawa-akenohoshi.ed.jp/
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