国語長文読解の「線を引くコツ」

2016年7月6日発行のバックナンバーです。

エリート育成「中学受験」サポートメール 2016/7/6号
国語長文読解の「線を引くコツ」
監修:西村則康(プロ家庭教師)
by inter-edu.com

【今週の必修語】各人各様(かくじんかくよう)

「国民投票で、イギリスのEU離脱が決定したね」
「結果が出てからもイギリス市民の意見は各人各様で、国内では混乱が続いているみたいだよ」

各人各様とは、人によってそれぞれ違いがあることを意味します。

欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が、6月24日にイギリスで行われました。開票の結果、離脱支持が全体の過半数の51.9%を占めて、離脱が決定。

世界に激震が走りました。

キャメロン首相は自らが支持した残留派が敗れたことを受けて、辞意を表明しています。

注目すべきは、イギリスがいつEUの離脱条項(リスボン条約第50条)を行使するかです。これが発動されると、2年かけて離脱の条件や離脱後の関係について、イギリスとEU間で交渉が行われます。

いつ、どのように第50条が行使されるか、それに続く交渉がどのようなものになるのかは、全く予想がつきません。なぜなら、これまでにEUを離脱した国が存在しないからです。

イギリスのEU離脱は日本にも大きな影響を与えますから、今後、イギリスの動向に注目しておきたいですね。

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ほとんどの塾で、国語の長文読解に取り組む際には、素材文に線を引きながら読むように教わると思います。

設問に答えるときにヒントになりそうな箇所にポイントを絞って線を引く必要がありますが、これはお子さまにとって大変難しい作業です。なかには、文章のほとんどに線を引いてしまうお子さまもいらっしゃいます。

お子さまの長文問題の復習やテスト直しを見て、素材文のどこに線を引いているか、チェックしてあげてください。

物語文と説明文において、それぞれ線を引くべき箇所は、以下の通りです。

物語文の場合…状況の変化、時間経過、感情の変化
説明文の場合…形式段落の要旨に当たる部分、つながりを示す言葉

説明文では、小学生のお子さまには馴染みのない題材の文章が出題されることも多いため、苦手意識を持っているお子さまもいるかと思います。

そんなお子さまにぜひ注目していただきたいのが、『つながりを示す言葉』です。この言葉に傍線を引いていくと、徐々に文章の構造が把握できるようになるのです。

たとえば、『一方』『これに対し』などの言葉があれば対比であり、『さらに』なら例示の継続、『とはいうものの』なら反対意見の対比や転換、多くの意見の例示である可能性が考えられます。

対比を中心として書かれているのか、例示を中心に書かれているのか、というような文章の構造が分かるようになると、それが『答え』につながっていきます。

説明文の読解問題が苦手なお子さまには、こうした読み方を習慣化させることが、苦手克服の一番の早道になりますよ。

加えて、国語の力を伸ばすには、形式段落を数行で要約したものを書くのも有効な手段です。時間がなければ、「この段落はどんな内容だった?」と声をかけて、口頭でお子さまに答えてもらうだけでも、効果があります。

これができると、「全文を3つに分けるなら、どことどこで切れる?」と質問しても、スムーズに答えられるようになります。

『問題文の内容を3つに分け、3つ目の内容が始まる最初の5文字を答えなさい』といった問題は入試でも頻出ですので、気軽な気持ちで訓練をしておくのがおすすめです。

今回のエデュまがでお話ししたことは、塾などではフォローできない細かい部分です。親御さんがチェックして、お子さまの文章読解力向上のサポートをしてあげてください。
(塾ソムリエ&プロ家庭教師の西村則康)

学年別・今週のスポットアドバイス

【1~3年生】夏休みの自由研究のサポート

7月になり、夏休みが迫ってきました。夏休みの宿題でよく課される自由研究は、理系的発想を鍛えるいい機会ですから、楽しみながら取り組めるようお子さまを導いてあげてください。

親が自由研究にどう関わるべきか、お悩みの親御さんもいらっしゃると思います。親御さんは、『プランニング』のお手伝いをお願いします。

「こんなテーマにすると、おもしろそうだね」「これをやると、どれくらいの時間がかかるかな?」「この実験をしたら、どんな結果が出ると思う?」といった具合です。

『プランニング』は、一手先を想像し、結果を予想する、いい思考訓練になります。楽しく会話し、前向きな気持ちで取り組める雰囲気を作ってあげてください。

【4年生】夏休みは積極的にお手伝い体験を

夏休みはお手伝いをしてもらう、絶好の機会です。

夏期講習に通うお子さまも多いと思いますが、4年生はまだ時間に余裕があります。4年生のうちに、できる限りいろいろな種類のお手伝いをしてもらいましょう。

「お手伝いをさせる時間があったら、その分勉強させるべきなのでは?」と感じる親御さんもいらっしゃると思いますが、これは間違いです。

お手伝いを通して身につく身体感覚や生活知識は、受験勉強の土台としてとても重要だからです。

『料理で包丁を使うことによって、立体の切り口がわかる』、『植物に水をやることで、その成長過程がわかる』というような体験を、たくさんプレゼントしてあげてください。

そして、お手伝いをしたあとは、「お手伝いしてくれて、お母さんうれしいわ」という労いの一言をお願いします。

お子さまが上手にできなくても、「なんで上手にできないの?」「こんなに大雑把にやって!」と怒るのではなく、お子さまが頑張ってやったということを第一に考えてあげてください。

親御さんの肯定的な反応によって、お子さまはそのお手伝い体験を勉強の土台にしていくことができるのです。

【5年生】4年生から成績が停滞し、悩んでいる場合

お子さまが4年生から塾に行っていて、5年生の1学期の間も頑張ってきたのに成績があがらず、悩んでいる親御さん。『量』と『質』の2つの観点から、勉強の見直しを行ってみてください。

多くのお子さまにおいては、これ以上勉強時間を増やすには睡眠時間を削るしかない状態だと思います。この場合は、睡眠時間を削って勉強量を増やすことはせず、勉強の質をあげるようにしてください。

勉強の質をあげるには、納得度の高い学習を行うことです。以前の『エデュまが』でもご紹介した『家庭内ミニ授業』の問題個数を増やしたり、社会・理科の説明ページを読んでいるかどうかのチェックを行うなどをしてあげてください。

また、もうすぐ夏期講習が始まります。4年生と比べてタイトなスケジュールになりますから、意欲的に取り組めるよう、心も体もサポートしてあげてください。

【6年生】演習問題は一発で正解が出せるように努めて

もうすぐ受験の天王山・夏休み。

演習→解説を繰り返し行う夏期講習において、ぜひ心がけていただきたいことがあります。それは、授業中に演習問題を解く際、『何としてでも一回目に正解してみせる』という意識を持って取り組むことです。

実は、まじめな子ほど、「解説をしっかり聞いて、家でじっくり復習しよう」という意識で演習問題に取り組む傾向にあります。

これは決して悪いことではないのですが、「間違ったら復習すればいい」という姿勢につながるため、初見の問題に弱くなるというデメリットが生じてしまいがちです。

「どんなにかっこ悪い解き方でもいいから、初めから正解が出せるように頑張ってみようね」と、声をかけてあげてください。

【6年生難関】問題文は一語一句にこだわって読む

夏期講習や9月以降の学習では、取り組む問題の大半が実際に入試で出題された問題になります。難関校の問題文は、一語一句にこだわる読み方でないと、解答への糸口がつかめないことが多いです。

たとえば理科の問題で、「同じ太さの棒が」という記述があったら、『重心が真ん中だということを意味している』と、気づく必要があります。あちこちにヒントや落とし穴が隠れているので、パッと目を通して急いで解き始めてはいけません。

ていねいに問題文を読む習慣を、今のうちにつけておきましょう。

これで成功! 先輩ママの声かけ実例

受験は夏休みが勝負とよく聞きますが、まさにその通りだということを経験しました。わが家は3人兄弟で、長男、次男は普通の成績だったので公立中学へ。

三男も受験は考えていませんでしたが、兄たちと比べて成績がとてもよかったため、もしかしたら難関中学へ合格できるかもと思い、4年生から塾に通わせました。

入塾した頃は期待通りによい成績で、上位クラスでもトップを争っていました。ところが5年生の秋頃になると上位クラスキープがきわどくなってしまったのです。というのも5年生の夏休み、みんなが猛勉強する夏期講習を受けなかったのです。

夫が「こんなに成績がいいのなら、5年生の夏は無理しなくていい。6年の夏に頑張ればいい」と判断したからです。

ところが夏休み明けのテストで、成績はがた落ち。こんなにも差が出るものかと驚きました。

息子もかなりショックを受けていたので、励ますために私は「夏休みにめいっぱい遊んで、やる気貯金はできたよね? この前のテストは下がって悔しいだろうけど、これからはやる気貯金を使って頑張ればすぐ元に戻るわよ」と。

この言葉に落ち込んでいた息子は素直にうなずき、それからは猛勉強。冬期講習、夏期講習、学校別講習など、授業以外の講習も欠かさずに受けて成績を上げ、第一志望に合格することができました。

息子は「やる気貯金」の言葉が気に入ったようで、中学生になった今も何かにつけて「やる気貯金を貯めてから、勉強するから」と言って遊びに出かけています。

長い目で見ると勉強と遊びのメリハリは大切。冷や汗ものだったけれど、小学5年生の夏でよい経験をしたと思っています。(ルパン4世)


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