第19回 ご家庭だからこそできる国語教育は?

小学校受験い・ろ・は!
2016年1月18日

第19回 ご家庭だからこそできる国語教育は?

inter-edu’s eye
このコンテンツでは小学校受験に興味はあるが、どうやって情報を集めていいのか分からない方を対象に情報を発信していきます。第19回では入学後、低学年のうちにやっておきたい国語教育の重要性について見ていきます。

英語教育ばかり目立つが実は…

給食に関心が

ネット上でも度々話題になる、英語教育の重要性。また、反対の意見として、国語教育を重視すべきという声もあります。エデュでも東大生、学校の先生、塾講師、受験業界の研究者など、たくさんの方にお話を聞いてきましたが、結論をいうと、どちらも重要です。

まず英語教育については、「第15回 小学校入学後に学ぶべき力って何?」でもご紹介した通り、2020年には小学校3年生から英語活動が必修化されます。私立小学校ではそれより前、1年生のときから、英語を学んでいきますが、まず英語に親しみ、「好き」になってもらうところから入ります

英語に限らず「好きになる」ことが、低学年のうちはとくに重要です。「好きこそものの上手なれ」ということわざがありますが、好きなものや、やっていて楽しいものをしているときは、強く感情が動き、記憶されやすくなります。

つまりこの段階で「面白くない」「嫌だな」という感情が働いてしまうと、身につきにくくなってしまうのです。そのため私立小学校の英語教育でも、ゲームを通して学ぶなど、楽しみながら英語を学べる環境を意識しています。

国語教育は「家庭」が重要?

学校教育では国語は英語と比べ、クローズアップされませんが、言語としてだけでなく、コミュニケーションなどに影響してきます。国語=日本語は言い換えると母語となりますが、字のごとくご家庭での教育が関係します。

少し先のお話になりますが、中学受験時に苦手教科ができてしまう原因として、日本語力が不足している場合があります。例えば算数や理科が苦手なとき、教科書や参考書に書かれている文章そのものが理解できていないケースが多々あります。

日本語力は音読力(文章を読み、内容を正確に把握する力)と作文力(自分の考えや意思を的確に表現し、相手にしっかりと気持ちを伝えることができる力)の2つで構成されています。日常で会話をする分には問題ないかもしれませんが、中学受験時、もっと大きくなって社会人になったときに、この力が不足していると苦労することになってしまいます。

ここで簡単に、ご家庭でできる日本語力アップ法をご紹介します。

音読力…正しい発声で1音1音区切って古典などを一緒に読みます。日本語は1音でも成り立つ言語なので、意味を理解し文章の構造を把握するためには、1音ずつ区切ることで分かりやすくなります。
作文力…好きなテーマ(1日の生活の中で楽しかったことなど)を自由に遊び感覚で書く。

低学年のうちは、家庭で過ごす時間も多いと思います。親御さんがこのあたりを意識するだけで、グッと日本語力がアップするでしょう。

国語教育の重要なことは

キッチンが鍵

エデュの人気コンテンツ「東大・京大生が育つまで」では現役東大生に、「中学受験時、どの教科が苦手でしたか?」と聞いていますが、意外にも多いのは国語です。

ただ、本を読むのが嫌いという訳ではなく、むしろ好きなのに、テストになると解けないといいます。漢字は覚えれば解けるけど、長文読解が苦手という声は度々あります。

これは先ほど述べた、日頃からの訓練が少なからず影響しています。訓練というとおおげさに聞こえるかもしれませんが、低学年のうちはまず、「楽しみながらやること」を意識してみてください。楽しければ、自発的に学ぶようになります。

ココがポイント!

教科ごとの重要性は、英語に限らず度々紹介されます。ただ、国語はすべての基本であることは間違いありません。まずはご家庭で楽しみながら学んでみてはいかがでしょうか?

次回の小学校受験は入学前後に役立つ便利グッズをご紹介します。

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