2019年入試、中学受験比率はどうなる?

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中学受験をする子どもが増えているのは…? なんとなくまわりの状況からそう感じる方も多いのではないでしょうか。そこで昨今の受験状況を踏まえ、2019年の受験はどうなるのかを、森上教育研究所アソシエイトの小泉壮一郎氏に分析いただきました。小6人口や2月1日の受験者数といった数値を用いた分析は説得力があります。

2019年入試では、小6人口は増加と予想

2019年入試では、小6人口は増加と予想

リーマンショック以前は、小6人口の増減で受験者数の増減は予想できましたが、リーマンショック以降は、不況による受験者数の減少が続きました。最近は、景気が戻り、小6人口の増減で受験者数の増減を予想できるようになりました

上のグラフは、2017年の小6人口を100として増減をパーセンテージで表したものです。2018年入試の受験生(2017年4月の小学6年生)は、近年では最小となったことが分かります。しかし、来年の2019年入試では、小6人口が急増し、受験者数も急増することが予想できます。その後、東京だけは2023年入試の受験生(2022年4月の小学6年生)までは受験者数は増加しますが、その他の地域では減少に転じます。東京についても少子化の影響で減少することが分かっています。

2019年入試、中学受験比率は増加と予想

019年入試では、中学受験比率は増加と予想

上のグラフ、中学受験比率は、2月1日の受験者数(私立のみ)を一都三県公立小学卒生で割り、100を掛けたものです。つまり、公立小学6年生100人のうち何人が私立中学を受験したかを示すもので、中学入試の人気度が分かります。2月1日の受験者は、東京・神奈川が大部分で、千葉・埼玉は少ないのですが、分母となる公立小卒者には千葉・埼玉が含まれるため、実際の中学受験比率はもう少し大きいはずですが、グラフの形状は変わらないと思います。

2000年のゆとり教育の影響で、将来の大学受験に不安となった保護者が増えて、中学受験がブームとなりましたが、2008年のリーマンショックで中学受験ブームは終わり、2015年まで減少しました。2016年から再び中学受験ブームとなりましたが、その原因は2020年大学入試改革とグローバル教育が原因のようです。ゆとり教育のときと同じで、公立中学・高校では将来の大学受験が心配ということが原因のようですが、ゆとり教育のときよりも増加速度は大きく、原因の影響が大きいことが分かります。

2019年中学入試受験者数も増加の予想

2018年中学入試受験者数は、小6人口だけで考えれば前年対比97.4%でしたが小6人口と中学受験比率の予想から100.1%と予想しました。しかし、実際には、小6人口は予想どおりでしたが、中学受験比率は予想よりも高くなった(グラフ参照)ため、101.2%となりました。

同様に、2019年中学入試受験者数は、小6人口と中学受験比率の予想から前年対比108.5%と大幅な増加の予想になりました。小6人口は、昨年の小5人口から予想したため、ほとんど誤差はないはずです。問題は中学受験比率の予想で、グラフが予想したどおりに推移するか、確信は持てません。そこで、2019年中学入試受験者数予想は、2019年4月に行われる大手模試の受験者数で検証したいと思います。

著者:森上教育研究所アソシエイト 小泉壮一郎

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