「中学受験 親の関わり方」特別講演会レポート!

inter-edu’s eye
お子さまの中学受験に親はどう関わったらよいのか、悩んでいる親御さんはとても多いと思います。やる気が見えないわが子の様子にイライラしたり、成績が上がらないことにやきもきしたり……。そんなお悩みを少しでも軽減して、前向きな気持ちで受験に向き合っていただけるようにと、今回インターエデュでは「中学受験 親の関わり方」特別講演会を開催しました。その様子をお届けします!

中学受験を親子ともに成長できる機会に

3月30日の土曜日に行われたインターエデュ主催の特別講演会。初めての開催でしたが、3月1日の告知から、わずか1日で満員御礼となりました。
今回の講師は、教育ジャーナリストとしてさまざまなメディアで活躍されているおおたとしまささん(以下、おおたさん)と、個別指導塾であるSS-1の設立に携わり、現在は受験評論家として活動されている小川大介さん(以下、小川さん)のお二人です。中学受験を目指す親御さんの間で、絶大な支持を集めているお二人の話が聴けるとあり、関心の高さがうかがえました。
当日は雨が心配される寒さの中、しかも年度末の忙しい時期にも関わらず、約80名の方にご参加いただきました。

講演会は3部構成で行われました。第1部は、おおたさんによる講演「何が何でも中学受験を子どもの成功体験とする中学受験『必勝(笑)法』とは?」です。テーマは以下の内容でした。

・中学受験で得られるもの
・最強の親は、わが子を尊敬できる親
・選択の良し悪しはあとから決まる

おおたさんは常日頃から著書やメディアを通して、「親子にとってのいい中学受験とは何か」という問いを投げかけています。わが子を心配するあまり、中学受験では親の視野が狭くなりがちです。さまざまな悩みや不安にも向き合わなくてはなりません。その上、望み通りにはならなかった結果を受け入れなければならないという場合さえあります。そんな大変な中学受験を親子で乗り越えるという体験を、人生の糧にしてほしい。それがおおたさんの一貫したメッセージでした。

おおたとしまささん
おおたさん:子どもが当たり前のようにできていることに目を向けて、認めてあげてください。「見ているよ」というメッセージを子どもに伝えることで安心し、やる気にもつながります。
おおたとしまささん
おおたさん:中学受験で親の未熟さがあぶりだされます。厳しさ、苦しさを味わいながら、親も成長しなければなりません。子どもが逃げないでやっているのだから、親も自分の弱さと向き合って、逃げないでほしいと思います。

おおたさんの講演の最後には、イメージトレーニングが行われました。目を閉じて、6年生の入試本番当日を想像する参加者一同。学校に到着し、わが子が一人で試験会場に向かう背中を親は見届けます。そのときにこみ上げてくる思いをおおたさんは伝えます。その言葉に涙する参加者もいました「中学受験は子育ての通過儀礼である」というおおたさんのメッセージが参加者の心に届いたような気がしました。

講演開始直後には若干の硬さがあった会場でしたが、おおたさんの温かい言葉に参加者の気持ちも徐々にときほぐされ、和やかな雰囲気になりました。

中学受験、親の三原則は「認める」「見守る」「待つ」!

第2部は小川さんによる講演「成績アップと合格をかなえるコツとわざ」です。テーマは以下の通り、実践的なものでした。

・ムダ・ムリ・ムラを防ぐ「スケジューリング」の技術
・子どもの努力を成績に変える「学習タイプ」の活かし方
・わが子をつぶさない「信じる」技術

小川さんのお話は、6,000人近い親子に接してきたご自身の経験をもとにした内容のものでした。テーマは、スケジューリングや学習方法など、一見すると本などでもよく見かける内容です。しかし、小川先生のお話は一味も二味も違っていて、親が目を向けるべきポイントについてのものでした。どのように子どもを観察したらよいのか、子どもにどう伝えたらよいのかなど、親が実際の行動へ落とし込めるようなていねいな解説があり、すぐに生活に取り入れられるものでした。

たとえば、スケジューリングでは、子どもの心と体の健康を保つためにまず「睡眠」と「遊び」を入れること。そして子どもをよく観察して、週や日のいつに子どもの気分がのっているのかを見極めること。こうして、子どものやる気がある時間を見つけながら、子どもと一緒に計画を立てていく流れを説明されました。

小川大介さん
小川さん:子ども自身、自分は何ができていて何ができていないのかがわかっていません。親が子どもと一緒に「できていること」を確認することで、子どもは初めて「自分ができていること」がわかり、それが自分の武器だと意識して使えるようになるのです。
小川大介さん
小川さん:「待つ」というのは子どもを信頼すること。信頼するには、子どものできることを一つでも多く見つけて、言葉にして「大丈夫だね」と思うことを増やしていくこと。自分がそう思える材料を集めていく。その日々の蓄積によって、待てるようになるのです。

小川さんは、中学受験を「親子であること」から切り離さずに、子育ての一部として考えているとおっしゃいました。この点はおおたさんの考えと共通していて、1部と2部の話のつながりに、参加者はより一層「中学受験での親の関わり方」への理解を深めることができました。さらに、小川さんは関西のご出身ということもあり、軽妙な関西弁で笑いも交えながらのお話に、参加者はますます引き込まれたようです。

中学受験の夫婦げんか解消は、まず夫婦の信頼関係構築から

第3部は「中学受験 夫婦の関わり方」と題し、トークセッションを行いました。セッションの冒頭にインターエデュが独自にアンケートした「中学受験で夫婦げんか!原因は何ですか?」の結果を発表。「塾代をかけているわりには、効果あるのか?と文句を言う。」「息子が、朝から夜まで塾で勉強している日は、勉強のし過ぎだと怒る。勉強内容はまったくみようとせず、邪魔をしているようにしか感じられない。」などの結果に「あるある!」と共感の笑いが起こるなど、参加者は興味津々です。

トークセッションの様子

このアンケートの結果をもとに、お二人の息がぴったりと合った軽快なやり取りが繰り広げられました。その中から出てきた、夫婦げんか解決の糸口になるポイントは以下のとおりです。

まず、夫婦の信頼関係を築くこと

中学受験の問題というより、それ以前の夫婦の問題です。中学受験では、夫婦それぞれの弱いところが出てきます。そこでお互いを責めるのではなく、問題を二人の間に置くことが大切です。 「中学受験をすることがわたしたちにとってどんな意味があるのだろう?」ということを話し合うと、よりよい中学受験のスタートが切れます。

塾との信頼関係を築くこと

意見が異なることを二人の間で解決しようとはせず、塾の先生をうまく使いましょう。そのためにも、塾の先生との信頼関係を築いておき、相談できる体制を整えておくことが大切です。

教育の価値観が違うことをお互いが認めること

生きてきた背景が違うので、教育に関する価値が異なるのは当たり前です。お互いの育ちを聞いて、異なることを認めましょう。

トークセッション後には質疑応答もあり、質問された方々はすっきりとした様子でした。
講演会終了後に行ったアンケートでも「満足した」という回答が多く寄せられました。そのアンケートの一部を紹介いたします。

「今、自分の悩んでいることに光が見えるような講話でした。今日、家に帰って、早速自分のやるべきことがわかりました。学習サイクルの点検、子どもの観察、取り組んでいきたいと思います。(小4男子・母)

「子どもの『できること』を見て、受け入れる重要性を感じ、父親として、どのように娘に声をかけていくか、今後も考えていこうと思います。おおたさんの、2月1日の中学受験に一人で臨む娘のイメージをしたのが、子どもと親の成長のすべてであると感じました。不覚にも涙が出ました。(小6女子・父)

「おおた先生、小川先生のお話は初めて聴かせていただきましたが、本を読んでいるだけでは伝わらない『温かさ』や『受験に対する姿勢』を感じられ、参加して良かったです。話を聴いてからまた本を読むことで、これからの受験生活の役に立てると思います。たくさんパワーをいただけました。(小6男子・母)

おおたとしまささん、小川大介さん

おおたさん、小川さんも大満足の講演会。笑いあり、涙あり、役立ち度満点の濃密な2時間でした。
今後もこのような機会を増やしていきますので、今後とも「エデュナビ」にご期待ください!