夏休み短縮!中学受験の夏期講習に参加させるべき?小川大介先生が示す3つの対応策

2020年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、小学校の夏休みと塾の夏期講習の期間が重なってしまう異常事態となりました。ハードスケジュールでも、夏期講習にはすべて参加するのがよいのでしょうか? 教育専門家の小川大介先生は、夏期講習へ参加した方がよい場合とその理由についてお話くださいました。また、この緊急事態への対応策は3つしかないといいます。

【お悩み】夏休み短縮!中学受験の夏期講習に参加させるべき?

小学6年生女子のお父さまのお悩み

夏休み短縮!中学受験の夏期講習に参加させるべき?

現在、大手塾に通っています。今年の夏休みは実質3週間です。夏期講習に通うと、学校と塾のWスクール状態となり、宿題や復習する時間も全く取れない状態となるものと推察します。

これまでは家庭の方針で、季節講習は極力参加せず、通常授業の復習や積み残しの対応をすることで学力を伸ばしてきました。さすがに受験学年の今年は参加しようと考えていましたが、大幅に短縮された夏休みに、強引に詰め込んで開催される夏期講習に意味があるのか測りかねています。

よく小6の夏休みは受験の天王山であるから夏期講習で頑張るべきだと聞きますが、この詰め込まれた夏期講習に参加するのと、家庭で5・6年上期の理科社会を中心に復習するのとでは、どちらがより望ましいと思われますか?
今年はかなり特殊な状況だと思いますので、現状の先生のお考えからアドバイスをいただければと思います。

【回答】小川先生からのアドバイス動画

もう一歩レベルアップしたい場合は参加を!

動画ダイジェスト

小川先生: 学習メニューをご家庭である程度決めることができて、お子さんも決まったことを続けることができる自立心をおもちだとうかがえます。志望校が、現時点の学力や偏差値ゾーンから見たときにそれほど離れていない範囲で安定しているなら、無理に講習会に参加せずとも問題ありません。
しかし、もう少し学力を高める必要がある場合や、もう一歩レベルアップしたい場合は、2つの理由から、参加したほうがいいと思います。

一つは、小6の夏は、知識を固めなおす最後のチャンスであり、網羅的な学習を行いながら、受験生としてのギアチェンジをするタイミングであること。
もう一つは、ギアチェンジは、家庭で引き上げるよりも、集団の場の力に乗るとしやすいということ。「みんなががんばっているから自分も!」となるのです。

また、今年の夏は例年とは状況がまったく違います。今年の受験生家庭に求められているのは、例年の半分くらいしかない持ち時間のなかで、例年通りの学習内容を身につけること
この異常事態の対応策は、3つしかありません。

受験生家庭にとって、例年以上の負荷がかかる今夏。ぜひ小川先生からのアドバイスを参考になさってください。
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今回の回答者:小川 大介(おがわ だいす)先生

教育家。中学受験情報局「かしこい塾の使い方」主任相談員。
京大法を卒業後、社会人プロ講師によるコーチング主体の中学受験専門個別指導塾を創設。子どもそれぞれの持ち味を瞬時に見抜き、本人の強みを生かして短期間の成績向上を実現する独自ノウハウを確立する。塾運営を後進に譲った後は、教育家として講演、人材育成、文筆業と多方面で活動している。6000回の面談で培った洞察力と的確な助言が評判。メディア取材も多く、「親も子も幸せになれる はじめての中学受験」(CCCメディアハウス)など著書も多数。

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