「なぜ?」を解決する子は賢い!未来も明るい! エデュママリサーチ 第45回

「なぜ?」を解決する子は賢い!未来も明るい!2014年12月5日

「なぜ?」を解決する子は賢い!未来も明るい! 『なんで水には色がないの?』(五百田達成著、文響社刊

「子どもの頃に抱いた疑問を解決してこなかった大人は、子どもの質問に対してもごまかしがちで、年収も低め」という興味深いアンケート報告を見つけました。これは、インターネットで実施された「子どもの頃の疑問に関する調査」の結果で、回答者は30~40代の男性400名。では、詳細を見ていきましょう。

まず、「あなたは子どもの頃、疑問に思ったことをきちんと解決していましたか?」と質問に対して、「ほとんど解決していた」と「どちらかというと解決していた」が合計で47%。「ほとんど解決していなかった」と「どちらかというと解決していなかった」が合計で53%と、「解決していなかった」人が少し多い結果。

さらに、「あなたは子どもからの質問で答えられないものがあった場合、どうしますか?(子供がいない方は、もし子どもがいたとしたら、でお答えください)」と聞いたところ、「子どもの頃、疑問を解決していた人」に比べて、「解決していなかった人」は、「それらしい事を言ってごまかす」、「何も答えない」など、いいかげんな対応をすると回答した割合が、25%以上も多かったのだそうです。

◆子どもの頃、疑問を解決していた大人の年収は…

また、「子どもの頃、疑問を解決していた人」と「解決していなかった人」とでは、年収にも差が出ました。年収500万円以上の人の割合が、「解決していた人」30.9%に対して、「解決していなかった人」20.3%。10%以上も差がついてしまったのです。

このアンケートは、左写真の新刊『なんで水には色がないの?』(五百田達成著、文響社刊、本体1280円+税)の発売に際して発行元の文響社が実施したものです。文響社では、「子どもの頃に疑問を解決してきたかどうかは、将来に大きな影響を与えることがわかりました。日本の未来にとっても、子どもの頃からの疑問を解決することが重要と言えそうです」と結論づけ、さらに、「子どもの素朴な質問こそが世の中のしくみを理解する本質を突いているのではないかと考え、こうした子どもの質問にわかりやすく答えた教養書『なんで水には色がないの?』を発売します」と書いています。

◆子どもの「なぜ?」に、大人はきちんと対応したい

その新刊を読んでみました。「なんで水には色がないの?」「どうしてお金持ちと貧乏がいるの?」「逮捕されるとどうなるの?」など、子どもが発しそうな36の素朴な質問が提示され、それぞれについて、大人がこれまで知らなかった知識や世の中のしくみを学びながら、子どもにわかりやすく説明する方法が紹介してあります。「大人の学び直しをテーマにした、大人のための教養書」ということですが、なるほど、子どもの頃の疑問を手がかりに、大人自身が学び直すというのは、なかなかいい方法です。加えて自分ではわかっていても、子どもに説明するのは難しいもの。そのアドバイスがついているのも、うれしい点です。

エデュママの皆さんにも、お子さんから素朴な疑問にぶつけられたら、「子どもと一緒になって答えを探す」、「子どもに、自分で調べなさいと言う」、「自分で調べて子どもに教える」のいずれかで対応していただきたいもの。そうすれば、お子さんが大人になったとき、またそのお子さん(皆さんのお孫さん)も、同じように対応してもらえる可能性が高いわけで、世代間に正のスパイラルが続きます。

最後に、素朴な疑問に答えてくれる子ども向けの書籍をいくつか紹介しておきますので、参考にしてください。



小学館の子ども図鑑プレNEOシリーズ 小学館刊

プレNEOシリーズ「ふしぎの図鑑」
白數哲久監修、小学館刊、本体2800円+税

幼児から小学生低学年まで、子どもが暮らしの中で感じる素朴な疑問に答える図鑑。【いきもの】【しぜん】【からだ】【たべもの】【せいかつ】のふしぎを5章構成で、Q&Aで図説。大人ための虎の巻図鑑でもあります。
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プレNEOシリーズ「よのなかの図鑑」
寺本潔監修、小学館刊、本体2800円+税

科学系の疑問に答える「ふしぎの図鑑」に対して、こちらは、「なぜ子どもは学校に行くの?」「道路の下はどうなっている?」「1年はなぜ365日?」など、社会科系の“素朴な疑問”に回答。幼い子ども~小学生向け。
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なぜ?の図鑑
阿部和厚他監修、学研教育出版刊、本体1900円+税

子どもの素朴な「なぜ?」「どうして?」に答える図鑑。身近な生き物や、のりもの、自然、人体などのふしぎを、迫力の写真やイラスト、図解でわかりやすく紹介。子どもの質問に答えながら親も勉強になる。小学生向け。
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小学生NEWなぜなにランキング1年生
今泉忠明監修、学研教育出版刊、本体850円+税

1年生が知りたがっている疑問に、他の人たちがどれくらい正解したか、正答率の順にランキング形式で並べた雑学クイズ本。三択クイズ77問を掲載。同シリーズは、2年生~6年生まで学年別に発売されています。
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