【座談会】男子校のママたちが語る!(前編)〜男子校のスクールライフ〜

「男子校ってどんなところなんだろう…」母親にとって男子校は未知の領域ですね。そこで、立教池袋中学校、麻布中学校、駒場東邦高等学校、早稲田中学校の現役男子中高生のエデュママさん4名をお招きし、男子校に決めた理由、男子校に通わせて良かったこと、またお子さんの様子など、男子校に実際に行かせているからこそわかるお話を語っていただきました。その模様を前・後編の2回に分けて掲載します。
前編は男子校受験の動機や、男子校ならではのスクールライフを満喫している息子さんたちの話を中心にお届けします。
【座談会】男子校のママたちが語る!(前編)〜男子校のスクールライフ〜

座談会の参加者

A立教池袋中学校1年生のママAさん

B麻布中学校3年生のママBさん

C駒場東邦高等学校1年生のママCさん

D早稲田中学校2年生のママDさん

立教池袋に入学。おとなしい子が積極的に意見を言う子に

座談会の様子2

エデュナビ(以下:エデュ):はじめに息子さんが通っていらっしゃる学校について、お母さま方がどのような印象を持たれているのか、また入学する前と後で、学校の印象が変わった点などがあったら教えてください。

A 立教池袋中Aさん:まだ中1なので1学期しか過ごしていないのですが、学校が手厚いなと。男子校の先生だからなのか、子どもから親には学校のことが伝わらないということをよくわかっていらっしゃって、丁寧にいろんな報告があり、保護者会も毎月あるんです。保護者会が頻繁なのは1年生だけみたいですが。

また、PTA主催で中1の教育に携わっている先生方と保護者との立食の食事会があって、担任の先生以外に、音楽の先生のお話も聞けるなど、そういう機会が多く、先生との距離も近くて、学校がとても身近である印象を持ちました。

エデュ:お子さんはどんな様子で通われていますか?

A 立教池袋中Aさん:早生まれで、幼いタイプの子だったんですが、5月の宿泊行事の報告を先生からいただいた際に「意外に積極性が出ていますよ」と言われて。おとなしい子でしたが、その行事で班のリーダーになり、それをきっかけに6月、7月とクラスの中でも授業中に意見を言うなど積極性が少し出てきたようです。先生との面談では「2学期で学級委員どうですか」と言われるようになりました。

エデュ:お子さんの変化も見られて良かったですね。

麻布中に入って3年、精神的にも自立して急に大人になった

エデュ:Bさんのお子さんはいかがですか?

B 麻布中Bさん:学校がすごく自由だとわかっていたので覚悟はしていたんですが、入ってみると自由さが思った以上に度を越していました。最初の保護者会のときに先生から「多分これから息子さんたちは家に帰ってこないことがあるかと思いますが、2週間までは心配しないでください」って言われたくらいです。

うちの子は、小学生のときクラスに一人はいるお猿さんみたいなにぎやかな子で、そのノリのまま入学したんですが、入ってみると「なんか自分はちょっと地味みたい。ただのつまんない優等生になっちゃった」と言い出したんですよ。優等生は嫌みたいな雰囲気があるようです。先生にそのことをお話すると「お母さん安心してください、まったく優等生じゃありません!」って(笑)。

先生方は生徒自身がやりたいって言い出したことにはすごく手厚い。うちの子が数学のオリエンを受けたいと言ったら、「放課後やるから来い」みたいな感じで、毎日講座を開いてくれたりするんです。言わないと放置されるけど、言えば手厚くやってくれるようですね。

エデュ:お子さんは今中学3年生ということですが、この3年間でどんな変化が見られましたか?

B 麻布中Bさん:文化祭も体育祭も全部自分たちで考え行動しているせいか、自立しているなと思います。子どもと話していると、ときどき中3だということを忘れて、大人と話している感覚になるくらいです。急に大人になったなという感じがしますね。

熱望して入った駒場東邦。自分の活躍の場を見つけて過ごすように

エデュ:Cさんの息子さんはもう高校生ですが、学校生活はいかがですか?

C 駒場東邦高Cさん:駒場東邦は息子が熱望して入った学校なんです。自分で選んだ学校ということでやはり合っていたんだと思います。まわりがすごくよくできるお子さんがいっぱいで、うちは低空飛行なんですけど、それでも腐ることなく自分の活躍の場を見つけて過ごしているようで、良かったなと思います。

うちは授業参観もなくて、保護者会も1学期に2回、秋に学校面談があるくらいで、親が学校に行く機会があまりないんです。ですから学校の様子がわからず、子どもが学校のことをしゃべらないとなおさらわからない。なので、部活に保護者会があるんですが、その親同士でLINEやメールなどで情報のやり取りをしています。ある先輩ママの中には学校主催の講演会があることを6年間知らないままという方もいて、男子校のママっていうのは横のつながりがないときついのかなって思ったりしました。

でも、学校側も何もしてくれないというわけではなく、電話すれば親身に対応いただけるし、あと一番すごいと思ったのが、中2か中3のときに古典の追試を10回やったと先生がおっしゃってて…。

エデュ:10回ってすごいですね!

C 駒場東邦高Cさん:だから男子校の先生は根気強い、耐性ができている。男子の特性をわかった上でそういうふうにしてくださるんだろうなと思います。

エデュ:お子さんの様子はどうでしょうか。

C 駒場東邦高Cさん:中学、高校の6年間は長いなと思っていたんですが、あっという間に高校生になっちゃって。でも確実に成長しているなと感じます。うちも最初はお猿さんみたいな感じで、友だちとのトラブルもあったんですが、今では全くそういうことも聞かなくなりました。

あと、中高一貫ということで生徒がほぼ一緒なので、4年目となるとほぼ全員わかるようなんですよ。文化祭、体育祭というのは毎年積み重ねていくに従って、チーム力がついていくようですね。

早稲田中学に入って小学生の頃より明るくなった

エデュ:Dさんはいかがですか。

D 早稲田中Dさん:多分みなさんより学校に行く機会がないですね。保護者が年に2回のみで体育祭も見れない。なので、急に切り離された感がありました。授業参観もないので、子どもが学んでいる姿を一度も見たことがないんです。公立だったら学校公開とかもやってますけど、私立はそういうのはないのかな。

A 立教池袋中Aさん:授業参観うちもないかも。

D 早稲田中Dさん:見たいですよね、本当に学んでいるのかなと(笑)。あと、うちの子の学年は325人で入学したんですが、テストで300番以下だと赤点ということで三者面談があるらしいんです。

子ども自身は早稲田にほれ込んで入った子なんで、すごく満足していて、小学生のときとは違う積極性というか明るくなったなと思います。自分と似たような学力の子とか、もっと優秀な子に囲まれて楽しそうにやっていてそこは良かったかなと。ただ一方でサボることも覚えてしまって。

あとちょっと気になるのは部活をそんなに熱心に行ってないところですね。中高一貫に行かせた理由って部活にも打ち込めるというのがあったんですが…。ちょっと気になるところです。