【解答速報2020】2020年中学受験のおもしろ問題〜麻布、栄光、聖光の理科

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2020年の中学入試問題から、「これは!」という秀逸かつ興味深い問題をエデュナビが特選してご紹介!
理科の入試問題の中で、模範解答を作成した東大生も切り口がおもしろいと挙げたのが、麻布、栄光学園、聖光学院の問題です。麻布は料理、栄光学園は食材、聖光学院はリニアモーターカーを取り上げた問題でした。

【麻布中学校】お菓子づくりは科学だ!スイーツの問題

昨年はコーヒーの淹れ方が出題され話題となった麻布中学の理科

今年は大問2で、なんとパウンドケーキやパイ、クッキーなどのスイーツに関する問題が出題されました。お菓子を作る工程を科学的な知識をもとに考えていくものです。

問3ではパイ生地を2回三つ折りするとパイ生地の層は何層になるか、5回三つ折りすると何層になるのかという問題。これは単純に畳む回数と「三つ折り」という言葉に惑わされることなく、内側の生地同士がくっついてしまうことを考慮しながら計算しなければいけません。

また問6では、パウンドケーキを作るにあたり、砂糖を加えたバターを白っぽくなるまで空気を含ませながら混ぜることで、きめ細かいパウンドケーキを作るために必要なことを答えさせる問題でした。

答えは、イ、エ、オ、キ。このポイントをおさえておけば、おいしいパウンドケーキが焼けそうですね。

また問8ではクッキーのサクサクした食感を出すバターの役割について、答える問題でした。

お菓子づくりといえば女子が好きなことというイメージが強いかと思いますが、男子校の麻布がこうした問題を出してきたことに、固定観念やジェンダーにとらわれない生き方を求める麻布のメッセージが感じ取れるような問題でした。

(※解答は「麻布中学の2020年度理科解答」にあります)

【栄光学園】スパゲッティとブカティーニから導き出す力の作用問題

栄光学園の理科は、大問1から最後の大問3まで一貫してスパゲッティとブカティーニ(スパゲッティより太いストロー状のパスタ)をもとに出題されました。その中からいくつかピックアップしてご紹介します。

大問3はスパゲッティの太さや長さ、強さの関係を問う問題。問2では4種類の太さ、長さが違うスパゲッティの折れる力を計測した結果から、直径1.85mmのスパゲッティは直径1.68mmのスパゲッティと比べて折れる力は何倍なのかを問うものでした。

続く各設問はこういった実験結果をもとに考察するような問題が続き、最後の問題で、これまでの実験結果をまとめるような形で、穴埋め式の問題が出題されてました。

ブカティーニという見慣れない食材が問題になっていることで、戸惑ったお子さんもいたことでしょう。また、最初に植物や栄養素の問題は出てきたものの、中学入試に頻出されるような問題はありません。

しかし、順を追って問題を解いていくと、まるで解きながら学んでいるかのような構成です。最後の問題が解き終わると、まるで一つの調査論文を作り上げるような感じがしました。

(※解答は「栄光学園2020年度の理科解答」にあります)

【聖光学院】リニアモーターカーが動く仕組みとは?

「聖光学院の理科」は、大問1が生物、2が天体、3が物質、4が電流の問題となっており、その大問4の問5にてリニアモーターカーの問題が3題出題されました。

電磁石の性質を応用して進むリニアモーターカー。最初の問題は、止まった車体を進ませる力について、最も効率よく動き出させるには、壁に埋め込まれたコイル(問題の図には4つのコイル)それぞれに、どの向きの電流を流せばよいのか、その電流の向きの組み合わせとして正しいものを選択肢から選ぶという問題です。

リニアモーターカーの仕組みは小学校4年で習う電流の問題の応用編ともいえますが、考え抜く力がないと容易には答えられません。

2027年に東京−名古屋間が開業予定ということで、現在工事が進行中。旬な話題なので、他校においても今後出題されるかもしれません。これから中学受験をするご家庭はぜひ解いてみてください。

(※解答は「聖光学院2020年度の理科解答」にあります)


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