第11回 作文・国語の苦手はこれで解消?ポイントしっかり解説!

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今回は、オンライン中心に作文指導を行っている「言葉の森」代表、中根克明さんに作文力を上げる方法、国語力を身につけるにはどうすればいいのかなどのお話をうかがってきました。作文・国語が苦手でどうしたらいいか分からない、という悩みを持つお母さま必見です。

とにかく褒めて伸ばすのがポイント

言葉の森の理系の作文とは?

中根先生

エデュ:まず「言葉の森」の設立背景を教えてください。

中根さん:かなり昔になりますが、私が就職のときに作文試験を受けて、内容を客観的に評価してくれる人がいればいいのになと思ったのがきっかけです。その後、大学生を相手に就職試験のときの作文指導を2~3年ほどやっていたのですが、作文の練習はもっと小さい頃からやる必要があるのではと思い、もっと年齢を下げて教えるようになりました。

それが1996年ですね。当時はパソコン自体の普及率も低く、ニーズも少なかったのですが、2000年に爆発的に普及するようになりました。それまでは通学の生徒が多かったのですが、インターネットの普及により、通信で学びたいという生徒が増えました。

エデュ:時代の流れにより変わってきたということですね。教え方の特徴を教えてもらえますか?

中根さん:「理系の作文」を書くように指導しています。漠然と題材だけ与えて、書かせて、添削という形では作文力が上がったことにはなりませんので。こういう構成で、こういう表現で書いていく、という理詰めの書き方を教えています。このやり方をすると、苦手な子でも目に見えて上達しますね。

エデュ:なるほど、ただ書かせるだけでなく、「子どもに理詰めで考えさせてから、書かせて、添削する」のですね。電話での指導時に、気をつけていることはありますか?

中根さん:「明るく、優しく、面白く」をこころがけています。固い声や雰囲気で小学生や中学生に教えてしまうと、委縮してしまいますので。あとは必ず褒めます。親御さんのなかにご経験のある方もおられると思いますが、家で勉強を教えると欠点や間違った所が目につきそこばかり注意したり、叱ったりしがちです。これでは子どもは勉強自体を嫌いになってしまいます。ですので、必ず良い所を見つけて褒めるようにしています。

作文が上達する3つのコツお教えします!

親自身が本好きになることが重要?

数々の受賞歴
「言葉の森」の生徒の数々の受賞歴

エデュ:作文が上達するコツは何でしょうか?

中根さん:3つあります。1つめは「本を読むこと」。本を読むのが好きな子は、いまは書くのが上手ではなくても、指導次第ですぐにできるようになります。逆に本を読まない子はなかなか伸びません。あとは作文ではなく、論説文を書くときは、難しい語彙が必要なので、難しい本を読む必要があります。いわゆる「多読と精読」です。

2つめは「褒めること」です。叱ってしまったり、細かい注意をすると余計に嫌いになり、やる気まで遠ざかってしまいます。これは作文だけに限らず他の教科も同様だと思います。

3つめは「できる目標を与えること」です。自由に書きなさいというと、苦手な子はなかなか書けないので、一人ひとりに合った「できる目標」を設定してあげます。

エデュ:1つめのコツは「本を読むこと」とのことですが、読書好きになるにはどうすればいいでしょうか?

中根さん:私は、読書好きになったから読むという関係ではなく、「読む量を確保するから読書好きになる」と思っています。そのためには、親御さんが毎日10P以上、読ませることが重要です。 その際に気をつけたいのが、いきなり難しい本を与えるのではなく、色々なジャンルの本を途中まででもいいから読ませることです。また、子どもは親の背中を見て育つので、親御さん自身が本を読む姿を見せることも大切ですね。

中学受験の国語で苦戦する人へアドバイス

成績が低い子=国語力が低いではない?

中学受験のアドバイス

エデュ:作文からは離れますが、中学受験の国語で苦戦する人にアドバイスはありますか?

中根さん:国語で苦戦する人は、受験に出るような難しい文章を読みなれていないケースがあります。おすすめは、入試問題を読書代わりに読むことです。ただ読むだけでも、国語力は確実に身につきます。ここで誤解していただきたくないのは、国語力がある子でも成績がいまいちの子もいます。逆に国語力が低くても成績が良い子もいます。

成績がいまいちの子は「成績をとるコツ」がつかめていないだけなので、親御さんが全国模試などの結果を、なぜここが間違ったのか、なぜここが正解にならないのかをしっかり理詰めで教えてあげる必要があります。また小学生のうちは読書量が足らず、すぐに成績に表れないこともあります。ですので、小学生のうちは成績が伸びなくても、後から伸びる可能性は十分にあります。

エデュ:なるほど。では、4年後にあたる2020年の教育改革についてはどのように考えていますか?

中根さん:現在の大学入試は、勉強のやり方を知っていて、時間をかけた人が受かるようになっています。今後、暗記型ではなく、基礎知識をベースに問題を解くことには賛成ですが、それを採点する側の体制が追いつくかどうかが問題だと思います。あくまで私個人の考えですが、検定試験のようなものと組み合わせて、段階的・長期的に考査する形にするといいかもしれませんね。

エデュ:最後にこれからの目標を教えてください。

中根さん:まず大きな目標として「日本をより良い社会・国にしたい」という思いがあります。 皆が力をつけて、結果として日本社会が良くなることを目指しています。そして、そのために考えていることが現状3つあります。

1つめは、創造力のある作文を評価するようにしていきたいと思っています。書くのが好きなだけでなく、オリジナルで独創的な考えを持てる、作文指導をしていきたいですね。

2つめは、地頭は良いのに、学校の成績がいまいちという生徒に対して、「寺子屋オンライン」という作文以外の教科を教えるような教室を開きたいと考えています。この教室では、先生が教えて生徒はそれを聞くというシステムではなく、子どもたちが自分で勉強するいわゆる「自学自習」の身につけ方を教えようと思っています。

3つめは、子育て中のお母さま方が子どもの育て方などで悩んだときに、気軽に相談できるようなコミュニティをインターネット上で作りたいと思っています。イメージとしては、昔の地域共同体のような感じですね。

編集者から見たポイント

今回のインタビューで、読書好きになるには「まず親が読書している姿を見せる」というところが印象的でした。すぐに実践できるものですので、一度試してみてはいかがでしょうか?
今回おうかがいしたのは「言葉の森 http://www.mori7.com/」です。興味を持った方は、ぜひ一度公式サイトをご覧ください。


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