今さらだけど今知っておきたい!2020年大学入試改革って?:大学リサーチ第33回

大学リサーチ
2015年9月14日

今さらだけど今知っておきたい!2020年大学入試改革って?

inter-edu’s eye
「2020年大学入試改革」。教育に関心の高いお母さま方はすでにこの言葉をご存知だと思います。でもこの改革により他のことにどう影響するのかは、ご存知ではない方もいらっしゃるのではないでしょうか?今回の大学リサーチではこのあたりに関して見ていきます。

2020年センター試験廃止!代わりに新テストが導入!

新テスト導入

2020年にはセンター試験が廃止になり、「大学入学希望者学力評価テスト」が導入される予定です。このテストは、今の中学1年生が初めて受けることになります。

また高校では、高等学力の学習到達度を測る、「高等学校基礎学力テスト(仮称)」というものも加わります。こちらは現在2019年度から導入される予定です。
では次に2つのテストの内容を見ていきましょう。


【大学入学希望者学力評価テスト】
知識や技能を単独で評価するのではなく、知識や技能を活用する「思考力・判断力・表現力」を評価するテストです。中でも英語は「読む・聞く・書く・話す」の4技能の評価が重視されます。今まで暗記型でも点数が取れていたものからもっと幅広い力が求められます。

【高等学校基礎学力テスト(仮称)高等学校基礎学力テスト(仮称)】
高校教育課程の基礎学力を10段階評価するものです。教科は現在、国語・算数・英語の3教科は確定で、対象は高校2・3年生で就職活動や推薦・AO入試などの学力証明書・資料として使えます。

2つの新しいテストに共通していえることは、幼児期から中学生までの学び方が変わってくるという点です。とくに大学入学希望者学力評価テストは中高一貫校として、どのように対策を立てていくかが、注目されているところです。

私立中高一貫校の学びにも大きな影響が…

以上の2つの入試制度の余波は教育業界に大きな影響を与えています。その中でも今回は私立中高一貫校の学びについて見ていきます。まず、中高で教える内容が今までとは違ったものを求められます。暗記型から「思考力・判断力・表現力」などを鍛える授業を行わないと、学校として成り立たないといっても過言ではないでしょう。

そのため各学校で様々な取り組みを行っていますが、その中でもキーワードの一つになっているのが「アクティブ・ラーニング」です。アクティブ・ラーニングとは、今までの教師が黒板に書いたものを板書したものを書き写すだけの能動的な授業ではなく、生徒自身がディベートやグループワークを通し自らが考え、発言する力を養うということで、各校が力を入れています。

従来の学習が、知識の量や技術・技能(計算する力など)の習得を重視していたのに対し、アクティブ・ラーニングは身につけた知識・技術・技能を「いかに活用して問題を解決するか」に重きを置いています。

このように私立中高一貫校ではすでに、対策の1つとしての学びの環境が整っています。

私立中学一貫校の入試の入り口も変化!

入試の入り口も変わる

近年、私立中高一貫校では「適性検査型入試」を導入する学校が増えてきています。その理由は新しい制度の大学入試が、適性検査型入試に近い形になると予想されているからです。

今までは人気の高い公立中高一貫校を受ける人に、併願して欲しいという思いもありましたが、大学入試改革を受け、実施する学校が急増しています。

とくに都内では数多くの学校が導入しており、今後もその数は増えていくと予測されています。まずは大学入試改革に向けて自分の目指す中高一貫校では、どのような取り組みをしているのかを確認して実際に学校に足を運ばれてはいかがでしょうか?

インターエデュでは、これから大学入試改革に向けた様々な動きを追っていき、発信していきます。

■もっと適性検査型入試について詳しく知りたい方はコチラ!

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