5月病からの「仮面浪人」!?

inter-edu’s eye
平成が終わり令和を迎え、長かった10連休が終わりました。皆さまはどのようなお休みを過ごされましたか? さて、休みが10日間も続くと、職場や学校に向かう足取りが重くなったり、イマイチ気分が乗らなかったりするという人も多いのではないでしょうか。大学入学など、この春から新しい環境になったという人の場合、それはなおさらでしょう。

今年は特に多い「5月病」患者

大型連休明けの心地よい季節。外に出れば青空が広がり、木々の緑を爽やかな風がなでていきます。ですが、一方でこの時期は、どこの職場や学校でも、いわゆる「5月病」になってしまう人が多いタイミングです。新生活に適応しようと頑張っていた約1か月間の緊張の糸が、長い休みが入ることでふと途切れてしまうのでしょう。今年の場合、特にその傾向が顕著になっているようです。

年末年始でもなかなか例を見ない10日間の大型連休。長い休みだとただでさえ規則正しい生活をすることが難しく、身体のリズムが乱れがち。その上、今年のGWは暑くなったり寒くなったりと全国的に気候も安定しませんでした。さらに、改元にまつわるお祝いムードなどなど…さまざまな変化にさらされていた私たちの脳や身体にとっては、職場や学校に行かなくとも、休まる暇がなかった10日間だったのです。そのため、自律神経の働きが乱れて風邪をひいてしまったり、なんとなく何をするのにも億劫で気分が乗らなかったり…。

この春、大学受験が不本意な結果になり、第2志望以下の大学に通い始めていた…という大学1年生ならばなおのこと、学校へ行く足が遠のき、「仮面浪人」などといった言葉が頭をかすめるかも知れません。
わが子の不本意入学に、本人以上に意気消沈してしまっていたような保護者の方なら、「今通っている大学をキープしつつ、より理想に近い大学にチャレンジする!」という選択は魅力的に思えて、つい応援したくなってしまうでしょう。

大学入試改革と私大定員減でリスク大の「仮面浪人」

では、「仮面浪人」という選択は現実的なのでしょうか?

首都圏の私大入試の難化は、エデュの掲示板でも大きな話題となっていました。
この背景には、政府の進めている地方創生の動きがあります。地方からの人口流出を防ぎ、地域の課題を解決するために、高校生を地元に定着させて、地方の国公私立大学へ優秀な若い人材を集めようという動きです。その一方で2017年8月に東京の私立大学の定員増抑制の告示案が出され、2019年入試では首都圏の私大の合格者数が大幅に減少しました。各大学が軒並み、定員以上の水増し合格者の人数を抑えたためです。そのこともあり、悔しい春を迎えた新大学1年生も多かったようです。

私大の難化傾向ですが、2020年入試でも続くでしょう。また、大学入試全体が、2020年はこれまでにない厳しいものになってしまうかもしれません。2020年の大学入試改革により、大学入試センター試験は次の2020年1月に実施されるものが最後となります。となると、ライバルとなる今年の高校3年生・浪人生にとっては、何がなんでも2020年入試で大学合格をつかみ取っておきたい状況です。浪人して、今さら新しい入試で大学入試にチャレンジするのはリスクが大きすぎるからです。安全策をとって、自分の実力なら楽に合格できる大学を受験する層も増えるでしょう。

そんな中、仮面浪人をして満足のいく大学に合格できるほど、受験は甘くありません。

新大学1年生が「今」やるべきこととは

連休明けのこの時期、この春から大学生になったお子さまをお持ちの親御さんのやるべきことは、わが子が今通っている大学で輝けるよう、全力でサポートすることです。晴れて第1志望の大学に入学できた場合でも、残念ながらそうではなかった場合でも、この時期の大学での過ごし方は非常に大切です。

高校までの勉強と大学での研究は、全く違うものです。
理系学部はもちろんのこと、文系学部でも、文献を深く読み込んだり、議論を交わしたり、実地に出て調査をしたりと、高校までとは比較にならない本格的な学問研究が目の前にあるはずです。

受験から解放されたお子さまは、ついついサークル活動やアルバイト、遊びに多くの時間を費やしてしまってはいませんか? 大学では、主体的に研究に取り組む学生、真面目にコツコツと努力を重ねる学生が好成績をおさめます。意外と見落とされがちですが、就職活動の際の面接では「大学で何をどう学んだか?」を聞かれることが多いですし、大学での成績表や指導教官からの推薦書が必要になることもあります。

仮にも受験をして入った大学なのですから、その学部・学科での学びの内容には少なからず興味をもてるはず。主体的に取り組めば、知的好奇心が刺激され、没頭できるほどの研究分野を見つけられるに違いありません。そこに打ち込める時間は、後になって振り返ると、非常に贅沢な時間だったと思えるものです。
たとえ本意ではない大学に進学したのだとしても、クヨクヨと悩んだりくすぶったりしている時間はもったいないだけです。

大学の4年間ないし6年間は、お子さまが自分の未来に向かっていく準備期間の最終章です。
親御さんにとっても、わが子のサポートができる最後の貴重な期間といえるでしょう。大学に進学したお子さまに、改めてこんなことを伝えてみては如何でしょうか。

立派に大学生まで成長してくれたあなたを誇りに思います。
社会に出るまでの残された4年間ないし6年間、気持ちを切り替えてキャンパスライフを楽しみ、大学で行われる研究に没頭してみてください。その中から、人生を変えるほどの情熱を注げるような学問分野との出会いがあるかもしれません。
もちろん、学問に限らなくても構いません。「自分はこれ!」と言える何かを見つけてみてください。それが、これからの長い人生、きっとあなたを支えていく力になってくれるはずです。

さあ、過ぎ去った平成は振り返らず、新たな気持ちで令和の時代をスタートしていきましょう!