みんなの中学受験満足度向上委員会

中高一貫校と大学受験ポテンシャル

「大学受験しやすい高校」に書いたことは、単に、本格的に受験勉強を始めたあとのやりやすさの話でした。

もっと大事なことは、そもそも、受験勉強を始める前に、「壁」を動かしておくことです。

つまり、「偏差値60の壁」というような、勉強を積み重ねていくとだいたい「そこらへん」で収束するという、
「そこらへん」がどこにあるのかという、その位置をあらかじめ高いところに動かしておくということです。

正直いって、生まれつきもった素質というのは、けっこう大きいものです。

大きいですが、そのあと何をしても無駄ということはもちろんありません。

素質はつぶれる場合もあり、伸びる場合もあります。

素質を伸ばしていけるような環境の条件を考えてみます。

・安心して過ごせること。誰かから暴力を振るわれる心配がないとかは当然ですが、それだけではなく、自分が思ったように行動し、思ったことを表現(発言)することが伸び伸びできる、そのように周囲の人々に対して信頼をおけるということ。
・興味を持つきっかけとなるようなことがたくさんある。授業内、授業外を問わず、学校で行われている教育の質が高いこと、幅広いこと。
・話が合う、共有したり発展させていったりすることができる仲間がいる(その多様性含む)。
・進路(大学受験のことに限らず)についてイメージが持てるような情報やモデルが豊富である。
・(本人が本格的に受験勉強を始める前に)基礎学力を身につけておくことができるよう、適切なサポートがある。

などのことは、ポテンシャルを高める方向に働くと考えられます。

そもそも、中高一貫校を選ぶときには、そういった環境が得られるかどうかをみているのではないでしょうか。
ただ…外から見てわからない部分というのがあること、
それと、
これらの条件に照らして学校がどのくらい良いかというのが、そもそも子どもの性質によって変わってくるということが難しいところです。

さらにいえば、入学後、どういう気持ちで通うかによっても得られるものが変わってくるというのも大きなことです。

娘の中学受験のとき、上記のような「力」のある学校を探そうとするのはもちろんですが、
それ以上に、娘がその学校に「合う」かどうかを慎重に考えました…考えたというか、においをかいでみました。

入ったあと、予想どおり、安心して楽しく通うことができ、次々興味を引く何かに出会っていました。そして同学年の子たちとも、先輩とも、先生とも多様な人間関係を築いてたくさんのことを学んでいました。

予想と(やや)違ったことは、本人が大学受験勉強に取り掛かる気になるのが思ったより遅かったこと、それと、
いったん取り掛かったあとは、急速に捗ったということです。結局、辻褄はなんとか合ったというか…

逆にいうと、あらかじめ「壁」を動かしておくための学校選びではなくて、単に早めに受験勉強を始めさせて量としてたくさんやれば高いところに到達できるだろう、というような、中一から大学受験塾に行かせるとか、中一から学校がぎゅうぎゅうに学習を詰め込んでくれるところを選ぶとか、そういうシナリオはあまりうまくいかないだろうと思います。脱落するとか、思ったより成果がでないということも多いし、もしも受験としてはうまくいっても、その後に禍根(心を病む、道を見失う)を残す場合もあります。

よい学校との出会いは、単に大学受験を成功させるということでなしに、人生の宝になるような形で、その副産物として受験にも有利に働くのです。せっかく中学受験をするなら、目指すべきはそちらではないでしょうか。

空飛ぶアンダンテ

三人の受験について書いていたブログ:
アンダンテのだんだんと中受日記
そのブログをまとめた本:
「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと」ダイヤモンド社
2歳から高専受験まで、またろうのまったり成長の記録:
「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社

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ママブロガー名:アンダンテ

中学受験で全落ちして公立中学に通うが、半年後の欠員募集によって女子学院に転入。大学受験では全勝し現役で東京大学理科二類に入学。同大学院修士卒。現在はメーカー勤務。
国語が苦手な次男、算数が苦手な長女の中学受験生活を綴ったブログ「アンダンテのだんだんと中受日記」は「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと」(ダイヤモンド社) として出版された。