eduスタッフ訪問記

インターエデュ・ドットコムスタッフが学校、塾などに訪問した際の様子をお届けします。

【帝京大学小学校】和楽器に挑戦! 日本文化の体験授業

1年生から4年生までを対象に、日本文化の体験授業を行っている帝京大学小学校。1年でお囃子、2年で和太鼓、3年で琴、4年で三味線を演奏する独自のプログラムについて、齋藤 香先生に取材しました。

 

竹で作った楽器でお囃子のリズムを刻む1年生。

竹で作った楽器でお囃子のリズムを刻む1年生。

 

エデュ:和楽器を演奏する体験授業は何回行われるのですか。
齋藤先生:1年に1度、講師の方々を学校にお呼びして2時間行われます。何も知らずに楽器に触れると、ただのお遊びで終わってしまうので、準備を兼ねて音楽の授業で基礎的な知識を身につけておきます。例えば、お囃子のリズムは変則的なので、まず2拍子・3拍子のリズムを学んでから体験授業に臨みます。

 

音楽ご担当の齋藤先生。

音楽ご担当の齋藤先生。

 

齋藤先生:このプログラムは、学校で学習用の琴を購入したことがきっかけで始まりました。扱う楽器が増えていき、さらに、理科の先生が学外のお囃子の会に所属していたので、そのチームのメンバーに来ていただいて、お囃子も学ぶようになりました。お囃子の授業には獅子舞が登場し、ほかの楽器に比べて1年生が興味を持ちやすいことから、最初に体験するようになっています。

 

学校で使われている和太鼓や学習用の琴。

学校で使われている和太鼓や学習用の琴。

 

エデュ:音を出したとき、児童はどんな反応を見せますか。
齋藤先生:音楽の授業で児童がこれまで学んできたのは、西洋音楽の音階で作られた楽曲が多いです。これに対して、琴や三味線はドとレの間に存在する音などを出すことができます。その音を初めて耳にした児童は、今までの知識が覆されて「えー!」と声を出して驚きます。ピアノでは表現できない “定まっていない音”を、琴や三味線では作り出せることを発見するんです。

 

演奏するときの立ち振る舞いや挨拶など、礼儀作法を学ぶことも大切にしています。

演奏するときの立ち振る舞いや挨拶など、礼儀作法を学ぶことも大切にしています。

 

エデュ:小学生にとって、和楽器の演奏は難しいのでは?
齋藤先生:失敗を恐れて躊躇する大人と違い、子どもは順応性があり、弾けなくてもまずやってみるので上達が早いです。講師の方からは、本校の児童は説明を素直に聞き、理解力があって、簡単な曲ならすぐ弾きこなすので教えやすいと言われますね。

 

初めて琴を触る児童たちが、授業の最後には「さくらさくら」を演奏できるようになるといいます。

初めて琴を触る児童たちが、授業の最後には「さくらさくら」を演奏できるようになるといいます。

 

エデュ:児童の保護者が体験授業を見学できるそうですね。
齋藤先生:見学するだけでなく、率先して楽器運びなどを手伝ってくださいます。保護者の方からは、毎回「参加してよかった」と言っていただいているので、この取り組みが保護者の方々に支持されていると感じます。

 

児童に達成感を持たせるため、授業の最後には演奏会が行われます。

児童に達成感を持たせるため、授業の最後には演奏会が行われます。

 

齋藤先生:児童には、小学生という多くのことを吸収できる大切な時期に、さまざまな経験をさせてあげたいと思っています。中でも日本音楽を知ることは、日本人として、とても大切なことではないでしょうか。

 

古くから伝わる楽器に触れ、和楽器特有の音を聞き、文化に沿った礼儀作法を知る。4年かけて取り組むこのプログラムで、児童は多くの発見をすることでしょう。

 
 

■2つの音楽室

 

齋藤先生の取材は、音響効果に優れた音楽ホールで行われました。

齋藤先生の取材は、音響効果に優れた音楽ホールで行われました

 

校内には音楽室がもう1つあるというので、案内していただきました。

 
主に低学年が使うという音楽室では、床や壁の素材がホールとは違い、児童が音に合わせてボールを弾ませたり、リトミックを楽しめる造りになっています。
 
校内には音楽室がもう1つあるというので、案内していただきました。
 
校舎について取材した記事はこちら
 
帝京大学小学校には陶芸釜のある図工室やプラネタリウムのある理科室など、優れた学びの環境があります。オープンスクールや学校説明会に、ぜひ足を運んでみてください。

 

★帝京大学小学校

 

●第4回 オープンスクール・学校説明会
9月16日(土) 9:30~
内容:プログラミング教育について、アフタースクール「帝翔塾」についてなど。

 
オープンスクール・学校説明会についてはこちら