【帝京大学小学校】むかし遊び大会
帝京大学小学校では、1年次に「むかし遊び大会」を行います。児童の父母・祖父母らが昔遊びの先生として、遊び方を教えてくれる授業です。児童が体験するのは、お手玉、羽根つき、けん玉、おはじき、駒回し、あやとり、かるたです。児童がこれらの昔遊びにどんな反応を見せるのか、取材してきました。
■手を動かして遊ぶ楽しさを知ってほしい~先生インタビュー
学年主任を務める松枝智華子先生に、授業についてうかがいました。
エデュ:むかし遊び大会が実施されるのは何回目ですか。
松枝先生:昨年度に続き、2回目です。前回は、多くの児童が「教えてくれたおじいちゃんおばあちゃんが上手で感動した」と話していました。
初めての遊びで、「できた!」という成功体験や、「面白い!」という発見ができることは、児童にとってとてもよい経験になります。たとえば、お手玉は触ったことすらない児童が多いので、2個のお手玉を動かせただけで彼らはとてもよろこぶんですよ。
自分がうまくできないことを、ご両親や祖父母の方など、人生の先輩が上手にできることを知ることも、いい経験だと思います。
エデュ:参加した保護者の方はどんなようすですか。
松枝先生:丁寧に駒回しのやり方を教えてくださったり、児童だけでなく、教えるはずのお父さま・お母さま方も昔遊びを楽しんでくださいます。
また、当日は交流給食もあるので、「学校の給食を子どもと一緒に食べられてうれしかった」「孫以外の子どもと接する機会がなかなかないので、参加してよかった」「子どもたちが、今どんなことを考えているのか知ることができた」などと、おっしゃっていました。
今回も1年生は、むかし遊び大会をすごく楽しみにしているんですよ。今はゲームで遊ぶことが多いので、手を動かす楽しい遊びがたくさんあることを実感してほしいですね。
エデュ:ありがとうございました。
■大人と一緒に昔遊び
体育館の全面を使い、むかし遊び大会が始まりました。
1年生はグループに分かれ、1つの昔遊びを7分ずつ体験していきます。
最後は全員で、かるたをしました。グループに分かれ、大人も参加して獲得した札の数を競います。
手を動かして、たくさん遊んだ1年生。ゲームとは違う「むかし遊び」の面白さを存分に味わえたようです。
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■大満足の1日
参加したお母さまは、「遊びながら、たくさんの子どもと触れ合えました。子どもたちは私が誰の母親か分かっていて話しかけてくれるので、『私も子どもたちの名前や顔を覚えよう!』と思いました」と語っていました。
むかし遊び大会の前に行われた交流給食についてうかがうと、お父さまは「美味しくて、おかわりしてしまいました」と笑い、お母さまは「具材がたくさん入っていて美味しかったです」と絶賛。
また、「子どもたちが、いつもどんな順番で給食のおかずを食べるのか話してくれました」と、他愛ない会話を楽しむ貴重な機会になったことを教えてくれました。
「むかし遊び大会」は、保護者と児童の距離がぐっと近づく授業になったようです。