【八王子中学校・高等学校】スケッチ大会
木の葉が赤や黄に色づき始めた11月、八王子中学校の1年生は学校を飛び出して1日がかりのスケッチ大会に参加していました。スケッチ大会は、八王子学園のモットーの1つ「人格を尊重しよう」を具現化した行事なんだそう。学園のモットーと行事がどう結びついているのか、詳しい話をうかがうべく現場へ向かいました。
■スケッチ大会とは
スケッチ大会の開催場所は八王子学園から徒歩15分の場所にある富士森公園。園内の決められたエリアの中で、生徒は好きなポイントを選び、1枚の絵を仕上げます。
昼過ぎに現場に到着すると、ほとんどの生徒が下書きを終えて色付け作業に取り掛かっていました。
早速、学年主任の鶴田聡先生(以下、鶴田先生)に行事についてうかがいます。
――八王子学園のスケッチ大会について教えてください。
鶴田先生:スケッチ大会の意義は、生徒が孤独になって自分自身と向き合い、自分だけの世界に浸ることで内面を表現すること。そのために生徒同士で多少なりとも距離をとり、一人になって絵を描けるように座ります。
また、自己管理をして1日で絵を完成させるため、生徒は時計を所持し、昼休憩も自分たちで考えて取るようにしています。
――「人格を尊重しよう」という学園モットーと、どう結びついているのでしょうか。
鶴田先生:スケッチ大会で仲間の絵を見た生徒が「私はこう描いたけど、ああいう描き方もあるんだな」と感じることだって、他者の人格を意識し、理解していることになります。平和や人権への理解は、生徒が日常の延長線上で「平和ってこういうことなのかな」「人格を尊重するってこういうことなのかな」と、後になって感じられれば十分だと私は思います。
スケッチ大会を通して、いつしか人権の尊重についてイメージしたり理解したりする生徒がいれば、別の経験からたどり着く生徒もいるでしょう。さまざまな体験を経て、生徒がいずれ分かってくれればいいと思います。
――ありがとうございました。
■絵の制作に没頭する生徒たち
■先生インタビュー
スケッチ大会での生徒のようすについて、東大・医進クラス担任の宇野先生にうかがいました。
宇野先生:生徒は私が想像していたよりずっと集中しています。昼休憩を取った生徒たちが、教師の指示を待たずに自発的に制作を再開したときは感心しました。教室では見られない一面ですね。
絵は専門外なので、生徒から野球場の照明設備の描き方が分からないと言われたときは「先生も分からないよ…」と答えました。
生徒は真面目にスケッチに取り組みながらも、外に出てリフレッシュしている。初めてスケッチ大会に参加して、いい行事だなと感じました。
::::::::::::::::::
宇野先生のクラスで、積極的に美術科の先生に質問していた男子生徒は「自然と触れ合える場所で絵を描くことは楽しいです」とスケッチ大会の感想を話してくれました。
::::::::::::::::::
エデュ編集部による取材終了後も生徒は黙々と絵を描き続けていました。
八王子学園のブログでは、スケッチ大会終了時に生徒の力作を公園に並べた画像が掲載されています。ぜひご覧ください。
学校ブログ≫
★八王子中学校・高等学校
■入試模擬問題体験&説明会(2科・4科型)
12月16日(日)10:00~11:30、13:00~14:30
要予約
■入試模擬問題体験&説明会(適性検査型)
12月24日(月・祝) 10:00~11:30
要予約
■冬期学校見学会
2019年 1月5日(土) 10:00~11:00
要予約
詳しくはこちら