【八王子中学校・高等学校】はたらく人のガイダンス
八王子中学校には、生徒の成長に合わせて3年かけて行われるキャリア教育プログラムがあります。3月には、中3生を対象とした「はたらく人のガイダンス」を実施。中学キャリア教育の最後を飾るプログラムと聞きつけ、現場へ行ってみました。
■社長が来校
「はたらく人のガイダンス」は、各分野の第一線で活躍する社会人が「働くということ」について講演するプログラムです。1日で2つの講演が行われ、まずはスーパーマーケット「サミット」を経営するサミット株式会社の社長、竹野浩樹氏が登壇しました。
竹野氏は会社について説明した後、働くことや人間関係について自身の経験を基に語りました。また、「たくさん本を読むこと」「居心地のいい人間関係から一歩外へ踏み出すことで、新しい世界が見えてくる」など、中学生の目線に立って“今できること”を熱弁。生徒はもちろん、教室の後ろで聞いていた先生方もその話に引き込まれていました。
■生徒インタビュー
質疑応答では2度挙手し、積極的に質問していた黒木さんにインタビュー。
――講演を聞いて、竹野氏のどんな言葉が心に響きましたか。
黒木さん:「妥協しないこと」ですね。あと、コミュニケーション能力が大切だというお話も印象的でした。スーパーに来るお客さんと交流することで新しい発想が生まれたり、社員と連携して働くためにコミュニケーションをとるようにしていたり。そうした体験談を聞いて、人と話すことは大事なんだと思いました。
――講演中、ノートに色々と書き込んでいたようですが。
黒木さん:はい。将来について真剣に考えているので、「こうしたらいいよ」と薦めてくださったことや、竹野さんの人生のお話で参考になるなと思ったことは書き留めるようにしました。
――今回をもって中学校のキャリア教育プログラムが終了します。振り返ってみて、どうですか。
黒木さん:大学や将来について、最初は具体的なイメージを持つことができませんでした。でも、いろいろなプログラムを受けていく中で、自分にはどんな可能性があるのか知ることができたと思います。
――ありがとうございました。
■八王子中学校のキャリア教育
キャリア教育について、3年学年主任の谷口明博先生にうかがいます。
本校のキャリア教育では、保護者の職業について調べることから始め、質問に答えて適性のある学問や職業を知る進路適性検査「R-CAP」の実施や職業体験などを経て、生徒が将来について少しずつ考えられるようになっています。
公立中学校の生徒は高校受験の際、自身の学力レベルを認識したり、将来を考えたりしますよね。いっぽう、エスカレーター式で高校へ行くと、生徒によっては人生について深く考えることなく成長し、高3になって「さてどうしよう」という状況になりかねません。
キャリア教育は、生徒が“自分の人生をどう生きるか”を考えることを目的としており、その先に本校が目指す“自立した人間の育成”があるのだと思います。
■終わりに
竹野氏の次には女性医師が登壇し、「お医者さんになるのって難しい?」をテーマに語りました。
当日は、1年生が動物園の仕事について学ぶために多摩動物公園へ、2年生は校外職業体験でコンビニや飲食店などへ赴き、八王子中学校の全生徒が“働くこと”を意識する1日となりました。
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