eduスタッフ訪問記

インターエデュ・ドットコムスタッフが学校、塾などに訪問した際の様子をお届けします。

【明星中学校・高等学校】♪絆は続くよ どこまでも♪

2019年9月21日・22日に行われた明星祭では、文化部で最大規模となる3教室を使っての展示発表を行った明星中学・高等学校(以下、明星)の鉄道研究部。
9月上旬、その準備に励む鉄道研究部を見学してきました。

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鉄道研究部の活動場所は、広いキャンパスの北端、至誠館(武道館)の2階にある和室でした。運動部の合宿にも使われるという畳の大広間に入ると、まず目に入ってきたのは大きな鉄道模型(Nゲージ)のレール! 傍らには、建物などの模型の入った収納ケースが並んでいました。

街並みを再現するための建物などの模型がぎっしり。

街並みを再現するための建物などの模型がぎっしり。

「展示の準備で、今はちょうど線路だけの状態なんですよ」と教えてくれたのは顧問の柏木先生。この規模の鉄道模型を解体し、広いグラウンドを挟んだ校舎の3階にある教室まで運び、そこで再度組み立て直すというのですから、文化祭の準備は本当に大変そうです。

ドクターイエローを連結! 連結器部分は繊細なので慎重に。

ドクターイエローを連結! 連結器部分は繊細なので慎重に。


 

■鉄道を切り口に、いろいろなことを学んでいます!

 
さて、「鉄道好き」とひとくくりにしてしまいがちですが、鉄道の世界は本当に奥が深いものなのです。乗るのが好きな「乗り鉄」、鉄道写真を撮ることに幸せを感じる「撮り鉄」、記念の切符やグッズなどを集める「収集鉄」、鉄道模型が好きな「模型鉄」、車両の発信音やアナウンスなどに魅力を感じる「音鉄」…、いろいろな方向性があります。
明星の鉄道研究部では、興味に合わせて各自が好きなものに集中できるよう、普段は班をつくって活動している(掛け持ちOK)とのことでした。

運営・企画班…主に乗り鉄が活躍。部の鉄道旅行の企画や全体の取りまとめ役。
模型班…主に撮り鉄や模型鉄が活躍。模型の展示を指揮するほか、部の予算でどの車両の模型を購入するかなどを提案。
IT班…音鉄やパソコンに詳しい生徒が活躍。文化祭で展示する運転シミュレーター、発車ベルスイッチの準備などを担当。

 
このやり方にしてから、それぞれが得意分野を活かせ、部の旅行や文化祭などの準備も効率がよくなったそうです。
 
ここで、中学校と高校それぞれの部長に話を聞いてみました。
  

高校部長の斉藤駿斗くん(高2)

鉄道全般が好きですが、強いて言うなら「乗り鉄」です!

鉄道全般が好きですが、強いて言うなら「乗り鉄」です!

僕は高校から明星に入学したのですが、明星鉄道研究部を盛り上げたくて、部長のほか、文化部会会長もやっています。
部では運営・企画班で、今年は春の日帰りローカル線の旅や夏の4泊5日の合宿の行程を考えました。計画は大変でしたが、部のみんなが楽しそうにしている姿を見て、本当に幸せになれました。
路面電車に乗って人の生活や自然環境に思いをはせたり、ローカル線に乗りながら地域の発展や産業について考えたり、鉄道は勉強にもなります。通勤・観光・生活の三拍子が揃った東急線や阪急線が好きですね。鉄道を通したまちづくりについて深く研究したいと思っていて、社会学部への進学を目標にしています。

斉藤くんが企画した春の「京成線の旅」の一コマ。

斉藤くんが企画した春の「京成線の旅」の一コマ。

  
中学部長の鈴木悠史くん(中2)

鈴木くんは、今年の合宿の思い出に部で購入した富山の地鉄を、この日のために開封してくれました。

鈴木くんは、今年の合宿の思い出に部で購入した富山の地鉄を、この日のために開封してくれました。

小さい頃から鉄道が大好きで、よく父と電車の写真を撮りに出かけていました。引退する車両を撮りに行くこともあります。車両が好きなので、精巧な模型を見ると嬉しくなります。所属は模型班で、今年は夏合宿で行った富山・宮城の思い出に、富山の地鉄(地域鉄道)と、東北・秋田新幹線のこまちE6系、はやぶさE5系の模型の購入を提案しました。
鉄道研究部は先輩も後輩もみんな仲が良く、鉄道模型のディープな話でも心置きなくできるのが本当に楽しいです。

富山は藤子不二雄の故郷ということで、レアな車両「万葉線ドラえもんトラム」にも乗りました。

富山は藤子不二雄の故郷ということで、レアな車両「万葉線ドラえもんトラム」にも乗りました。

  

■顧問の柏木宏先生にインタビュー

「今では4歳の息子とプラレールで遊ぶのも楽しくて」と言う柏木先生。

「今では4歳の息子とプラレールで遊ぶのも楽しくて」と言う柏木先生。

顧問は、部の存続のためという理由で13年前に引き受けました。当時は鉄道にあまり興味はなかったのですが、生徒たちに教えられるうちに、すっかり鉄道の魅力に目覚めましたね。国語の教師なので、鉄道の旅で文人ゆかりの地や歌枕を訪ねるとワクワクします。
これまで70人近い部員たちと接してきましたが、それぞれの成長を間近で見られるのが大きな喜びです。30代の社会人になったOB・OGが今でも遊びに来たり、文化祭前に手伝いに来たりしてくれますし、みんな卒業しても就職や進路などの相談をしにやってくるんですよ。
鉄道研究部には進学クラスの生徒も在籍していて、勉強とも無理なく両立できます。また、運動部と兼部している生徒もいます。鉄道が好きなら誰でも大歓迎!というスタンスで、安心できる居場所をつくることを心がけています。

応援に来てくれた卒業生も一緒に記念写真! とにかく部員同士の絆が固いのです。

応援に来てくれた卒業生も一緒に記念写真! とにかく部員同士の絆が固いのです。

■終わりに

大好きな鉄道に夢中になる生徒たちと、その姿を優しく見守る先生。温かい気持ちで至誠館を出たところで、この日後輩たちのところに遊びに来たOBと偶然に会いました。
いつでも帰って来たくなるような部活。本当に素敵です。

「時間ができたから」と部を訪れた卒業生と。大学では交通を専門に学んでいるそうです。

「時間ができたから」と部を訪れた卒業生と。大学では交通を専門に学んでいるそうです。


 
ハイレベルな内容を学ぶ「MGS(明星グローバルサイエンス)クラス」の生徒でも無理なく勉強との両立ができる、居心地の良い明星鉄道研究部。
こんな明星では、2020年度からは高校に超・先端クラス「スーパーMGSクラス」が誕生する予定です。
 

●後日談
今回の「訪問記」取材を受けて、明星の鉄道研究部でもホームページを更新してくださいました!
合わせてこちらでも紹介いたします。
明星 中高鉄道研究部のサイト

まだまだあります! 鉄道研究部の画像はこちら≫
 

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